short-1-
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ただいま! マイホームタウン三門!」
こんにちは、早乙女あきです。たった今、ボーダーの長期任務からここ三門に帰ってきました! 今回の任務というのが、県外でのボーダーの周知を深めること、優秀な人材のスカウト、県外でのゲートの発生がないかの調査、エトセトラ、エトセトラ……。とりあえず、県外に出張して頑張っていた訳です。私の家は両親もボーダー関係者。家族揃って任された任務でした。齢15にして、外の世界に放り出された私……。仲のいい友人たちから離され、慣れない土地を転々とする暮らしは苦労の連続でございました。2年間、本当に三門が恋しかったんです。
「よっし、本部に挨拶に行こうっと!」
部屋の整理があらかた片付いたので、本部の人達に挨拶に出かけます。ランク戦や防衛任務にまた就けると思うと、今からわくわくいたします。
「失礼しました!」
元気よく挨拶して、部屋を出る。いやあ、忍田さんも沢村さんもお変わりなく、とっても安心しました。また一緒に頑張っていこう、と言われた時には、涙出るかと思いましたよ。さて、あとは東さんと太刀川、それに玉狛支部でしょ……。
「!? もしかして、早乙女か?」
聞き覚えのある、懐かしい声が背中から聞こえる。この声は、
「かっざまさーん! ただいまー!」
我がアイドル、風間蒼也さんじゃないですか! 感極まって抱きつく私を、風間さんは受け止めてくれました。ああ、変わらないこのサイズ感。
「早乙女、お前大きくなったな」
「風間さーん、会いたかった! 寂しかったですよー」
風間さんには昔からよくしてもらって、しょっちゅうランク戦に付き合ってもらってました。あと、一緒にご飯食べたり。戦闘中のクールさと、食事中のキュートさ、そのギャップにやられてしまい、私は風間さんの大ファンなのです。
「いつ帰ってきたんだ?」
「ほんとに今日の朝です! 今日は挨拶に来ただけですけど、来週から任務にも参加します!」
「そうか。今度飯屋に連れてってやろう。おかえりを含めてな」
なんと、風間さんからお誘いを受けるなんて。この上なく幸せです。ああ、風間さんマジ天使。
「ちょっと、馴れ馴れしいんだけど」
む、この至福の時間を邪魔するのは何奴だ。風間さんの後ろに目をやると、口を尖らせた男の子と、困惑顔の男の子が。不機嫌な方は、私から風間さんを引き剥がした。ちょっとちょっと。
「なに? 君は風間さんのなんなのかな? 私と風間さんの感動の再会の邪魔しないでくれない」
「はあ? それはこっちのセリフだし。あんたなんなの? あんたみたいな頭悪そうな人、風間さんに関わんないで欲しいんだけど」
「なっ……!」
「あーあー、すいません、すいません! 風間さん、あの……」
初対面の私に向かって頭が悪そうだと……なんて失礼な奴なんだ。困惑顔がいっそう困った顔になっているが、気にせず口とんがり野郎にガンを飛ばす。
「はあ、お前達、喧嘩するな」
「はい、喧嘩なんてしません! もちろんです」
「風間さん、本当にこの馬鹿女誰なの?」
こいつまだ言うか。
「早乙女あき、お前達より前からボーダーにいる戦闘員だ。今まで任務で県外に出ていた」
「どーも。早乙女あきです。以後お見知り置きを!」
「はあ? こんなのが戦闘員? 嘘でしょ?」
本当にこいつ失礼だな。なんでこんなのが風間さんと一緒にいるのよ。
「早乙女、俺の隊の歌川と菊地原だ。2人ともお前のひとつ年下だ。よろしくしてやってくれ」
なにい、風間さん自分の隊作ったのか。しかも、この減らず口が隊員だなんて、なんて羨ましい……!
「ふーん、君、菊地原って言うの。風間さんの足引っ張ってないでしょうね?」
「は? 僕は風間さんからスカウトされてこの隊にいるんだけど?」
「え、本当なの、風間さん」
「事実だ」
うそん。軽くショックなんですが。
「……ええい、ランク戦ブースに来なさい! 実力を見てあげるわ!」
「えー、なんであんたの相手しなきゃなんないの。面倒くさい」
「こいつ……!」
「あの、風間さん。そろそろ任務です」
「そうだな。早乙女、またゆっくり話そう」
「はい、風間さん。任務お気をつけて!」
「本当にあんたうるさい」
「早乙女! 名前くらい覚えろ!」
「じゃーね、早乙女さん」
ムカつく、すげームカつく言い方で名前呼びやがって。菊地原、菊地原ね。私のギャフンと言わせたいリスト1位にしっかり名前を刻ませてもらいましたよ。覚えてろよ。
こんにちは、早乙女あきです。たった今、ボーダーの長期任務からここ三門に帰ってきました! 今回の任務というのが、県外でのボーダーの周知を深めること、優秀な人材のスカウト、県外でのゲートの発生がないかの調査、エトセトラ、エトセトラ……。とりあえず、県外に出張して頑張っていた訳です。私の家は両親もボーダー関係者。家族揃って任された任務でした。齢15にして、外の世界に放り出された私……。仲のいい友人たちから離され、慣れない土地を転々とする暮らしは苦労の連続でございました。2年間、本当に三門が恋しかったんです。
「よっし、本部に挨拶に行こうっと!」
部屋の整理があらかた片付いたので、本部の人達に挨拶に出かけます。ランク戦や防衛任務にまた就けると思うと、今からわくわくいたします。
「失礼しました!」
元気よく挨拶して、部屋を出る。いやあ、忍田さんも沢村さんもお変わりなく、とっても安心しました。また一緒に頑張っていこう、と言われた時には、涙出るかと思いましたよ。さて、あとは東さんと太刀川、それに玉狛支部でしょ……。
「!? もしかして、早乙女か?」
聞き覚えのある、懐かしい声が背中から聞こえる。この声は、
「かっざまさーん! ただいまー!」
我がアイドル、風間蒼也さんじゃないですか! 感極まって抱きつく私を、風間さんは受け止めてくれました。ああ、変わらないこのサイズ感。
「早乙女、お前大きくなったな」
「風間さーん、会いたかった! 寂しかったですよー」
風間さんには昔からよくしてもらって、しょっちゅうランク戦に付き合ってもらってました。あと、一緒にご飯食べたり。戦闘中のクールさと、食事中のキュートさ、そのギャップにやられてしまい、私は風間さんの大ファンなのです。
「いつ帰ってきたんだ?」
「ほんとに今日の朝です! 今日は挨拶に来ただけですけど、来週から任務にも参加します!」
「そうか。今度飯屋に連れてってやろう。おかえりを含めてな」
なんと、風間さんからお誘いを受けるなんて。この上なく幸せです。ああ、風間さんマジ天使。
「ちょっと、馴れ馴れしいんだけど」
む、この至福の時間を邪魔するのは何奴だ。風間さんの後ろに目をやると、口を尖らせた男の子と、困惑顔の男の子が。不機嫌な方は、私から風間さんを引き剥がした。ちょっとちょっと。
「なに? 君は風間さんのなんなのかな? 私と風間さんの感動の再会の邪魔しないでくれない」
「はあ? それはこっちのセリフだし。あんたなんなの? あんたみたいな頭悪そうな人、風間さんに関わんないで欲しいんだけど」
「なっ……!」
「あーあー、すいません、すいません! 風間さん、あの……」
初対面の私に向かって頭が悪そうだと……なんて失礼な奴なんだ。困惑顔がいっそう困った顔になっているが、気にせず口とんがり野郎にガンを飛ばす。
「はあ、お前達、喧嘩するな」
「はい、喧嘩なんてしません! もちろんです」
「風間さん、本当にこの馬鹿女誰なの?」
こいつまだ言うか。
「早乙女あき、お前達より前からボーダーにいる戦闘員だ。今まで任務で県外に出ていた」
「どーも。早乙女あきです。以後お見知り置きを!」
「はあ? こんなのが戦闘員? 嘘でしょ?」
本当にこいつ失礼だな。なんでこんなのが風間さんと一緒にいるのよ。
「早乙女、俺の隊の歌川と菊地原だ。2人ともお前のひとつ年下だ。よろしくしてやってくれ」
なにい、風間さん自分の隊作ったのか。しかも、この減らず口が隊員だなんて、なんて羨ましい……!
「ふーん、君、菊地原って言うの。風間さんの足引っ張ってないでしょうね?」
「は? 僕は風間さんからスカウトされてこの隊にいるんだけど?」
「え、本当なの、風間さん」
「事実だ」
うそん。軽くショックなんですが。
「……ええい、ランク戦ブースに来なさい! 実力を見てあげるわ!」
「えー、なんであんたの相手しなきゃなんないの。面倒くさい」
「こいつ……!」
「あの、風間さん。そろそろ任務です」
「そうだな。早乙女、またゆっくり話そう」
「はい、風間さん。任務お気をつけて!」
「本当にあんたうるさい」
「早乙女! 名前くらい覚えろ!」
「じゃーね、早乙女さん」
ムカつく、すげームカつく言い方で名前呼びやがって。菊地原、菊地原ね。私のギャフンと言わせたいリスト1位にしっかり名前を刻ませてもらいましたよ。覚えてろよ。