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西日差し込む中庭。学校であまり人気のない場所で、1人読書をするのが私の日課だ。今日も古いベンチに腰かけ、風に当たりながら大好きな小説を読んでいた。
「あの、荒船くん来てくれてありがとう」
後方でそんな声が聞こえる。そっとそちらを見やると、哲次くんと他のクラスの女子が向かい合って立っていた。こちらには気づいていない様だ。
「その、ずっと前から荒船くんのこと好きでしたっ。付き合ってください!」
やっぱり告白か。まあ、哲次くんはちょっと口悪いけど勉強出来るし、運動も出来る。しかも、ボーダーで街を守ってるヒーローだ。モテるのは必然的である。
「悪い、好きな奴がいるから、お前とは付き合えない」
バッサリいくね、哲次くん。まあ当然だけど。フラれた子には一応同情する。女の子は走って去って行った。あれは泣いてそうだ。本気だったんだね。敗れ去った恋心に思いを馳せつつ、小説に視線を戻す。後ろから近づいてくる気配を感じながら。
「やっぱり、いたんだな」
「うん、聞いてた」
哲次くんの声に返事だけする。どかり、と哲次くんは隣に座った。言い忘れてたけど、哲次くんは私の彼氏だ。
「妬いたか?」
「別に。」
「つれねぇな」
横目で見ると、哲次くんは笑顔だった。それは告白されたからなのか、私の反応を面白がってか。前者だと面白くない。
「なに読んでんだ?」
「フランツ・カフカ、変身」
「ふーん」
たいして興味はなさそうだ。まあ、私も彼の好きなアクション映画には興味が薄いので、おあいこ。
「あき」
「なに。」
「こっち向け」
「だから、っ」
なに、という言葉は哲次くんの口の中に飲み込まれた。ごつごつした男性の手が、頬に触れる。空いた口の隙間に舌をねじ込まれ、好き勝手暴れまわる。離れようとするが、哲次くんはそれを許さない。学生の身分には相応しくない、長いキスが続く。
「ん、んう、はっ。はーっ」
「はは、顔真っ赤」
ようやく解放された。睨みつけるが、頭を撫でられてしまった。
「ここ、学校なんだけど」
「別に俺はお前みたいに、優等生でいたいわけじゃねぇよ」
そう言って立ち上がると、哲次くんは歩き出した。
「あ、そうだ。今度の土曜、久々に俺休みだから空けとけよ」
そんな言葉を残して。悔しいけど、離れた距離が寂しかったから、予定は空けておくことにする。
「あの、荒船くん来てくれてありがとう」
後方でそんな声が聞こえる。そっとそちらを見やると、哲次くんと他のクラスの女子が向かい合って立っていた。こちらには気づいていない様だ。
「その、ずっと前から荒船くんのこと好きでしたっ。付き合ってください!」
やっぱり告白か。まあ、哲次くんはちょっと口悪いけど勉強出来るし、運動も出来る。しかも、ボーダーで街を守ってるヒーローだ。モテるのは必然的である。
「悪い、好きな奴がいるから、お前とは付き合えない」
バッサリいくね、哲次くん。まあ当然だけど。フラれた子には一応同情する。女の子は走って去って行った。あれは泣いてそうだ。本気だったんだね。敗れ去った恋心に思いを馳せつつ、小説に視線を戻す。後ろから近づいてくる気配を感じながら。
「やっぱり、いたんだな」
「うん、聞いてた」
哲次くんの声に返事だけする。どかり、と哲次くんは隣に座った。言い忘れてたけど、哲次くんは私の彼氏だ。
「妬いたか?」
「別に。」
「つれねぇな」
横目で見ると、哲次くんは笑顔だった。それは告白されたからなのか、私の反応を面白がってか。前者だと面白くない。
「なに読んでんだ?」
「フランツ・カフカ、変身」
「ふーん」
たいして興味はなさそうだ。まあ、私も彼の好きなアクション映画には興味が薄いので、おあいこ。
「あき」
「なに。」
「こっち向け」
「だから、っ」
なに、という言葉は哲次くんの口の中に飲み込まれた。ごつごつした男性の手が、頬に触れる。空いた口の隙間に舌をねじ込まれ、好き勝手暴れまわる。離れようとするが、哲次くんはそれを許さない。学生の身分には相応しくない、長いキスが続く。
「ん、んう、はっ。はーっ」
「はは、顔真っ赤」
ようやく解放された。睨みつけるが、頭を撫でられてしまった。
「ここ、学校なんだけど」
「別に俺はお前みたいに、優等生でいたいわけじゃねぇよ」
そう言って立ち上がると、哲次くんは歩き出した。
「あ、そうだ。今度の土曜、久々に俺休みだから空けとけよ」
そんな言葉を残して。悔しいけど、離れた距離が寂しかったから、予定は空けておくことにする。