名前なき綺羅星

(牛骨のコンソメスープを飲みながら、男が2人対峙。1人、通路側の男がおかわりを取りに行く。スープバーなのだ)
「飲み過ぎではないかい?」
「なにが?酒でないならいいだろう」
「酒はやめられたか?」
「いいや、あれこそがこの世の全てのかい(快あるいは解)だろ?」
「(ため息)身を滅ぼすだけだ、今に思い知る」
「経験者は語るねぇ」
「……本当に戻らないよ。身体も時間もな」
「確かにね。でも取り戻すかは本人の自由だ」
「酒で得られる自由などたかが知れてる。そも、そんなものは自由とは言わないのさ」
「あんたは自由に生きてるって顔をしてるよね。教えてくれよ、なにを自由と呼ぶ?」
「選択することと、切れる手札を持つこと。自由とは責任とルールの上にしかない」
「ふーん、正直ピンと来ねえ」
男は笑い、牛骨のコンソメスープを取りに行く
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