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参った。最近の俺はその一言に尽きる。すごく簡単に言えば、不思議ちゃんに恋してしまった。いつも空を見ていて、なにか降ってこないか考えてそうな。そんな奴に。そんな彼女に、俺は精一杯のアピールを繰り返してきたつもりだが、全くもって相手にされない。ただ、思い切って好きなものを訊いてみたら、「シュークリーム!」とだけ、笑顔で答えた。空を見ながら。本当に、彼女の心はどこにあるのだろうか。
(言われてすぐ買ってきた俺も相当だが……)
藁にもすがる思いで、走ってコンビニでシュークリームを買い、ずっと空を見ている彼女の元へ。さりげなく横のポジションを陣取るのは慣れた。というよりは、冷やかしが飽きて何処かへ行ったので、いやすくなった。
「また荒船君だねぇ。やっほー」
「おう。……シュークリーム、食うか?」
訊いてみるが、反応はなし。はぁ、と溜め息を吐き、俺も空を見上げる。
「シュークリーム!?」
「うおっ!?」
急に大声を出すものだからびっくりした。しかも、珍しくこっちを向くので心臓がドキドキとうるさい。シュークリーム! とせがまれるので、買ってきたものをひとつ渡した。もう一つは、一応俺の分。彼女は受け取ると、シュークリームを食べ始めた。また空を見上げながら。やっぱり、俺には興味なしか。落胆しながら俺もシュークリームを頬張る。
「ずっと思ってたことがあるんだけどさぁ、」
「なんだよ」
「私、荒船君が好きなんだよねぇ」
「ぐっ!? ゴホゴホ!」
俺はあまりの衝撃にシュークリームを喉に詰まらせむせた。握り加減を間違えたせいで、シュークリームは無残にも潰された。手にかかったクリームを、彼女は舐め取ろうとする。
「ま、待て待て待て! なにすんだ、あとなんて言った!?」
「えー勿体無い」
「いいから! さっきなんて言った!?」
思わずそう叫べば、彼女は顔をまた空に向けた。その横顔は、頬も耳も赤く染まっていた。
「荒船君が好きだよーって言ったんだよ」
後から聞けば、ずーっと空を見ていたのは、俺と顔を合わせるのが恥ずかしかったからだそう。くそ。なんだよそれ。反則だろ。
(言われてすぐ買ってきた俺も相当だが……)
藁にもすがる思いで、走ってコンビニでシュークリームを買い、ずっと空を見ている彼女の元へ。さりげなく横のポジションを陣取るのは慣れた。というよりは、冷やかしが飽きて何処かへ行ったので、いやすくなった。
「また荒船君だねぇ。やっほー」
「おう。……シュークリーム、食うか?」
訊いてみるが、反応はなし。はぁ、と溜め息を吐き、俺も空を見上げる。
「シュークリーム!?」
「うおっ!?」
急に大声を出すものだからびっくりした。しかも、珍しくこっちを向くので心臓がドキドキとうるさい。シュークリーム! とせがまれるので、買ってきたものをひとつ渡した。もう一つは、一応俺の分。彼女は受け取ると、シュークリームを食べ始めた。また空を見上げながら。やっぱり、俺には興味なしか。落胆しながら俺もシュークリームを頬張る。
「ずっと思ってたことがあるんだけどさぁ、」
「なんだよ」
「私、荒船君が好きなんだよねぇ」
「ぐっ!? ゴホゴホ!」
俺はあまりの衝撃にシュークリームを喉に詰まらせむせた。握り加減を間違えたせいで、シュークリームは無残にも潰された。手にかかったクリームを、彼女は舐め取ろうとする。
「ま、待て待て待て! なにすんだ、あとなんて言った!?」
「えー勿体無い」
「いいから! さっきなんて言った!?」
思わずそう叫べば、彼女は顔をまた空に向けた。その横顔は、頬も耳も赤く染まっていた。
「荒船君が好きだよーって言ったんだよ」
後から聞けば、ずーっと空を見ていたのは、俺と顔を合わせるのが恥ずかしかったからだそう。くそ。なんだよそれ。反則だろ。