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「準備出来たか?」
「待って、あと教科書整理したら終わりだから」
昨日の約束通り、今日は米屋と遊んで帰る。大嫌いな勉強も終わったし、心は軽い。学生鞄を肩にかけ、2人並んで下駄箱へ歩き出した。
「なにして遊ぶの?」
「そーだなー。カラオケも2人じゃ盛り上がんねーし、ゲーセンとかどうよ」
「さんせーい」
目的地は駅前のゲームセンターに決まった。そんなところに行くの、久しぶりだな。エアホッケーとかやりたい。
「今日の国語の文章、意味分かんなかったよな」
「やっぱり? 私笑いそうだったんだけど」
「だよな! 俺も笑いこらえるのに必死でさ」
こういうちょっとした笑いのツボなんかも気が合う。本当に、米屋といるのは居心地がいい。
楽しく会話をしていれば、いつの間にかゲームセンターに着いていた。賑やかな機会音が私たちを出迎える。
「っし。なにから遊ぶ?」
「私エアホッケーしたい」
「っしゃ。腕が鳴るぜ」
そう言って米屋は肩を回す。気合いは充分だ。100円を2枚ずつ入れて、向かい合う。
「負けた方、ジュース奢りな」
「マジで。負けらんないな」
カコン、と弾く音がしてゲームスタート。10点先取した方が勝ちだ。ジグザグと動く円盤を必死に目で追う。
「ちょ、結構速いんだけど!」
「うわ、滑る滑る!」
キャーキャー騒ぎながら点を取り合って、終盤は白熱して無言で打ち合った。
カコン! とキレキレのストレートが決まって決着。
「うわー、負けた! 超悔しんだけど!」
「おっしゃあ、ジュースゲット~」
ガッツポーズをかます米屋を前にがっくり肩を落とす。しかし、約束は約束。漢に二言はない。エアホッケー台から離れ、自販機へ向かう。
「米屋、どれにすんの?」
「んーじゃあ、ファンタグレープで」
「ん。ほれ」
「うわ、投げんなよ、噴き出すだろ!」
「いやー大丈夫っしょ」
ゲラゲラ笑いあいながら、ジュース片手にゲーセン内を散策。すると、あるUFOキャッチャー台で目が止まった。
「お、結構かわいい」
「お、どれどれ?」
米屋も足を止めて覗き込む。ガラスの向こうには、ビビットカラーのキャラマスコットがついたストラップが山積みになっている。なんのキャラか知らないが、妙に惹かれる。
「結構簡単に取れそうじゃね?」
米屋は財布から100円を取り出し、ゲームを始めた。あ、惜しい。
「あー、やっぱ一回じゃ無理かー」
アームはなにも取らずに元の位置に戻る。引っ掛けたら、取れそうだな。
「よし。次私やるわ」
100円を入れて、ゲーム続行。手前で止めて、引っ掛けて……。
「やった、取れた!」
「おー、やるじゃん」
取り出し口から、景品を取り出す。それから、米屋に差し出した。米屋は不思議そうな顔をしている。
「?? あれ、欲しいんじゃないの?」
「いや、お前がかわいいって言うからやったんだけど」
「あれ、そうなの?」
顔を見合わせて、どちらともなく笑い出した。
「くくくっ、マジイケメンかよ」
「ははは、いや、だってやりだしたから欲しいのかと思うじゃん」
「もう、もう一個取ってお揃いにしようぜ」
そう言って米屋はもう一度プレイを始めた。今度は上手くいって、またひとつ転がり落ちてきた。
「どっちがいい?」
「せっかくだから、米屋が取ってくれたのにする」
ストラップを交換して、学生鞄の同じ位置につけて、また笑う。うん、青春してるな、私たち。
その後も、ワニワニパニックやったり、音ゲーでバトったり、格ゲーに手を出してみたりと、存分にゲーセンを満喫した。気がつけば、とっくに日が落ちていた。
「うーん、遊びすぎたな!」
「ね、最高!」
伸びをして、出口に向かおうとしたら、襟口を引っ張られる。
「うん? どした?」
「いや、俺一回あれ撮ってみてぇ」
米屋が指差した方を見ると、プリクラ機が所狭しと並んでいた。
「いいじゃん、撮ろう撮ろう」
適当に選んだそれに入り、モードを選んでいく。
「へーこんなんなってんだな」
「あ、始まるよ。ポーズポーズ!」
キョロキョロする米屋に声をかけ、とりあえず普通にピース。
「これ、何枚撮れんの?」
「んーと、あと4枚かな?」
「ふーん、じゃあ次、変顔な!」
「いいよ、絶対変な顔してよ?」
3、2、1。女子にあるまじき顔をしてやった。米屋の顔も、相当酷い。
「ぶっ、はははは! ひっでぇ!」
「ヤバすぎでしょ、門外不出だわ!」
今日笑いすぎてお腹痛い。ノリノリで残り3枚も撮っていった。
「めっちゃ、目でかくなってんだけど」
「ね。キモいね」
「落書きってこれで書けんの?」
「そだよ、多分」
「うんこ乗せたろ!」
「小学生かよ!」
私は無難に猫ヒゲを書いてやった。米屋似合うな。
「あれだろ、女子はずっ友とか書くんだろ?」
そう言って、米屋は赤でずっ友! と書き込んだ。私はそれに永久不滅と書き足す。
「女子っぽい女子っぽい」
「いい感じだな」
初めてのプリクラに米屋は満足した様で、ずっ友! が入った1枚を携帯の裏に貼っていた。私も、帰ったら貼ろうっと。
「待って、あと教科書整理したら終わりだから」
昨日の約束通り、今日は米屋と遊んで帰る。大嫌いな勉強も終わったし、心は軽い。学生鞄を肩にかけ、2人並んで下駄箱へ歩き出した。
「なにして遊ぶの?」
「そーだなー。カラオケも2人じゃ盛り上がんねーし、ゲーセンとかどうよ」
「さんせーい」
目的地は駅前のゲームセンターに決まった。そんなところに行くの、久しぶりだな。エアホッケーとかやりたい。
「今日の国語の文章、意味分かんなかったよな」
「やっぱり? 私笑いそうだったんだけど」
「だよな! 俺も笑いこらえるのに必死でさ」
こういうちょっとした笑いのツボなんかも気が合う。本当に、米屋といるのは居心地がいい。
楽しく会話をしていれば、いつの間にかゲームセンターに着いていた。賑やかな機会音が私たちを出迎える。
「っし。なにから遊ぶ?」
「私エアホッケーしたい」
「っしゃ。腕が鳴るぜ」
そう言って米屋は肩を回す。気合いは充分だ。100円を2枚ずつ入れて、向かい合う。
「負けた方、ジュース奢りな」
「マジで。負けらんないな」
カコン、と弾く音がしてゲームスタート。10点先取した方が勝ちだ。ジグザグと動く円盤を必死に目で追う。
「ちょ、結構速いんだけど!」
「うわ、滑る滑る!」
キャーキャー騒ぎながら点を取り合って、終盤は白熱して無言で打ち合った。
カコン! とキレキレのストレートが決まって決着。
「うわー、負けた! 超悔しんだけど!」
「おっしゃあ、ジュースゲット~」
ガッツポーズをかます米屋を前にがっくり肩を落とす。しかし、約束は約束。漢に二言はない。エアホッケー台から離れ、自販機へ向かう。
「米屋、どれにすんの?」
「んーじゃあ、ファンタグレープで」
「ん。ほれ」
「うわ、投げんなよ、噴き出すだろ!」
「いやー大丈夫っしょ」
ゲラゲラ笑いあいながら、ジュース片手にゲーセン内を散策。すると、あるUFOキャッチャー台で目が止まった。
「お、結構かわいい」
「お、どれどれ?」
米屋も足を止めて覗き込む。ガラスの向こうには、ビビットカラーのキャラマスコットがついたストラップが山積みになっている。なんのキャラか知らないが、妙に惹かれる。
「結構簡単に取れそうじゃね?」
米屋は財布から100円を取り出し、ゲームを始めた。あ、惜しい。
「あー、やっぱ一回じゃ無理かー」
アームはなにも取らずに元の位置に戻る。引っ掛けたら、取れそうだな。
「よし。次私やるわ」
100円を入れて、ゲーム続行。手前で止めて、引っ掛けて……。
「やった、取れた!」
「おー、やるじゃん」
取り出し口から、景品を取り出す。それから、米屋に差し出した。米屋は不思議そうな顔をしている。
「?? あれ、欲しいんじゃないの?」
「いや、お前がかわいいって言うからやったんだけど」
「あれ、そうなの?」
顔を見合わせて、どちらともなく笑い出した。
「くくくっ、マジイケメンかよ」
「ははは、いや、だってやりだしたから欲しいのかと思うじゃん」
「もう、もう一個取ってお揃いにしようぜ」
そう言って米屋はもう一度プレイを始めた。今度は上手くいって、またひとつ転がり落ちてきた。
「どっちがいい?」
「せっかくだから、米屋が取ってくれたのにする」
ストラップを交換して、学生鞄の同じ位置につけて、また笑う。うん、青春してるな、私たち。
その後も、ワニワニパニックやったり、音ゲーでバトったり、格ゲーに手を出してみたりと、存分にゲーセンを満喫した。気がつけば、とっくに日が落ちていた。
「うーん、遊びすぎたな!」
「ね、最高!」
伸びをして、出口に向かおうとしたら、襟口を引っ張られる。
「うん? どした?」
「いや、俺一回あれ撮ってみてぇ」
米屋が指差した方を見ると、プリクラ機が所狭しと並んでいた。
「いいじゃん、撮ろう撮ろう」
適当に選んだそれに入り、モードを選んでいく。
「へーこんなんなってんだな」
「あ、始まるよ。ポーズポーズ!」
キョロキョロする米屋に声をかけ、とりあえず普通にピース。
「これ、何枚撮れんの?」
「んーと、あと4枚かな?」
「ふーん、じゃあ次、変顔な!」
「いいよ、絶対変な顔してよ?」
3、2、1。女子にあるまじき顔をしてやった。米屋の顔も、相当酷い。
「ぶっ、はははは! ひっでぇ!」
「ヤバすぎでしょ、門外不出だわ!」
今日笑いすぎてお腹痛い。ノリノリで残り3枚も撮っていった。
「めっちゃ、目でかくなってんだけど」
「ね。キモいね」
「落書きってこれで書けんの?」
「そだよ、多分」
「うんこ乗せたろ!」
「小学生かよ!」
私は無難に猫ヒゲを書いてやった。米屋似合うな。
「あれだろ、女子はずっ友とか書くんだろ?」
そう言って、米屋は赤でずっ友! と書き込んだ。私はそれに永久不滅と書き足す。
「女子っぽい女子っぽい」
「いい感じだな」
初めてのプリクラに米屋は満足した様で、ずっ友! が入った1枚を携帯の裏に貼っていた。私も、帰ったら貼ろうっと。