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個人ランク戦のラウンジは、夕飯時だからか人はまばらだった。荒船君はまだ来ていないようだ。そわそわしながら、適当に椅子に腰かける。荒船君と戦うのは、本当に久しい。荒船君が攻撃手だった頃はよく相手をしてもらっていたが、私も部隊を作って忙しくなったし、彼は狙撃手に転向したし。
……武闘派狙撃手ってかっこいいよなぁ。私は孤月で手一杯なので、完璧万能手を目指す荒船君はすごいと思う。
「悪い、待たせたか?」
荒船君が私に駆け寄る。首を横に振り、気にしないでと意思を伝えた。
「じゃあ、ブース入るか。10本勝負でいいよな?」
『オッケーだよー』
2人でブースへと足を進める。今更ながら緊張してきた。私は、どれくらい強くなれてるだろうか。戦闘体がフィールドへ換装される。
「さあ勝負だ、早乙女。準備はいいか?」
「……望むところだ!」
次の瞬間、私達は切り結んだ。
『7ー3。勝者、荒船哲次』
狙撃手に転向していても、やっぱり荒船君は強かった。息を深く吐きだす。
「最短で3分か。早乙女、前よりも強くなってるな」
とんでもございません。画面からの荒船君の声かけに、返答する手段はないが身振りをした。
「相手に倒されずに凌ぐスタイルは完成してるだろ。あとは、もう一歩踏み込みがあったら、さらに恐い相手になると思う」
的確な批評に苦笑する。そう、私は相手に落とされこそしないが、決定打を決められるわけではなかった。凌ぎ、粘る戦闘スタイル。私以外の隊員がポイントを稼いでくれるから成り立っている。相手を倒しきることが、私の課題だった。
……私が粘ったせいで10本勝負なのにだいぶ時間がかかってしまった。時刻はもう、9時を過ぎている。でも。
「……それじゃあ、ブース出るから早乙女の話も聞かせて、」
「っ、荒船君!」
急に喋ったので、画面の向こうの荒船君が驚いている気配がする。機械越しなら、少しくらい喋っても大丈夫だよね。
「あと、もう5本だけ、相手してくれない?」
「!!……いいぜ。次は3分きってやる」
今、荒船君はにやりと笑っているんだろうなぁ。
……武闘派狙撃手ってかっこいいよなぁ。私は孤月で手一杯なので、完璧万能手を目指す荒船君はすごいと思う。
「悪い、待たせたか?」
荒船君が私に駆け寄る。首を横に振り、気にしないでと意思を伝えた。
「じゃあ、ブース入るか。10本勝負でいいよな?」
『オッケーだよー』
2人でブースへと足を進める。今更ながら緊張してきた。私は、どれくらい強くなれてるだろうか。戦闘体がフィールドへ換装される。
「さあ勝負だ、早乙女。準備はいいか?」
「……望むところだ!」
次の瞬間、私達は切り結んだ。
『7ー3。勝者、荒船哲次』
狙撃手に転向していても、やっぱり荒船君は強かった。息を深く吐きだす。
「最短で3分か。早乙女、前よりも強くなってるな」
とんでもございません。画面からの荒船君の声かけに、返答する手段はないが身振りをした。
「相手に倒されずに凌ぐスタイルは完成してるだろ。あとは、もう一歩踏み込みがあったら、さらに恐い相手になると思う」
的確な批評に苦笑する。そう、私は相手に落とされこそしないが、決定打を決められるわけではなかった。凌ぎ、粘る戦闘スタイル。私以外の隊員がポイントを稼いでくれるから成り立っている。相手を倒しきることが、私の課題だった。
……私が粘ったせいで10本勝負なのにだいぶ時間がかかってしまった。時刻はもう、9時を過ぎている。でも。
「……それじゃあ、ブース出るから早乙女の話も聞かせて、」
「っ、荒船君!」
急に喋ったので、画面の向こうの荒船君が驚いている気配がする。機械越しなら、少しくらい喋っても大丈夫だよね。
「あと、もう5本だけ、相手してくれない?」
「!!……いいぜ。次は3分きってやる」
今、荒船君はにやりと笑っているんだろうなぁ。