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米屋への恋心を自覚して一週間。タイミングが悪いことに学校が夏休みに入った。あれから、米屋とは会えていない。暇な日に遊ぼう、とメールを送ったら、暇な日が出来たら連絡する、とだけ返信が着た。来月のシフトもう出てるんだけど。三輪隊の作戦室にも行ってみたが、「今日はまだ来てない」と言われ、時間を空けてもう一度行けば、「もう帰った」と言われ。個人ランク戦ブースにもいないし、B級ランク戦の観戦にも来ないし。
「……これは避けられてんのかな」
ため息を吐いて、ケータイのメール受信画面を更新する。受信メールは0だ。ポイ、とケータイをベットに投げ出す。まいったなぁ。いつも一緒にいたけど、実は家がどこにあるのかは知らないし、電話番号も知らない。メールか直接会うかしか思いを伝える手段がない。思いがけない状況に、米屋への思いは募る。会えないのが寂しい、一緒に笑いあいたい、もっと知らないことを知りたい。自分でも驚くくらい、私は米屋が大好きらしい。米屋の告白への答えを、曖昧なままにしたくなかった。遠回りしたけど、ちゃんと伝えたい。なんとかして、米屋に会う方法はないだろうか。
「…………そうだ」
放り出したケータイをもう一度手に取り、メールを打つ。宛先は米屋ではなく、出水だ。
『今、ヒマ? ランク戦やらない?』
しばらくして、返信が着た。
『暇だけど。他に誰か来んの?』
『まだ出水しか誘ってない。米屋誘ってくんない? 今ちょっと喧嘩してて誘いにくいんだ。』
『珍しーな。OK、誘っといてやるよ。15時半くらい集合でいいか?』
『頼んだ! じゃあ、15時半にモニター前で!』
出水がなにも知らないみたいで助かった。これで、米屋に会えるはず。今は14時半過ぎ。早く、会いたいな。私はドキドキしながら出かける支度をした。
15時15分。私は個人ランク戦ブースの、モニターの見える一番遠い席に座っていた。私の姿が見えたら、米屋はまた去ってしまうかもしれないからだ。じっと米屋がやってくるのを待つ。思いを伝えたら、米屋はなんて言うのかな。気づくのが遅いって、怒るだろうか。
(関係? んー……相棒?)
ついこの前言われた言葉が、とても遠い日のように感じられる。私も、相棒なんだ、って思ってた。
(あれだろ、女子はずっ友とか書くんだろ?)
ケータイの裏に貼ったプリクラを見つめる。米屋とは、ずっと友達でいられると思ってた。友達でいい、と思ってたよ。でも。今日、そこから一歩はみ出す。そう決めた。どんな結果になろうとも。私の全部、米屋にぶつける。米屋の全部、私が受け止める。
「!!」
米屋がモニター前に現れる。久しぶりに見た米屋は、いつもより元気がないように見えた。私は立ち上がり、瞼を閉じる。見えるのは、米屋の笑った顔。ドキドキと心臓が早鐘を打つ。大丈夫、どんと行け!
「よねやぁぁーー!!」
「!? 早乙女!?」
突然大声を出した私に、周囲はざわつく。構うもんか。私を見つけた米屋と目が合う。目を見つめて、大きく息を吸う。
「好きぃぃーー!! 私と、付き合って!!」
あらん限りの声で気持ちを叫んだ。届け、この思い。あとは、米屋の返事を聞くだけ。米屋は、そっと口を開いた。
「……これは避けられてんのかな」
ため息を吐いて、ケータイのメール受信画面を更新する。受信メールは0だ。ポイ、とケータイをベットに投げ出す。まいったなぁ。いつも一緒にいたけど、実は家がどこにあるのかは知らないし、電話番号も知らない。メールか直接会うかしか思いを伝える手段がない。思いがけない状況に、米屋への思いは募る。会えないのが寂しい、一緒に笑いあいたい、もっと知らないことを知りたい。自分でも驚くくらい、私は米屋が大好きらしい。米屋の告白への答えを、曖昧なままにしたくなかった。遠回りしたけど、ちゃんと伝えたい。なんとかして、米屋に会う方法はないだろうか。
「…………そうだ」
放り出したケータイをもう一度手に取り、メールを打つ。宛先は米屋ではなく、出水だ。
『今、ヒマ? ランク戦やらない?』
しばらくして、返信が着た。
『暇だけど。他に誰か来んの?』
『まだ出水しか誘ってない。米屋誘ってくんない? 今ちょっと喧嘩してて誘いにくいんだ。』
『珍しーな。OK、誘っといてやるよ。15時半くらい集合でいいか?』
『頼んだ! じゃあ、15時半にモニター前で!』
出水がなにも知らないみたいで助かった。これで、米屋に会えるはず。今は14時半過ぎ。早く、会いたいな。私はドキドキしながら出かける支度をした。
15時15分。私は個人ランク戦ブースの、モニターの見える一番遠い席に座っていた。私の姿が見えたら、米屋はまた去ってしまうかもしれないからだ。じっと米屋がやってくるのを待つ。思いを伝えたら、米屋はなんて言うのかな。気づくのが遅いって、怒るだろうか。
(関係? んー……相棒?)
ついこの前言われた言葉が、とても遠い日のように感じられる。私も、相棒なんだ、って思ってた。
(あれだろ、女子はずっ友とか書くんだろ?)
ケータイの裏に貼ったプリクラを見つめる。米屋とは、ずっと友達でいられると思ってた。友達でいい、と思ってたよ。でも。今日、そこから一歩はみ出す。そう決めた。どんな結果になろうとも。私の全部、米屋にぶつける。米屋の全部、私が受け止める。
「!!」
米屋がモニター前に現れる。久しぶりに見た米屋は、いつもより元気がないように見えた。私は立ち上がり、瞼を閉じる。見えるのは、米屋の笑った顔。ドキドキと心臓が早鐘を打つ。大丈夫、どんと行け!
「よねやぁぁーー!!」
「!? 早乙女!?」
突然大声を出した私に、周囲はざわつく。構うもんか。私を見つけた米屋と目が合う。目を見つめて、大きく息を吸う。
「好きぃぃーー!! 私と、付き合って!!」
あらん限りの声で気持ちを叫んだ。届け、この思い。あとは、米屋の返事を聞くだけ。米屋は、そっと口を開いた。