名前なき綺羅星

夏の陽射しの強い13時頃。学校の花壇で花を摘む男子生徒、見つけてしまったクラスメート

「そこの花を摘むのはまずいと思うけど?」

「……誰も目に留めない花は花かい?」

「いや、お前見つけてんじゃん。俺も見つけた」

「押し花にするの趣味なんだ。今日からのね」

「今日からねぇ。別に構わんけど、泥棒じゃねーのそれ」

花摘み少年は手を止める。2人の額から汗が流れ、地面へ吸われる

「たまたま千切れたことにしよう。ハサミはあからさまだ」

「花が可哀想では?というか泥棒だぞって」

「花にとっては摘むも千切るも大差ないさ。失うだけ」

「えー……証明出来ないこと基準にようやる」

「証明出来ないことを証明しないことこそ勇気と言う」

「勉強不足をよくもまぁ、上手く言い訳なさること」

「……一輪だけ。一輪だけにした。それくらい許されたい」

「今日のところは、だろ?悪行は加減の問題じゃない」

「そう。それで君はどうするの」

「見て見ぬフリ」

少年たちはそれぞれ散る。教室に戻れば、同じ顔を突き合わせる。
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