プロトタイプ/試金石
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名古屋への特急に乗って。乙夜影汰に会えるまであと2時間くらい。今日はなにを切り撮ろう。影汰は私がなにを残しても怒らない。写真も録音も、好きなだけさせてくれる。ストーカーちゃんだからって茶化して、側に置いてくれる。乙夜影汰が綿毛より軽いから、私も一緒に風を渡れる気がするの。でもね、ほんとは最初に気付いてるの。私が好きなのは、乙夜影汰が好きな私のことなの。それも軽口で誤魔化して、影汰は優しく私に触れる。寂しがりなんだよね。ずっとを夢見たよ。変わらない未来、信じてみたよ。
大誤算がひとつ。murmurが男ではなかったこと。murmurは音楽プレイリストを気まぐれにアップするだけの、音楽好きのアカウント。私とは古いネット友達だった。影汰はmurmurの作るプレイリストが好きで、今思えば止めときゃよかったが、DMでやり取りするようになって。会いたい、って言った。振り返れば、私は言われたことなかった。murmurはあってみれば年端も変わらない女だった。素直にビビった。四年近く、murmurは男と勝手に思っていたから。ネットでの友情を壊したくなくて、私はmurmurとリアルで会うのは、極力減らした。けど、乙夜影汰は。
大誤算その2。乙夜影汰、別に女が好きじゃないみたい。タイプも詳しく教えてくれないくせ、どんな女の子も口説いてみせるくせ、もしかしたら。男が好き?いやまぁ、朝霞琴羽は女性なんだけど。でも、murmurが女性であるって事実、私でも未だにしっくりとこない。murmurは# murmur#だし、男でも女でも、どっちだっていい。どっちだっていい。私は冷や汗をかく。乙夜影汰にとっても、murmurが絶対的な存在に成長していて、朝霞琴羽が男でも構わない。そこまで答えが出てたら、どうしようか?えー私は乙夜影汰のストーカーちゃんだし?そんなことで狼狽えるわけ……狼狽えますけど!?だってだって、宵待美唯の名前、甘えん坊でかわいいねって言ってくれたの、乙夜影汰だよ!?私は、甘えたいのに。甘やかすなんて大人のフリ、出来る自信ないよ。
発車のベルで、慌てて降りる。待ち構えていたように、乙夜影汰が現れる。いつだって運命を信じちゃうよ、君が起こした偶然って運命でも。乙夜影汰、演出神だからね。
「ちゅーす。疲れてない?」
「影汰に会えたからノーカウント」
「そかそか」
ほんの少しのローテンションと、優しく撫でられる頭。テンションですら、きっとこいつの魔術なんだろうけど。酔わせるだけ酔わせてよ。知らんぷりしてたいの。
「…………琴羽さん、元気?」
聞かなきゃいいこと、聞いてしまうのってなんでなんだろうね。恋って不思議だね。
「……あの人は、カッコいいよなぁ」
少し答えがズレたこと。ほんとはとっくに終わってること。でもでも、宵待美唯、そんな結末許さないんだから。ありきたりなラブソングになんて。
「美唯のがかわいいでしょ?今日の分ちょうだい!」
「ほんとしょーもないな美唯は」
呆れたように笑いながら、真っ黒なツインテールの左側、うやうやしくキスをして。
「どこいく?」
「乙夜影汰がフルスロットルのとこ!」
「えーしゃーねぇな」
ありきたりなラブソングにも、穴だらけの御伽話にもしないわ。乙夜影汰のあいしてるを聞けなくなっても。私は愛されてみせるから。
「今日はどこに行きますか?プリンセス」
君の大きな手が私の左手をさらう。どこだっていいよ、もう!手を繋いだら、一眼レフで撮れないし!スマホ起動したら、にやにやするんでしょ!私はすぐ顔に出ちゃうから。私を見て、乙夜影汰は笑った。まだ。まだ、私のが影汰の幸せ作ってると思うんだけど?そこ比べるだけ、負けかぁ。
大誤算がひとつ。murmurが男ではなかったこと。murmurは音楽プレイリストを気まぐれにアップするだけの、音楽好きのアカウント。私とは古いネット友達だった。影汰はmurmurの作るプレイリストが好きで、今思えば止めときゃよかったが、DMでやり取りするようになって。会いたい、って言った。振り返れば、私は言われたことなかった。murmurはあってみれば年端も変わらない女だった。素直にビビった。四年近く、murmurは男と勝手に思っていたから。ネットでの友情を壊したくなくて、私はmurmurとリアルで会うのは、極力減らした。けど、乙夜影汰は。
大誤算その2。乙夜影汰、別に女が好きじゃないみたい。タイプも詳しく教えてくれないくせ、どんな女の子も口説いてみせるくせ、もしかしたら。男が好き?いやまぁ、朝霞琴羽は女性なんだけど。でも、murmurが女性であるって事実、私でも未だにしっくりとこない。murmurは# murmur#だし、男でも女でも、どっちだっていい。どっちだっていい。私は冷や汗をかく。乙夜影汰にとっても、murmurが絶対的な存在に成長していて、朝霞琴羽が男でも構わない。そこまで答えが出てたら、どうしようか?えー私は乙夜影汰のストーカーちゃんだし?そんなことで狼狽えるわけ……狼狽えますけど!?だってだって、宵待美唯の名前、甘えん坊でかわいいねって言ってくれたの、乙夜影汰だよ!?私は、甘えたいのに。甘やかすなんて大人のフリ、出来る自信ないよ。
発車のベルで、慌てて降りる。待ち構えていたように、乙夜影汰が現れる。いつだって運命を信じちゃうよ、君が起こした偶然って運命でも。乙夜影汰、演出神だからね。
「ちゅーす。疲れてない?」
「影汰に会えたからノーカウント」
「そかそか」
ほんの少しのローテンションと、優しく撫でられる頭。テンションですら、きっとこいつの魔術なんだろうけど。酔わせるだけ酔わせてよ。知らんぷりしてたいの。
「…………琴羽さん、元気?」
聞かなきゃいいこと、聞いてしまうのってなんでなんだろうね。恋って不思議だね。
「……あの人は、カッコいいよなぁ」
少し答えがズレたこと。ほんとはとっくに終わってること。でもでも、宵待美唯、そんな結末許さないんだから。ありきたりなラブソングになんて。
「美唯のがかわいいでしょ?今日の分ちょうだい!」
「ほんとしょーもないな美唯は」
呆れたように笑いながら、真っ黒なツインテールの左側、うやうやしくキスをして。
「どこいく?」
「乙夜影汰がフルスロットルのとこ!」
「えーしゃーねぇな」
ありきたりなラブソングにも、穴だらけの御伽話にもしないわ。乙夜影汰のあいしてるを聞けなくなっても。私は愛されてみせるから。
「今日はどこに行きますか?プリンセス」
君の大きな手が私の左手をさらう。どこだっていいよ、もう!手を繋いだら、一眼レフで撮れないし!スマホ起動したら、にやにやするんでしょ!私はすぐ顔に出ちゃうから。私を見て、乙夜影汰は笑った。まだ。まだ、私のが影汰の幸せ作ってると思うんだけど?そこ比べるだけ、負けかぁ。
