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ピピピピ、ピピピピ……。朝を知らせる目覚ましに手を伸ばし、止めるだけ止める。そのまま、また意識を手放す。ピピピピ、ピピピピ……。
「あーもう、分かったよう」
スヌーズを止めて、今度はしっかり起きる。朝の部屋には誰もいないから、遠慮せず声を出す。朝の支度を手早く済ませ、リビングで朝食を摂る。髪型をもう一度整えて、元気良く玄関を開ければ、そこには荒船君が!
待っていたりはしない。本当に残念ながら。同じ学校ならどんなに良かったことか。いや、同じ学校だとしても、一緒に登下校をする程仲良くなれたかは怪しいけど。
ぼんやり歩いていれば学校について、ルーティンワークの如く授業は進んでいく。学校にいる間も、頭にあるのは荒船君、じゃなくて! 次のランク戦の対策だ。荒船君には邪魔をしないでいただきたい。
結局、考えがまとまらないまま、ボーダー本部の作戦室まで来ていた。だめだ、隊長である私がしっかりしなければ。
「はぁー……」
「ため息つきながら入ってこないでよ」
「あきさん、なんかあったんです?」
「まーた、彼氏さんのことですかー?」
先に到着したチームメイトから飛んでくる質問にわたわたと手振りをし、
『いや、彼氏はいないから!』
と、スマホの画面を突きつける。しかし、この反応では荒船君絡みだということが丸分かりだ。しまった。
「でも、近いうちに彼氏にするんでしょう?」
本当にうちの狙撃手は調子が良くて困る。
『もーそれはいいから。作戦立てよ!』
再度スマホの画面を見せると、皆にやにやした目でこちらを見ていた。やめてください。
結局、対戦相手のデータ集めをする為に私は資料室に来ていた。他の皆は作戦会議中である。日付を追って、下段にしまってあるディスクに手を伸ばした。すると、左側からも手が伸びてくる。
「あ」
「っ!!」
顔を横に向けたら、思い人の姿が目の前にあって、驚いて尻もちをついてしまった。そんな私を荒船君は不思議そうな目で見る。
「よぉ、昨日ぶりだな。」
コクコクと頷きながら、
『荒船君も資料集め?』
と訊いてみる。
「ああ、ちょっとデータ不足かと思ってな。洗い出してんだ」
『うちも、マップ決めるのにもう少し分析しようってなったんだ。荒船君、昼の部だよね?』
「ああ、俺も夜が良かったな。学校早退するせいで課題増えて最悪なんだよ」
荒船君は苦虫を潰した様な顔をする。そんな顔でも、眺めてるとにやにやしてしまいそうで、悟られないようにスマホの画面に集中した。
「……早乙女、よかったらなんだが」
返事を打ってる途中で声をかけられ、荒船君の顔を見つめる。ぱちぱちと瞬きを数回。
「このあと、それぞれの作戦会議が終わったら、久しぶりに個人ランク戦やらないか? 攻撃手の動きを思い出しておきたい」
願ってもみない申し出に、食い気味に頷いた。今日は、とてもいい日だ。
作戦室に戻ったら、私の顔を見てまた皆にやにやしだした。
「荒船君に会った、って顔に出てるわよ」
皆の視線が痛い。
「あーもう、分かったよう」
スヌーズを止めて、今度はしっかり起きる。朝の部屋には誰もいないから、遠慮せず声を出す。朝の支度を手早く済ませ、リビングで朝食を摂る。髪型をもう一度整えて、元気良く玄関を開ければ、そこには荒船君が!
待っていたりはしない。本当に残念ながら。同じ学校ならどんなに良かったことか。いや、同じ学校だとしても、一緒に登下校をする程仲良くなれたかは怪しいけど。
ぼんやり歩いていれば学校について、ルーティンワークの如く授業は進んでいく。学校にいる間も、頭にあるのは荒船君、じゃなくて! 次のランク戦の対策だ。荒船君には邪魔をしないでいただきたい。
結局、考えがまとまらないまま、ボーダー本部の作戦室まで来ていた。だめだ、隊長である私がしっかりしなければ。
「はぁー……」
「ため息つきながら入ってこないでよ」
「あきさん、なんかあったんです?」
「まーた、彼氏さんのことですかー?」
先に到着したチームメイトから飛んでくる質問にわたわたと手振りをし、
『いや、彼氏はいないから!』
と、スマホの画面を突きつける。しかし、この反応では荒船君絡みだということが丸分かりだ。しまった。
「でも、近いうちに彼氏にするんでしょう?」
本当にうちの狙撃手は調子が良くて困る。
『もーそれはいいから。作戦立てよ!』
再度スマホの画面を見せると、皆にやにやした目でこちらを見ていた。やめてください。
結局、対戦相手のデータ集めをする為に私は資料室に来ていた。他の皆は作戦会議中である。日付を追って、下段にしまってあるディスクに手を伸ばした。すると、左側からも手が伸びてくる。
「あ」
「っ!!」
顔を横に向けたら、思い人の姿が目の前にあって、驚いて尻もちをついてしまった。そんな私を荒船君は不思議そうな目で見る。
「よぉ、昨日ぶりだな。」
コクコクと頷きながら、
『荒船君も資料集め?』
と訊いてみる。
「ああ、ちょっとデータ不足かと思ってな。洗い出してんだ」
『うちも、マップ決めるのにもう少し分析しようってなったんだ。荒船君、昼の部だよね?』
「ああ、俺も夜が良かったな。学校早退するせいで課題増えて最悪なんだよ」
荒船君は苦虫を潰した様な顔をする。そんな顔でも、眺めてるとにやにやしてしまいそうで、悟られないようにスマホの画面に集中した。
「……早乙女、よかったらなんだが」
返事を打ってる途中で声をかけられ、荒船君の顔を見つめる。ぱちぱちと瞬きを数回。
「このあと、それぞれの作戦会議が終わったら、久しぶりに個人ランク戦やらないか? 攻撃手の動きを思い出しておきたい」
願ってもみない申し出に、食い気味に頷いた。今日は、とてもいい日だ。
作戦室に戻ったら、私の顔を見てまた皆にやにやしだした。
「荒船君に会った、って顔に出てるわよ」
皆の視線が痛い。