longseries-1-
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諏訪隊作戦室。そこは夜な夜な男たちが集まり、雀卓を囲む。
「それ、ロンだ。」
「また東さんかよ!」
「太刀川さんよっわ!ぼろ負けじゃん!」
「うるせー早乙女、次から本気出すんだよ俺は」
「……おいなんであきがここにいんだよ」
煙草の煙を吐き出しながら、諏訪は呆れ顔で訪ねた。早乙女は太刀川の横から離れ、笑顔で諏訪に擦り寄る。
「諏訪さんがいるところ、どこでも現れますよ、私は!」
「あのなあ……」
「早乙女、門限は大丈夫なのか? 一応女子高生だろう」
東が年上として確認をとる。それにも笑顔で向き直り、
「大丈夫です。うち放任主義なんで!」
と返事した。ならいいか、と男たちは牌を掻き混ぜ次の対戦の準備をする。少女はそれは嬉しそうに諏訪の隣に座った。諏訪はちら、と隣を見たが、好きにさせることにした。
「この丸いのと竹みたいなの、どっちが強いんです?」
「あ、馬鹿ばらすな」
「なんだ、ルール知らないのか?教えてやろうか」
「あー冬島さん余計なこと教えないで。」
「自分が教えるってか? 流石女子高生に好かれる男は違うね」
「なっ」
によによと冬島は視線を投げる。太刀川もからかいに乗っかり、
「いーよなー、俺も女子高生に迫られたいわ」
と冷やかした。吸っている煙草を揉み消し、すぐに新しいものに火をつける。どうやら、気恥ずかしいらしい。早乙女はそんな諏訪を見つめ、うっとりと囁く。
「諏訪さんが教えてくれるなら、麻雀でも大人の恋でも覚えますよ?」
「お前は調子に乗んな」
ビシッと乙女の額にデコピンがお見舞いされる。
「いたっ!」
「あ、それチー」
「げ」
東は黙々と必要な牌を集めていく。流れは完全に彼にきている。早乙女には、やっぱりよく分からないのだが。
「そういや、早乙女は攻撃手に転向しないのか?」
牌を引きながら、太刀川が口を開く。彼女の運動神経の良さは、日頃のランク戦で広く知れ渡っている。狙撃手でありながら、銃手や攻撃手のトリガーを扱うことも多い。
「んー、一応近距離のトリガーでどれかマスター取りたいと思ってますけど」
「あきは攻撃手向いてそうだよな。つーか、なんで狙撃手やってんだ?」
諏訪が何気無しに問う。その言葉に、少女はひどくショックを受けた。眉尻を下げ、諏訪の顔を見る。予想外の反応に、彼はわけも分からず慌てた。
「え、どした」
「……うわーん! 諏訪さんのバカ!鈍感!」
珍しく暴言を吐くと、作戦室を飛び出してしまった。ぽかん、と諏訪は呆気にとられる。
「あーあ、諏訪さん泣かせたー」
「え、俺のせいか? なんで?」
「……あの子が狙撃手やってるの、多分諏訪隊に狙撃手いないからだぞ」
「え、マジで」
「ひゅー、意地らしいねえ」
どうやら、狙撃手として諏訪隊に入りたかったらしい。まったく困った奴だと諏訪は思う。しかし、ああして飛び出されては嫌でも心配になる。追わなくていいのか、と無言で向けられる視線にも耐えかねて、諏訪は作戦室を後にした。
まだ遠くには行ってないはず、と小走りで廊下を走る。周りをうろちょろされて嫌でも覚えてしまった背中を見つけて、駆け寄り肩を叩いた。
「?? 諏訪さん? どうしたんですか?」
「ほんっとお前はいい性格してんな……!」
とぼけた様子の彼女に、心配して損した、と諏訪はがっかりした。ふふふ、と彼女は悪戯に笑う。
「諏訪さん、心配して追いかけてくれたんですか?」
「……そうだよ」
それを聞くとすごく満足した顔をするので、悔しさ半分、諦め半分の複雑な心境になる。はあ、とため息をひとつ、これ見よがしに吐いた。
「……お前、うちに入りたくて狙撃手やってたのか?」
「そーですよー? でも、今の自分のチーム気に入ってるんで、気にしないでください」
「そうか」
「……今日はこれで帰るんですけど、一人じゃちょっと寂しいかなーなんて」
この娘は以外とわがままである。本日何度目になるか分からないため息を吐き、そそくさと出口に向かって歩き出した。
「しゃーねーから、送ってやるよ」
「ありがとうございまーす!」
早乙女はスキップで諏訪の背中を追いかけた。
「それ、ロンだ。」
「また東さんかよ!」
「太刀川さんよっわ!ぼろ負けじゃん!」
「うるせー早乙女、次から本気出すんだよ俺は」
「……おいなんであきがここにいんだよ」
煙草の煙を吐き出しながら、諏訪は呆れ顔で訪ねた。早乙女は太刀川の横から離れ、笑顔で諏訪に擦り寄る。
「諏訪さんがいるところ、どこでも現れますよ、私は!」
「あのなあ……」
「早乙女、門限は大丈夫なのか? 一応女子高生だろう」
東が年上として確認をとる。それにも笑顔で向き直り、
「大丈夫です。うち放任主義なんで!」
と返事した。ならいいか、と男たちは牌を掻き混ぜ次の対戦の準備をする。少女はそれは嬉しそうに諏訪の隣に座った。諏訪はちら、と隣を見たが、好きにさせることにした。
「この丸いのと竹みたいなの、どっちが強いんです?」
「あ、馬鹿ばらすな」
「なんだ、ルール知らないのか?教えてやろうか」
「あー冬島さん余計なこと教えないで。」
「自分が教えるってか? 流石女子高生に好かれる男は違うね」
「なっ」
によによと冬島は視線を投げる。太刀川もからかいに乗っかり、
「いーよなー、俺も女子高生に迫られたいわ」
と冷やかした。吸っている煙草を揉み消し、すぐに新しいものに火をつける。どうやら、気恥ずかしいらしい。早乙女はそんな諏訪を見つめ、うっとりと囁く。
「諏訪さんが教えてくれるなら、麻雀でも大人の恋でも覚えますよ?」
「お前は調子に乗んな」
ビシッと乙女の額にデコピンがお見舞いされる。
「いたっ!」
「あ、それチー」
「げ」
東は黙々と必要な牌を集めていく。流れは完全に彼にきている。早乙女には、やっぱりよく分からないのだが。
「そういや、早乙女は攻撃手に転向しないのか?」
牌を引きながら、太刀川が口を開く。彼女の運動神経の良さは、日頃のランク戦で広く知れ渡っている。狙撃手でありながら、銃手や攻撃手のトリガーを扱うことも多い。
「んー、一応近距離のトリガーでどれかマスター取りたいと思ってますけど」
「あきは攻撃手向いてそうだよな。つーか、なんで狙撃手やってんだ?」
諏訪が何気無しに問う。その言葉に、少女はひどくショックを受けた。眉尻を下げ、諏訪の顔を見る。予想外の反応に、彼はわけも分からず慌てた。
「え、どした」
「……うわーん! 諏訪さんのバカ!鈍感!」
珍しく暴言を吐くと、作戦室を飛び出してしまった。ぽかん、と諏訪は呆気にとられる。
「あーあ、諏訪さん泣かせたー」
「え、俺のせいか? なんで?」
「……あの子が狙撃手やってるの、多分諏訪隊に狙撃手いないからだぞ」
「え、マジで」
「ひゅー、意地らしいねえ」
どうやら、狙撃手として諏訪隊に入りたかったらしい。まったく困った奴だと諏訪は思う。しかし、ああして飛び出されては嫌でも心配になる。追わなくていいのか、と無言で向けられる視線にも耐えかねて、諏訪は作戦室を後にした。
まだ遠くには行ってないはず、と小走りで廊下を走る。周りをうろちょろされて嫌でも覚えてしまった背中を見つけて、駆け寄り肩を叩いた。
「?? 諏訪さん? どうしたんですか?」
「ほんっとお前はいい性格してんな……!」
とぼけた様子の彼女に、心配して損した、と諏訪はがっかりした。ふふふ、と彼女は悪戯に笑う。
「諏訪さん、心配して追いかけてくれたんですか?」
「……そうだよ」
それを聞くとすごく満足した顔をするので、悔しさ半分、諦め半分の複雑な心境になる。はあ、とため息をひとつ、これ見よがしに吐いた。
「……お前、うちに入りたくて狙撃手やってたのか?」
「そーですよー? でも、今の自分のチーム気に入ってるんで、気にしないでください」
「そうか」
「……今日はこれで帰るんですけど、一人じゃちょっと寂しいかなーなんて」
この娘は以外とわがままである。本日何度目になるか分からないため息を吐き、そそくさと出口に向かって歩き出した。
「しゃーねーから、送ってやるよ」
「ありがとうございまーす!」
早乙女はスキップで諏訪の背中を追いかけた。