longseries-2-
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思い出す時の表情は、いつだって笑顔だ。珠莉ちゃんを裏切ってから、置いてきてから半年は経った。やっぱり私はダメなやつで、変われてなんかいないんだろうけど。貴方と離れて見上げる空は、少しだけ広い。
…………この星もハズレだった。弟は今、どこでなにをしているのか。手かがりは少なすぎて、自分の無力さに嫌にもなる。でも、挫けそうな時は、珠莉ちゃんの言葉を思い出しているの。
『大丈夫、貴方なら出来る。私にも出来る』
珠莉ちゃんのように、私が出来るわけない。強い貴方を僻んだこともあった。それでも、私に寄せてくれた信頼も親愛も、忘れてない。
「今、なにしてる?」
届くわけない言葉をぽつりと落として、使えなくなった携帯端末を握りしめた。一方的で突然な別れを、彼女はどう受け止めたかな。誰の傷にもなりたくなかった。誰にどう思われてもいいと思った。自尊心のない私は、天秤を大きく傾けて、過ちに走った。許してほしいなんて、思っちゃいけないんだろうから。珠莉ちゃんには、彼女だけには傷ついてほしいと思ってしまうの。そして、私を許さずにいてほしい。
いつだったか、私が貴方に狙撃を教えたことがあったね。私の精密狙撃に子供のように驚いて、目をキラめかせて教えてって言った。あの時の、無邪気な貴方にもう一度会いたいな。私に無防備に甘えて、私の膝に頭を預けてくれた、猫のような貴方。きっとだけど、珠莉ちゃんも戦う側の人間じゃない。それでも、険しい顔で任務に臨む姿は、私にとっての指針でした。そんな貴方が、私にだけに見せる表情に浮かれて、私はきっと恋をしていたのでしょう。
「どうか忘れないで、なんて。酷すぎるよね」
自嘲しながら、携帯端末を鞄にしまった。さっさと捨ててしまえと、あの男は言っていたけど。全てなかったことになんて、出来やしないのだから。思い出の欠片を抱えて、私は未来を塗り替える為にここにいるの。ここまで来たの。……あぁダメだな。思い出せば、声を聞きたくなる。珠莉ちゃんの笑顔を見たくなる。一言、褒めて欲しくて。
『一人でよく頑張ったね』
誰にも認められない道に迷い込んだから、最後に頼るのは貴方なんだ。矛盾してる、エゴだらけだ。切り捨てたクセに。今でも、自責の念に囚われて頭が重いよ。やっぱり、ダメなやつだよね、私。
『大丈夫、貴方なら出来るよ』
貴方の声がする。囁くように、導くように。ダメなやつだからって、諦めるわけにはいかないの。待ってて。必ず弟を見つけ出して、珠莉ちゃんの元に帰るから。きっと、帰るから。私のこと、許さずに忘れずに覚えていて。
…………この星もハズレだった。弟は今、どこでなにをしているのか。手かがりは少なすぎて、自分の無力さに嫌にもなる。でも、挫けそうな時は、珠莉ちゃんの言葉を思い出しているの。
『大丈夫、貴方なら出来る。私にも出来る』
珠莉ちゃんのように、私が出来るわけない。強い貴方を僻んだこともあった。それでも、私に寄せてくれた信頼も親愛も、忘れてない。
「今、なにしてる?」
届くわけない言葉をぽつりと落として、使えなくなった携帯端末を握りしめた。一方的で突然な別れを、彼女はどう受け止めたかな。誰の傷にもなりたくなかった。誰にどう思われてもいいと思った。自尊心のない私は、天秤を大きく傾けて、過ちに走った。許してほしいなんて、思っちゃいけないんだろうから。珠莉ちゃんには、彼女だけには傷ついてほしいと思ってしまうの。そして、私を許さずにいてほしい。
いつだったか、私が貴方に狙撃を教えたことがあったね。私の精密狙撃に子供のように驚いて、目をキラめかせて教えてって言った。あの時の、無邪気な貴方にもう一度会いたいな。私に無防備に甘えて、私の膝に頭を預けてくれた、猫のような貴方。きっとだけど、珠莉ちゃんも戦う側の人間じゃない。それでも、険しい顔で任務に臨む姿は、私にとっての指針でした。そんな貴方が、私にだけに見せる表情に浮かれて、私はきっと恋をしていたのでしょう。
「どうか忘れないで、なんて。酷すぎるよね」
自嘲しながら、携帯端末を鞄にしまった。さっさと捨ててしまえと、あの男は言っていたけど。全てなかったことになんて、出来やしないのだから。思い出の欠片を抱えて、私は未来を塗り替える為にここにいるの。ここまで来たの。……あぁダメだな。思い出せば、声を聞きたくなる。珠莉ちゃんの笑顔を見たくなる。一言、褒めて欲しくて。
『一人でよく頑張ったね』
誰にも認められない道に迷い込んだから、最後に頼るのは貴方なんだ。矛盾してる、エゴだらけだ。切り捨てたクセに。今でも、自責の念に囚われて頭が重いよ。やっぱり、ダメなやつだよね、私。
『大丈夫、貴方なら出来るよ』
貴方の声がする。囁くように、導くように。ダメなやつだからって、諦めるわけにはいかないの。待ってて。必ず弟を見つけ出して、珠莉ちゃんの元に帰るから。きっと、帰るから。私のこと、許さずに忘れずに覚えていて。