longseries-2-
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3日前、菊地原くんとボーダーの廊下ですれ違った。私を見つけると、逃さないとでも言うように、早足で近づいてきた。
「こ、こんにちは菊地原くん。なんかすごい圧だけど、なぁに?」
「……9月24日。なんの日か分かってる?」
「え、明々後日? なんかあるの?」
「風間さんの! 誕生日なんだけど!」
すごい形相なので、思わず後退りをする。そっか、風間さんの。
「それはめでたいね」
「……なんか準備してるの」
「いやぁ今聞いたからさっぱり」
そう言えば、菊地原くんは眉間のシワを深くした。跡になっちゃうよ。
「今からでも遅くないから、なんか用意しなよ。しなきゃ許さない」
「なんで菊地原くんが?」
「いいから!」
強く念を押され、私は思考を巡らせる。風間さん、何を貰ったら喜んでくれるだろうか? なにかとお世話になっているし長いお付き合いなのに、風間さんのこと、よく知らないな。風間さんに関しては、あれこれ知りたいとは思わないし、だからこそ良い関係でいる気がする。自分の中の数少ない情報から、贈り物を考えていく。……うん、決まった。答えが出たので、私は3日後に用意できるよう街に出かけた。
そして、当日。伺いを立てると、風間さんは隊室にいるみたいなので、防衛任務の前に向かった。
「遅いよ、なにやってたの」
「おい……すみません、いつもこいつは。珠莉先輩、今日も美人さんですね」
「こんにちは、菊地原くん歌川くん」
毎度お馴染みな2人のやりとりは微笑ましい。風間さんの姿を探すと、奥の3面モニター前で三上ちゃんと話していた。
「三上ちゃん、風間さんちょっと借りてもいい?」
「あっ珠莉先輩。ええ、大丈夫ですよ」
「あぁ珠莉か……どうした?」
どうしたと言いつつ、用件は分かっているようで、風間さんはどこか嬉しそうだ。菊地原くんに今日を教えてもらってよかったな。
「風間さん、お誕生日おめでとうございます! いつもの感謝を込めて、プレゼントです」
「ありがとう……これは?カード?」
可愛いポチ袋に入れたプレゼントを、風間さんは取り出して目を丸くしている。
「『風間さんのトレーニングサポートをします!』カードです! 筋トレの回数とか、数えます!」
胸を張って答えたのだが、風間さんは黙ったままでいる。あれ、嬉しくない……?
「はぁ? なんなのそれ、3日前に伝えてそれ持ってくる?」
「こら、菊地原……! あの、風間さん」
菊地原くんや歌川くんの反応を見るに、どうやら私はまずいものを贈ってしまったらしい。恥ずかしい。
「す、すみません風間さん。別の物を、」
「いや、これでいい」
「えっでも」
「これがいい。一緒にトレーニング、嬉しいぞ。付き合ってくれ」
風間さんがあんまり優しく笑うので、なんだかもじもじしてしまう。あれ、やっぱりちょっと恥ずかしいプレゼントだったかな。
「き、期限は無期限です……いちお、3枚綴りなので3回分です」
「あぁ、大事に使わせてもらう」
3回も耐えられるかな、私。でも、風間さんほんとに嬉しそうだし、作ってよかった!
「こ、こんにちは菊地原くん。なんかすごい圧だけど、なぁに?」
「……9月24日。なんの日か分かってる?」
「え、明々後日? なんかあるの?」
「風間さんの! 誕生日なんだけど!」
すごい形相なので、思わず後退りをする。そっか、風間さんの。
「それはめでたいね」
「……なんか準備してるの」
「いやぁ今聞いたからさっぱり」
そう言えば、菊地原くんは眉間のシワを深くした。跡になっちゃうよ。
「今からでも遅くないから、なんか用意しなよ。しなきゃ許さない」
「なんで菊地原くんが?」
「いいから!」
強く念を押され、私は思考を巡らせる。風間さん、何を貰ったら喜んでくれるだろうか? なにかとお世話になっているし長いお付き合いなのに、風間さんのこと、よく知らないな。風間さんに関しては、あれこれ知りたいとは思わないし、だからこそ良い関係でいる気がする。自分の中の数少ない情報から、贈り物を考えていく。……うん、決まった。答えが出たので、私は3日後に用意できるよう街に出かけた。
そして、当日。伺いを立てると、風間さんは隊室にいるみたいなので、防衛任務の前に向かった。
「遅いよ、なにやってたの」
「おい……すみません、いつもこいつは。珠莉先輩、今日も美人さんですね」
「こんにちは、菊地原くん歌川くん」
毎度お馴染みな2人のやりとりは微笑ましい。風間さんの姿を探すと、奥の3面モニター前で三上ちゃんと話していた。
「三上ちゃん、風間さんちょっと借りてもいい?」
「あっ珠莉先輩。ええ、大丈夫ですよ」
「あぁ珠莉か……どうした?」
どうしたと言いつつ、用件は分かっているようで、風間さんはどこか嬉しそうだ。菊地原くんに今日を教えてもらってよかったな。
「風間さん、お誕生日おめでとうございます! いつもの感謝を込めて、プレゼントです」
「ありがとう……これは?カード?」
可愛いポチ袋に入れたプレゼントを、風間さんは取り出して目を丸くしている。
「『風間さんのトレーニングサポートをします!』カードです! 筋トレの回数とか、数えます!」
胸を張って答えたのだが、風間さんは黙ったままでいる。あれ、嬉しくない……?
「はぁ? なんなのそれ、3日前に伝えてそれ持ってくる?」
「こら、菊地原……! あの、風間さん」
菊地原くんや歌川くんの反応を見るに、どうやら私はまずいものを贈ってしまったらしい。恥ずかしい。
「す、すみません風間さん。別の物を、」
「いや、これでいい」
「えっでも」
「これがいい。一緒にトレーニング、嬉しいぞ。付き合ってくれ」
風間さんがあんまり優しく笑うので、なんだかもじもじしてしまう。あれ、やっぱりちょっと恥ずかしいプレゼントだったかな。
「き、期限は無期限です……いちお、3枚綴りなので3回分です」
「あぁ、大事に使わせてもらう」
3回も耐えられるかな、私。でも、風間さんほんとに嬉しそうだし、作ってよかった!