longseries-1-
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ザァーと雨が降り注ぐ。夏によくあるにわか雨というやつだ。なかなか雨足が強い。折りたたみを持っていて良かったな。
「うわ、結構降ってんじゃん!」
聞き慣れた声に振り返ると、やっぱり佐鳥くんだった。傘持ってないのかな。
「急に降ってきたね。」
「あ、あきちゃん。ね。これ傘ないときついなー」
「よ、良かったら一緒に入ってく?」
うわ、声がうわずっちゃった。佐鳥くんはぱちくりしている。なんかかわいいな。
「……いいの?」
「う、うん」
「じゃあ、お邪魔しまーす」
傘を広げると、自然な手つきで佐鳥くんが傘を持った。ちっちゃい折りたたみ傘を半分こ。
「本部まで行くよね?」
「うん、今日ランク戦だから」
「お、じゃあチェックしなくちゃ」
「え、佐鳥くん、見るの?」
「嫌?」
「い、嫌じゃない、けど」
うわー余計に緊張する。恥ずかしいところは見せられない。頑張らなくちゃと気持ちが急く。
ふと視線を前にやると、瞳先輩とよねや? 先輩が傘もささずに歩いていた。なんか楽しそうだな。
「瞳先輩とよねや先輩、仲いいよね」
「なー妬けるわー。これは俺の勝ちだな絶対。」
「??」
「いや、こっちの話」
よく分かんないけど、佐鳥くんは楽しそうに笑っている。
「実際さ、如月先輩って米屋先輩のこと好きなの?」
「どうだろ、私は分かんないけど、付き合ってはいないと思う」
「ふーん。あれで付き合ってないんだ」
「うん、あれで付き合ってないみたい」
「…………あきちゃんは好きな人いないの?」
「へ?」
急な質問に戸惑う。横の佐鳥くんを見やると、どことなく真剣な表情。
「い、いないよ。多分」
「多分てなんだよ」
くすくすと佐鳥くんは笑う。
「初恋は?」
「初恋もまだです」
「まじか」
「恋ってどんな感じなんだろ」
「んー、楽しくてうずうずするよ」
「そうなの?」
「うん。で、ふわふわした気分になる」
「……佐鳥くんは、今好きな人いるの?」
佐鳥くんの足が止まる。驚いて振り向くと、口に指をあてて、
「内緒」
とイタズラに笑う佐鳥くんがいた。うわ、気になる。
「ねえねえ、誰なの?」
「だから、内緒!」
佐鳥くんが早足で歩き出したので、慌てて後を追いかけた。
「うわ、結構降ってんじゃん!」
聞き慣れた声に振り返ると、やっぱり佐鳥くんだった。傘持ってないのかな。
「急に降ってきたね。」
「あ、あきちゃん。ね。これ傘ないときついなー」
「よ、良かったら一緒に入ってく?」
うわ、声がうわずっちゃった。佐鳥くんはぱちくりしている。なんかかわいいな。
「……いいの?」
「う、うん」
「じゃあ、お邪魔しまーす」
傘を広げると、自然な手つきで佐鳥くんが傘を持った。ちっちゃい折りたたみ傘を半分こ。
「本部まで行くよね?」
「うん、今日ランク戦だから」
「お、じゃあチェックしなくちゃ」
「え、佐鳥くん、見るの?」
「嫌?」
「い、嫌じゃない、けど」
うわー余計に緊張する。恥ずかしいところは見せられない。頑張らなくちゃと気持ちが急く。
ふと視線を前にやると、瞳先輩とよねや? 先輩が傘もささずに歩いていた。なんか楽しそうだな。
「瞳先輩とよねや先輩、仲いいよね」
「なー妬けるわー。これは俺の勝ちだな絶対。」
「??」
「いや、こっちの話」
よく分かんないけど、佐鳥くんは楽しそうに笑っている。
「実際さ、如月先輩って米屋先輩のこと好きなの?」
「どうだろ、私は分かんないけど、付き合ってはいないと思う」
「ふーん。あれで付き合ってないんだ」
「うん、あれで付き合ってないみたい」
「…………あきちゃんは好きな人いないの?」
「へ?」
急な質問に戸惑う。横の佐鳥くんを見やると、どことなく真剣な表情。
「い、いないよ。多分」
「多分てなんだよ」
くすくすと佐鳥くんは笑う。
「初恋は?」
「初恋もまだです」
「まじか」
「恋ってどんな感じなんだろ」
「んー、楽しくてうずうずするよ」
「そうなの?」
「うん。で、ふわふわした気分になる」
「……佐鳥くんは、今好きな人いるの?」
佐鳥くんの足が止まる。驚いて振り向くと、口に指をあてて、
「内緒」
とイタズラに笑う佐鳥くんがいた。うわ、気になる。
「ねえねえ、誰なの?」
「だから、内緒!」
佐鳥くんが早足で歩き出したので、慌てて後を追いかけた。