この世にひとつを知ってもらうため

チャンピオンと四天王の月末定例会。会議の開始まで、今しばらく時間がある。

サヤギ「昨日の夜、うちのとこにぽくぽ来たよ」

アサツキ「俺のところにも数日前に来たな。盗掘の始末をつけているうちに帰ったみたいだけど」

イッスイ「待て待て?なに、ぽくぽそこまで来てたのに俺んとこ来なかったってこと?」

サヤギ「そうじゃない?」

イッスイ「なんでだよー!?」

ヨナ「ぽ、ぽくぽさんにもなにか用事があったのかもしれないですし」

カライ「そうですよー。ぽくぽちゃん、ぽくぽちゃんなりに忙しいんですよ!」

イッスイ「ポケモンが忙しいってなに!?」

イッスイのゲッコウガがイッスイの頭をスパーン!!と叩くのでイッスイは黙った。定刻になり、観光大使のマールアが部屋に入ってくる。

マールア「遅くなってごめんなさい!始めましょうか」

カライ「時間ぴったりですよ!マールアさん、謝らなくて大丈夫です!」

マールア「ありがとうカライちゃん。さてと……」

マールアは資料を見ながら、次第に厳しい顔になる。

マールア「2ヶ月、四天王への挑戦者なし……」

アサツキ「まぁそんなもんじゃないですか?」

サヤギ「ジムリーダーみんな強いしねー」

イッスイ「暇」

ヨナ「僕はホゲちゃんと毎日海も山も楽しみながら過ごせて、とても充実してます……申し訳ないです。なにかお仕事手伝えませんか?」

カライ「私もなにかしたいー!ライちゃんメイちゃんにあくびが増えてます!あとお腹周り気になります!」

マールア「そうね、ありがとう……うーん」

マールアは引き続き資料を睨んでおり、今の会話の流れは真剣に聞いてはいなかったよう。

マールア「あのおバカのせいでそもそも第一ジムの突破者が少ない……!!」

サヤギ「いやそもそも「第一ジムがドラゴンタイプ使いだったら景気良くない!?」ってシモトさん推したのマールアさんだよ」

アサツキ「俺とポジション変えます?」

イッスイ「いや待てよ。俺まだお前に勝ってねぇ。勝手にチャンピオンやめるな」

アサツキ「いやお前はシモトさんにも勝てないだろ」

イッスイ「はぁ?勝てますけどー?」

サヤギ「まぁ怪しいよね」

イッスイ「おい!!やってみなきゃ分からんだろーが!!」

ヨナ「……!マールアさん、四天王に挑戦する人が少ないと困るのは、アサツキさんとかサヤギさんのバトル、なかなか配信出来ないからですよね?」

マールア「まぁ、そうね……コウサイのポケモンリーグは生演奏つきのライブ配信が売りだから」

ヨナ「エキシビジョンのバトルとかどうでしょうか?四天王同士でもいいし、ジムリーダーさん達とバトルしてもいい」

サヤギ「いいね、それ。みんなシモトさんに鍛えてもらえばいいんだよ」

カライ「そうですね!みんなでシモトさん倒しましょ!」

マールア「確かに、それいいかも……!スケジュールを調整してみます!挑戦者の偏りであまり配信に出れてない人達のこともアピール出来るし……うん!」

イッスイ「…………シモトさんってそんな強いのか?」

アサツキ「普通にお前より強い」

イッスイ「俺を!勝手に!お前の基準で!測るな!」

アサツキ「俺は別にバトルが記録に残るかは気にしない。俺に勝ちたかったら勝手にサイレントパーズへ来たらいい」

イッスイ「言ったな!約束破んなよ!」

サヤギ「いやあんたはラインマヒナの警備もあるでしょ。行き当たりばったりで移動したらダメだよ」

イッスイ「くっ…………!!」

ヨナ「……このあとやったらいいんじゃないですか?」

イッスイ「おー!それだ!ナイスヨナ!それでいこうぜ」

イッスイが勝手に立つのでゲッコウガに叩かれる。

マールア「もうちょっと会議続けたいから待ってね。えーと、それぞれの町の様子はどう?……」

会議はそのあと40分ほど続いた。アサツキはイッスイの相手をするのが面倒になり、約束は破って帰った。
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