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ふわぁー……眠い。朝から大きなあくびをして、学校の門をくぐる。昨日は夕方から防衛任務で、帰ってからは宿題を片付けていた為、眠ったのは午前2時くらいだ。トリオン体になった後の妙な気怠さが抜けずにいる。
「はよー早乙女、頼む、数学見せて!」
「おー、米屋おはよう。またやってきてないの?」
同じクラスの米屋が泣きついてきた。これは最早、恒例行事になっている。なんだか責任感じちゃって、私も宿題はサボれなくなった。冷静になるとなんともフェアじゃない関係だ。
「やりはしたんだよ。ただ、俺の頭じゃ分かんねー」
「堂々とするなよ。私も自信ないけど、ほれ」
「あざーす!」
シャーペンを回しながら書き写し始める米屋の、前の席に座る。何か縁があるのか、高校に入ってから2年連続でクラスは一緒、席替えしてもことごとく近い席という間柄だ。あ、頼まれごと思い出した。
「よーねや、これ、なんか後輩の子から」
「ん? あーサンキュー」
米屋はさほど興味なさそうに封筒を受け取ると、机の下にしまってしまった。私も特に興味はないが、ボーダーの男子メンツと仲がいいので、よくこういったお使いは頼まれる。
「ちゃんと読みなよ。私に渡すだけでも、すごい緊張してたみたいだったし」
「んー後で読むわー」
あーこれは読むの忘れるやつだわ。昨日、顔を赤らめながら渡してきた少女を気の毒に思う。けれど、それ以上は追求せずに、授業に向けて支度を始めた。
「うわっ、ハチだ!!」
「きゃーっ、やだーっ!!」
声のする方を見やると、1匹のハチが、教室を縦横無尽に飛び回っていた。女子は固まって逃げ惑い、男子も手で追い払うだけなので、教室の中心にはぽっかりとスペースが出来ている。
「うわあ、刺されたら嫌だなー」
他人事の米屋を尻目に、私は丸めた教科書を携え歩き出した。
スパーン
ハチは地面にはたき落とされ、動かなくなった。それをティッシュでつまみ、教卓横のゴミ箱に捨てる。少しの沈黙の後、拍手が巻き起こった。
「……お前ってさー本当イケメンって感じだよな」
席に戻ると、米屋にそんなことを言われた。そうなんだろうかと、首をかしげた。
「はよー早乙女、頼む、数学見せて!」
「おー、米屋おはよう。またやってきてないの?」
同じクラスの米屋が泣きついてきた。これは最早、恒例行事になっている。なんだか責任感じちゃって、私も宿題はサボれなくなった。冷静になるとなんともフェアじゃない関係だ。
「やりはしたんだよ。ただ、俺の頭じゃ分かんねー」
「堂々とするなよ。私も自信ないけど、ほれ」
「あざーす!」
シャーペンを回しながら書き写し始める米屋の、前の席に座る。何か縁があるのか、高校に入ってから2年連続でクラスは一緒、席替えしてもことごとく近い席という間柄だ。あ、頼まれごと思い出した。
「よーねや、これ、なんか後輩の子から」
「ん? あーサンキュー」
米屋はさほど興味なさそうに封筒を受け取ると、机の下にしまってしまった。私も特に興味はないが、ボーダーの男子メンツと仲がいいので、よくこういったお使いは頼まれる。
「ちゃんと読みなよ。私に渡すだけでも、すごい緊張してたみたいだったし」
「んー後で読むわー」
あーこれは読むの忘れるやつだわ。昨日、顔を赤らめながら渡してきた少女を気の毒に思う。けれど、それ以上は追求せずに、授業に向けて支度を始めた。
「うわっ、ハチだ!!」
「きゃーっ、やだーっ!!」
声のする方を見やると、1匹のハチが、教室を縦横無尽に飛び回っていた。女子は固まって逃げ惑い、男子も手で追い払うだけなので、教室の中心にはぽっかりとスペースが出来ている。
「うわあ、刺されたら嫌だなー」
他人事の米屋を尻目に、私は丸めた教科書を携え歩き出した。
スパーン
ハチは地面にはたき落とされ、動かなくなった。それをティッシュでつまみ、教卓横のゴミ箱に捨てる。少しの沈黙の後、拍手が巻き起こった。
「……お前ってさー本当イケメンって感じだよな」
席に戻ると、米屋にそんなことを言われた。そうなんだろうかと、首をかしげた。