ここに分類不可の三題噺を置きます。

三題噺(ランプ、水音、蜃気楼)

2025/10/01 09:35
川のせせらぎが聞こえるほど、森の奥にいる。涼しげなもやが体に絡み、冷を連れてくる。目の前にランプを手にした翅のある少女が、手招いている。蜃気楼、幻と理解しても、不思議と抗えずに追いかける。自分の望みが分からなくなっていた。だから森に迷い込んだ。さーっと小雨が降り出し、木々に雨粒がぶつかり音を出す。まだここにいたい、と思った瞬間、目の前にガードレールが現れて人の道に戻される。
(ちっ。甘えんじゃねーよ。出直してきな)
気付けば妖精はおらず、耳に言葉だけ響いた。目が覚めるように冷静になり、帰り道を探す。雨はまだ止まない。道路に水音が跳ねた。

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