ここに分類不可の三題噺を置きます。

三題噺(折れたストロー、ベランダの風鈴、白い碁石)

2026/10/17 20:14
「今までやった悪行の中で、1番ヤベェなと思うやつを白状しようぜ」
「なんですかそれ、不良になりたいんですかー?」
夏の終わり。鍵っ子の優吾の部屋で、窓を開けっぱなしにして扇風機も回して、ぐるぐると部屋に風が吹き込んでいた。ベランダの風鈴が激しく鳴る。悪行を述べよとせき立てるように。夏休みの宿題のドリル、ページがぱらぱらと勝手に捲れていく。僕はマクドナルドで買ったコーラを飲む。変なとこでストローが折れたらしく吸い込みが悪い。優吾は僕の顔をにたにたと見る。僕は眉をひそめて睨み返した。
「いや、斗真はなんかやらかしてるだろ。優等生のフリしてさ」
「優等生のフリなんてしてないよ……あー。悪行?か分からないけど、碁石の白をゼブラマーカーで全部黒に塗り替えたことはある」
「いやなんでだよ動機、動機!」
「なんだったかなぁ」
よく覚えていない。じいちゃんにめちゃくちゃに怒られ、油性マーカーなのに漂白して元に戻したんだっけ……?覚えてないなぁ。チリリン、となる風鈴の音が、無罪!って言ってるような気がした。

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