ここに分類不可の三題噺を置きます。

四字熟語分解②

2025/10/12 15:31
「縦横無尽」
もうもうと砂煙を上げながら、牛の大群が走り抜けていく。流れに飲み込まれたら即死だ。縦にも横にも、追い回されてくたびれてくる。すると、上からも下からも地響きを感じるようになり、この律動に果てはないと知る。諦めと共に地面に横たわれば、牛たちは器用に僕を避けて走る。なんだ、そんなに自由自在に走るのかよ。

「前途洋々」
いくら安心していいったって、大海が満ちるほどではないでしょう。大きめのアイスティーを、しきりに口に含む。アイスティーの量が減っていくにつれ、また不安も膨らむ。受験票を握りしめながら、時間ギリギリまで参考書を読んだ。早めに受験会場に向かい、座った途端、全てが満ちた感覚があった。試験が始まり、問題を見る。合格を確信し、あとは自信のままに答えを書き記すだけだった。

「明鏡止水」
風で水面がさざめくから、月はふにゃふにゃのシールのようだ。引き剥がそうかと水に飛び込む。夜の池、暗闇に紛れて漂っていた鯉が驚いて、跳ねる。水底はぬるぬると苔が生えており、明るく澄み切った心など、大抵どこにもないと知る。でも、月が照らさないのならば。夜が暗闇に隠すのなら。邪な心があれど、許していいのかもしれない。

「三面六臂」
サイコロの裏は、表に出ている数字を6になるまで足せばいいこと。だから表と裏で二面。あとは前方方向、希望に向けて歩き出せば、三面を知るなんて簡単なことじゃないかしら?生憎、腕は2本しかないけれどね。

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