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米屋に告白をされて、1日経った。なんだかぼんやりして、実感が湧かない。もやもやが胸を侵食して、身体まで重くなった気さえする。B級ランク戦も、上手く動けなくて速攻落とされちゃったし。皆に申し訳ない。
「…………はあ」
自分の部屋で寝転がり、ため息をこぼす。らしくない、私も、米屋も。いや、私は知っているようで、米屋のことを実は知らないのかもしれない。
「……どうしようか」
米屋とは、これからも一緒にいたいと思う。今まで通りに。それには、告白の答えを出さなければ。でも、出したところで元に戻れるだろうか? 答えを見つけようが、見つけまいが、結局は。とても怖い。情けないけれど。
……もうすぐ、皆と夏祭りに行く時間だ。身体を起こし、出かける支度をした。
夏祭りは人でごった返していた。玲ちゃんの身体を気遣いながら、熊と3人で屋台を見て回る。
「今日のランク戦、らしくなかったわね。」
「えっ」
玲ちゃんの言葉に、ドキッとする。周りから見て分かるほど、私は落ち込んでいるのだろうか。
「なんか、動きが固かった」
「そうなんだ? なんかあったの、あき。」
熊と玲ちゃんが私の言葉を待っている。1人で悩んで答えが出ない時は、良き友人を頼ろう。私は息を吸い込んだ。
「実はね……米屋に告白されたんだけど」
「えっ良かったじゃん」
熊の言葉に目を丸くする。2人は私の反応に仲良く首を傾げた。
「米屋と仲良かったよね? 嬉しくないの?」
「嬉しい……より、ショックが大きい」
「なんで!?」
「お似合いだと思うけれど」
「だって、私が知らない米屋みたいで、怖い」
そう告げると、うーんと2人は考え込み出した。そんなに私は変なことを言っているだろうか。
「……じゃあ、知らない米屋君になったら、米屋君のこと嫌いになるの?」
「それ、は」
玲ちゃんの質問に今度は私が悩む番だった。もし、米屋のことで私が知らないことがあるとして。それを知らないことは、嫌だと思う。なんで? もしかして、知らない米屋が怖いんじゃなくて、米屋のことを知らないのが怖いのか。
「米屋のことは、どう思ってんの?」
「好き」
「答え出てんじゃん」
熊がけらけらと笑う。玲ちゃんも笑っている。私はまだ腑に落ちない。米屋のことは、好き。好きだけど。
「これってそういう好きなのかなぁ」
「例えば、米屋君に彼女が出来たらどう思う?」
「えーと……」
米屋に、彼女。考えたこともなかった。でもそうだよね、米屋モテるし。実際、私はラブレターとか届けたりしていたじゃないか。けど、他の子と付き合うとかあり得ないと勝手に思っていた。あれ。
「物凄く嫌だ」
胸をまたもやもやが包んでいく。私の知らない子といる米屋なんて、知りたくない。米屋とは、私が一番仲良しでいたい。
「私の知らない米屋なんて、嫌だな」
「ねえ、知らない米屋ってさっきも言ってたけど、裏を返せば、あきは米屋のことを知りたいんじゃないの?」
熊の言葉に、目から鱗が落ちた。米屋のこと、知りたいから知らないのが嫌なのか。じゃあ、ひとつずつでも知っていけばいいじゃないか。どんな米屋だって、米屋は米屋なんだし。なにも怖いことはない。
「私、米屋のこともっと知りたい」
「うん」
「他に彼女がいるなんて、嫌だ」
「うん」
「……私、米屋が好きだ」
自分の気持ちを紐解いたら、じんわり胸が熱くなった。そっか、そうなんだ。私は、米屋が好きなんだ。
「ありがとう、すっきりした!米屋に伝えるわ!」
「そりゃよかった」
「告白、頑張ってね」
2人のおかげで、気分は嘘みたいに晴れやかになっていた。ものすごく、米屋に会いたい。会って、気持ちを伝えたい。
「あ、そろそろ花火始まるね」
加賀美先輩達が取ってくれた席に合流して、花火を見上げる。今度は米屋と一緒に見たいなあ、なんて。思っていた。
「…………はあ」
自分の部屋で寝転がり、ため息をこぼす。らしくない、私も、米屋も。いや、私は知っているようで、米屋のことを実は知らないのかもしれない。
「……どうしようか」
米屋とは、これからも一緒にいたいと思う。今まで通りに。それには、告白の答えを出さなければ。でも、出したところで元に戻れるだろうか? 答えを見つけようが、見つけまいが、結局は。とても怖い。情けないけれど。
……もうすぐ、皆と夏祭りに行く時間だ。身体を起こし、出かける支度をした。
夏祭りは人でごった返していた。玲ちゃんの身体を気遣いながら、熊と3人で屋台を見て回る。
「今日のランク戦、らしくなかったわね。」
「えっ」
玲ちゃんの言葉に、ドキッとする。周りから見て分かるほど、私は落ち込んでいるのだろうか。
「なんか、動きが固かった」
「そうなんだ? なんかあったの、あき。」
熊と玲ちゃんが私の言葉を待っている。1人で悩んで答えが出ない時は、良き友人を頼ろう。私は息を吸い込んだ。
「実はね……米屋に告白されたんだけど」
「えっ良かったじゃん」
熊の言葉に目を丸くする。2人は私の反応に仲良く首を傾げた。
「米屋と仲良かったよね? 嬉しくないの?」
「嬉しい……より、ショックが大きい」
「なんで!?」
「お似合いだと思うけれど」
「だって、私が知らない米屋みたいで、怖い」
そう告げると、うーんと2人は考え込み出した。そんなに私は変なことを言っているだろうか。
「……じゃあ、知らない米屋君になったら、米屋君のこと嫌いになるの?」
「それ、は」
玲ちゃんの質問に今度は私が悩む番だった。もし、米屋のことで私が知らないことがあるとして。それを知らないことは、嫌だと思う。なんで? もしかして、知らない米屋が怖いんじゃなくて、米屋のことを知らないのが怖いのか。
「米屋のことは、どう思ってんの?」
「好き」
「答え出てんじゃん」
熊がけらけらと笑う。玲ちゃんも笑っている。私はまだ腑に落ちない。米屋のことは、好き。好きだけど。
「これってそういう好きなのかなぁ」
「例えば、米屋君に彼女が出来たらどう思う?」
「えーと……」
米屋に、彼女。考えたこともなかった。でもそうだよね、米屋モテるし。実際、私はラブレターとか届けたりしていたじゃないか。けど、他の子と付き合うとかあり得ないと勝手に思っていた。あれ。
「物凄く嫌だ」
胸をまたもやもやが包んでいく。私の知らない子といる米屋なんて、知りたくない。米屋とは、私が一番仲良しでいたい。
「私の知らない米屋なんて、嫌だな」
「ねえ、知らない米屋ってさっきも言ってたけど、裏を返せば、あきは米屋のことを知りたいんじゃないの?」
熊の言葉に、目から鱗が落ちた。米屋のこと、知りたいから知らないのが嫌なのか。じゃあ、ひとつずつでも知っていけばいいじゃないか。どんな米屋だって、米屋は米屋なんだし。なにも怖いことはない。
「私、米屋のこともっと知りたい」
「うん」
「他に彼女がいるなんて、嫌だ」
「うん」
「……私、米屋が好きだ」
自分の気持ちを紐解いたら、じんわり胸が熱くなった。そっか、そうなんだ。私は、米屋が好きなんだ。
「ありがとう、すっきりした!米屋に伝えるわ!」
「そりゃよかった」
「告白、頑張ってね」
2人のおかげで、気分は嘘みたいに晴れやかになっていた。ものすごく、米屋に会いたい。会って、気持ちを伝えたい。
「あ、そろそろ花火始まるね」
加賀美先輩達が取ってくれた席に合流して、花火を見上げる。今度は米屋と一緒に見たいなあ、なんて。思っていた。