longseries-1-
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今日はわりとツイていない日だ。朝は遅刻ギリギリに目が覚めるし、やっていた課題は家に忘れるし、授業中は分からない所を当てられ、ボーダー本部に来るまでは通り雨に降られた。俺のなにが気に食わないっていうんだ。イライラをぶつけるアテもなく、ラウンジで少し休憩しようと足を運べば、見たくない場面に遭遇した。本当に、ツイていない。
なんで、鋼と早乙女が仲良く寝てやがんだ。幼なじみの特権ってやつか。もやもやを抱えながら近づき、2人を見下ろす。幸せそうに寝やがって。
「おい、起きろ。鋼」
たまらず、鋼を叩き起こす。瞬きを数回、何事もないように、
「ん、荒船」
と返事をした。早乙女はまだ眠っている。こちらは起こしたくないが、とにかく、この状況は気に食わない。
「どうした? なにか用事か?」
「いや、なにかってわけじゃ……」
早乙女と昼寝してるのがムカついたから起こしたとは、死んでも言えねぇ。
「あー……昨日、鈴鳴第一のログ見たぞ。相変わらず一対一だと圧倒してるな」
「見んなよ」
よし、なんとか誤魔化せたか。昨日の見たログに鈴鳴第一があって助かった。
「ふわぁ……。あきと話すとよく眠れるから、催眠記憶もよく出来るな」
「……そうかよ」
名前呼びがうらやましい。くそ。
「眠れない時はあきに電話するんだ。あきも話すのが嬉しいみたいだから。」
「……へぇー」
こいつら付き合ってるんじゃないだろうな……。イライラを通り越して、頭が妙に冷静になっていく。
「なに、お前ら付き合ってるのか?」
「?? いや、付き合ってはいないよ」
鋼はきょとんとした顔をしている。その反応に心底ホッとしている自分がいた。
「そっか、そうなんだな」
「なににやついているんだ?」
無意識ににやついてたらしい。慌てて顔に手をあてる。
「そうだ、俺これから支部に戻らなきゃならないんだ」
「おう、邪魔したな」
「あきが起きちゃうから、代わってくれないか?」
……こいつは天然で言ってるのか。そうなんだろうな。
「俺が代わりにそこに座るってことか?」
「うん。そういうことだ」
それってつまり、早乙女は俺にもたれかかる形になるわけで。意識すると身体が強張る。そうこうしてるうちに鋼は立ち上がってしまい、俺はそこに滑り込むように身体を落とした。
「じゃあ、あきのことよろしく頼む」
「あ、ああ……」
落ち着かない俺を置いて、鋼はラウンジを出ていった。どうしたらいいんだ、これ。横を見やれば、無防備に眠る早乙女がいる。その寝顔に、胸がキュッと締まり、熱くなり溶けていく。今日ツイていないことなど、全て吹っ飛んだ。
なんで、鋼と早乙女が仲良く寝てやがんだ。幼なじみの特権ってやつか。もやもやを抱えながら近づき、2人を見下ろす。幸せそうに寝やがって。
「おい、起きろ。鋼」
たまらず、鋼を叩き起こす。瞬きを数回、何事もないように、
「ん、荒船」
と返事をした。早乙女はまだ眠っている。こちらは起こしたくないが、とにかく、この状況は気に食わない。
「どうした? なにか用事か?」
「いや、なにかってわけじゃ……」
早乙女と昼寝してるのがムカついたから起こしたとは、死んでも言えねぇ。
「あー……昨日、鈴鳴第一のログ見たぞ。相変わらず一対一だと圧倒してるな」
「見んなよ」
よし、なんとか誤魔化せたか。昨日の見たログに鈴鳴第一があって助かった。
「ふわぁ……。あきと話すとよく眠れるから、催眠記憶もよく出来るな」
「……そうかよ」
名前呼びがうらやましい。くそ。
「眠れない時はあきに電話するんだ。あきも話すのが嬉しいみたいだから。」
「……へぇー」
こいつら付き合ってるんじゃないだろうな……。イライラを通り越して、頭が妙に冷静になっていく。
「なに、お前ら付き合ってるのか?」
「?? いや、付き合ってはいないよ」
鋼はきょとんとした顔をしている。その反応に心底ホッとしている自分がいた。
「そっか、そうなんだな」
「なににやついているんだ?」
無意識ににやついてたらしい。慌てて顔に手をあてる。
「そうだ、俺これから支部に戻らなきゃならないんだ」
「おう、邪魔したな」
「あきが起きちゃうから、代わってくれないか?」
……こいつは天然で言ってるのか。そうなんだろうな。
「俺が代わりにそこに座るってことか?」
「うん。そういうことだ」
それってつまり、早乙女は俺にもたれかかる形になるわけで。意識すると身体が強張る。そうこうしてるうちに鋼は立ち上がってしまい、俺はそこに滑り込むように身体を落とした。
「じゃあ、あきのことよろしく頼む」
「あ、ああ……」
落ち着かない俺を置いて、鋼はラウンジを出ていった。どうしたらいいんだ、これ。横を見やれば、無防備に眠る早乙女がいる。その寝顔に、胸がキュッと締まり、熱くなり溶けていく。今日ツイていないことなど、全て吹っ飛んだ。