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俺は最近馬鹿なりに悩んでいることがある。まさかの恋愛に関してだ。今週の頭、ラブレターを貰った。内容はまあ、好きです、付き合ってくださいってやつで。キョーミなかったし、どう返事したらいいか分かんなかったから、無視してた。そしたら、ここ数日ずっと視線を感じてる。何回か声もかけられた。声をかけるのは決まって早乙女がいないときだ。そんで、好きな食べ物なんですかとか、休みの日はなにしてますかとか、どーでもいいことを訊かれる。適当に返すと、そのうち今日の放課後空いてますか、今度の日曜空いてますかと予定を埋めに来る。断ると、早乙女先輩がいるからですか、早乙女先輩のこと好きなんですかと詰め寄られる。正直、愛が重いし疲れた。女ってやつは怖い。
「だぁー、わっからーん!」
早乙女の伸びをした手が俺の頭に当たる。今、俺と早乙女は数学の再テストで分からなかった問題を、課題として解かされている。早乙女は気づいてないけど、今も教室の廊下側から視線を感じてる。勘弁してほしい。
「ねー、昨日三輪に教わってないところ分かんなくなったんだけど」
「俺が分かるわけないだろ」
「えー3問目、分かんない?」
「分かんねぇ」
「マジかー」
早乙女は頭をかいたり突っ伏したりせわしない。その様子をぼんやり眺めていた。なんであの子が早乙女のことを訊くのか分からないほど俺は馬鹿じゃない。他の奴らにもしょっちゅう言われる。付き合ってんの? って。確かに、俺と早乙女は仲がいい。じゃあ、早乙女を女の子として好きなのかってーと、実のところはっきりしない。笑ってる顔とか可愛いし、好きだと思う。けど、ドキドキしたり守ってやりたいとかは思ったことがない。友達以上恋人未満の中途半端な関係だ。
「?? 米屋、元気ないね。どうした?」
早乙女が振り向く。もし、あの子じゃなくて早乙女に告白されていたら。
「なんでもねぇよ」
「そう? なんか顔がシリアスだよ?」
全然嫌じゃないし、楽だったな。あれ、俺、早乙女が彼女でもいいのか。
「なあ、早乙女、」
「ん、なに?」
「俺達、付きあわねぇ?」
気づいたら、口に出していた。はは、早乙女の顔ウケる。目が点になってる。
「え、どうした急に? 冗談?」
「と、思うじゃん? わりと本気」
「え、えー彼氏と彼女になるってこと? なんで?」
「……早乙女のこと、好きだから」
関係性が変わることに、不思議と恐怖はなかったし、好きという言葉もすんなりと出てきた。なんか、付き合っても、今まで通り仲良しでいれる気がした。
「ちょっと待って、落ち着く、落ち着け私」
早乙女は考える人のポーズで悩みだした。廊下側に意識をやると、視線はなくなって、ぱたぱた廊下を走る音が聞こえた。これで寄ってこなくなるといいんだけど。
「だぁー、わっからーん!」
早乙女の伸びをした手が俺の頭に当たる。今、俺と早乙女は数学の再テストで分からなかった問題を、課題として解かされている。早乙女は気づいてないけど、今も教室の廊下側から視線を感じてる。勘弁してほしい。
「ねー、昨日三輪に教わってないところ分かんなくなったんだけど」
「俺が分かるわけないだろ」
「えー3問目、分かんない?」
「分かんねぇ」
「マジかー」
早乙女は頭をかいたり突っ伏したりせわしない。その様子をぼんやり眺めていた。なんであの子が早乙女のことを訊くのか分からないほど俺は馬鹿じゃない。他の奴らにもしょっちゅう言われる。付き合ってんの? って。確かに、俺と早乙女は仲がいい。じゃあ、早乙女を女の子として好きなのかってーと、実のところはっきりしない。笑ってる顔とか可愛いし、好きだと思う。けど、ドキドキしたり守ってやりたいとかは思ったことがない。友達以上恋人未満の中途半端な関係だ。
「?? 米屋、元気ないね。どうした?」
早乙女が振り向く。もし、あの子じゃなくて早乙女に告白されていたら。
「なんでもねぇよ」
「そう? なんか顔がシリアスだよ?」
全然嫌じゃないし、楽だったな。あれ、俺、早乙女が彼女でもいいのか。
「なあ、早乙女、」
「ん、なに?」
「俺達、付きあわねぇ?」
気づいたら、口に出していた。はは、早乙女の顔ウケる。目が点になってる。
「え、どうした急に? 冗談?」
「と、思うじゃん? わりと本気」
「え、えー彼氏と彼女になるってこと? なんで?」
「……早乙女のこと、好きだから」
関係性が変わることに、不思議と恐怖はなかったし、好きという言葉もすんなりと出てきた。なんか、付き合っても、今まで通り仲良しでいれる気がした。
「ちょっと待って、落ち着く、落ち着け私」
早乙女は考える人のポーズで悩みだした。廊下側に意識をやると、視線はなくなって、ぱたぱた廊下を走る音が聞こえた。これで寄ってこなくなるといいんだけど。