ここに分類不可の三題噺を置きます。
三題噺(ビーチサンダル、魚の骨、忘れかけたメロディ)ワールドトリガー
2025/07/30 08:20「広い場所でのびのびと歌いたい」と言ったくせ、君は鼻唄くらいしか歌わない。知ってたけど。視えてたもの。今日が俺のセンチメンタルへの弔いの日なことくらい。知っていたよ。日に日に感覚は近くなって、毎日がそうなってしまいそうで怖いよ。本当は、俺が君に届けたいの。世界が終わるまで、君の心をときめかせるものを探したい。実力派エリートには時間がない。何故かそれすら、鼻を通して笑いに変わった。
「迅、鼻緒切れた」
莉子ちゃんがダメになったビーチサンダルをぶらぶらと足先で浮かす。よっしゃ、おぶって帰ろうか。ビーチサンダルで作った足跡を振り返る。ううん、やめておこう。帰り道を、重ねて押し込む必要ないもの。ここまで来た事実、確認なんてしなくても。忘れかけたメロディみたいにちぐはぐになっても。忘れるわけないだろ。莉子ちゃんが俺のためだけに、心を砕いてくれた日を。忘れないよ、って変なタイミングで泣きそうになって。鼻緒の切れたビーチサンダルを拾って、踵を返す。
「足、暑くない?」
「なんとか歩けそう。砂の感じが楽しい!」
莉子ちゃんが朗らかでいてくれたら、俺はそれでいいと思える。それだけでいいと、思えるの。魚の骨くらい、柔らかくなった本当に最初の願い。願ってもいいって、ちょっとだけ思える。ねぇ、暗くなるまで隣にいてよ。
「迅、鼻緒切れた」
莉子ちゃんがダメになったビーチサンダルをぶらぶらと足先で浮かす。よっしゃ、おぶって帰ろうか。ビーチサンダルで作った足跡を振り返る。ううん、やめておこう。帰り道を、重ねて押し込む必要ないもの。ここまで来た事実、確認なんてしなくても。忘れかけたメロディみたいにちぐはぐになっても。忘れるわけないだろ。莉子ちゃんが俺のためだけに、心を砕いてくれた日を。忘れないよ、って変なタイミングで泣きそうになって。鼻緒の切れたビーチサンダルを拾って、踵を返す。
「足、暑くない?」
「なんとか歩けそう。砂の感じが楽しい!」
莉子ちゃんが朗らかでいてくれたら、俺はそれでいいと思える。それだけでいいと、思えるの。魚の骨くらい、柔らかくなった本当に最初の願い。願ってもいいって、ちょっとだけ思える。ねぇ、暗くなるまで隣にいてよ。
