longseries-2-
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それは私が帰るべき場所。命をかけて守るべき場所。私は家族が大好きだから、家族が大事に守ってきたものは継いで繋ぎたいと思う。任務を終えて、私は実家の設楽スーパーに帰ってきた。時刻は22時にもうすぐなろうかというところ。店は23時まで開けているので、着替えたら手伝おうと思っていた。
「あ、珠莉先輩。お疲れ様です」
「とりまるくん! まだ残ってくれてたんだ、お疲れ様」
とりまること烏丸くんは、うちの主力アルバイトだ。顔がいいとりまるくんの、この街での人気は計り知れず、うちはスーパーだというのにとりまるくんが来てから売り上げが上がったとかなんとか。9ヶ月くらい前からシフトに入ってもらっているが、よく仕事を覚えて真面目に働いてくれている。スーパーの仕事は、私も幼い頃から手伝っていて、嫌だと思ったことはない。実家を守るためにボーダーに入ったが、実家の仕事も疎かにしたくないから、私はフリーでB級隊員をしているのだ。
「任務だったんですよね? 俺最後までいるんで休んでいいすよ」
「いや、大丈夫だよ。ありがとう。着替えてくるね!」
そう伝え、奥に行こうとした時、足で何か踏んだ。次の瞬間、頭に衝撃。コン! という小気味良い音が響いた。痛い。どうやら掃除用のモップを踏みつけたらしく、反動で柄が頭を叩いたらしい。恐る恐る振り向くと、笑いを堪えているとりまるくんがいた。
「痛くない……」
「いや、痛かったでしょ今のは」
「痛くないったら痛くない!」
そう強がって、小走りで更衣室に逃げ込んだ。恥ずかしい……自分がドジな自覚はあるが、やはり現場を目撃されるのは嫌である。かと言って、このまま1時間この場に引きこもるわけにもいかないので、着替えて店のサロンをつけて仕事に入った。
「とりまるくん、お待たせ。上がってーー」
言いかけて、前につんのめる。今度はなに!? 分からぬまま、床と衝突しそうになる。目をギュッと瞑った。
「…………??」
身構えていた衝撃は来ず、顔を上げればとりまるくんが呆れた表情で見下ろしていた。
「もう、危ないじゃないですか」
「ご、ごめん…………」
「サロン、しっかり巻けてないです。紐を踏んだんですよ」
私を立たせると、とりまるくんは私のサロンを巻き直して、しっかりと紐を結んだ。
「疲れてるなら、無理しないでください」
「だ、大丈夫……」
「まぁ、珠莉先輩がドジなのはいつものことですけど」
「そ、それ!言わないでよ!」
くすくす笑う後輩の顔は、やはりどこまでも整っている。それがまた悔しくて、言葉にならない想いで軽く胸を叩いた。
「あ、珠莉先輩。お疲れ様です」
「とりまるくん! まだ残ってくれてたんだ、お疲れ様」
とりまること烏丸くんは、うちの主力アルバイトだ。顔がいいとりまるくんの、この街での人気は計り知れず、うちはスーパーだというのにとりまるくんが来てから売り上げが上がったとかなんとか。9ヶ月くらい前からシフトに入ってもらっているが、よく仕事を覚えて真面目に働いてくれている。スーパーの仕事は、私も幼い頃から手伝っていて、嫌だと思ったことはない。実家を守るためにボーダーに入ったが、実家の仕事も疎かにしたくないから、私はフリーでB級隊員をしているのだ。
「任務だったんですよね? 俺最後までいるんで休んでいいすよ」
「いや、大丈夫だよ。ありがとう。着替えてくるね!」
そう伝え、奥に行こうとした時、足で何か踏んだ。次の瞬間、頭に衝撃。コン! という小気味良い音が響いた。痛い。どうやら掃除用のモップを踏みつけたらしく、反動で柄が頭を叩いたらしい。恐る恐る振り向くと、笑いを堪えているとりまるくんがいた。
「痛くない……」
「いや、痛かったでしょ今のは」
「痛くないったら痛くない!」
そう強がって、小走りで更衣室に逃げ込んだ。恥ずかしい……自分がドジな自覚はあるが、やはり現場を目撃されるのは嫌である。かと言って、このまま1時間この場に引きこもるわけにもいかないので、着替えて店のサロンをつけて仕事に入った。
「とりまるくん、お待たせ。上がってーー」
言いかけて、前につんのめる。今度はなに!? 分からぬまま、床と衝突しそうになる。目をギュッと瞑った。
「…………??」
身構えていた衝撃は来ず、顔を上げればとりまるくんが呆れた表情で見下ろしていた。
「もう、危ないじゃないですか」
「ご、ごめん…………」
「サロン、しっかり巻けてないです。紐を踏んだんですよ」
私を立たせると、とりまるくんは私のサロンを巻き直して、しっかりと紐を結んだ。
「疲れてるなら、無理しないでください」
「だ、大丈夫……」
「まぁ、珠莉先輩がドジなのはいつものことですけど」
「そ、それ!言わないでよ!」
くすくす笑う後輩の顔は、やはりどこまでも整っている。それがまた悔しくて、言葉にならない想いで軽く胸を叩いた。