三角錐で見る夢
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トルキエ暦72年、白羊月アク・コユンル15日。エルバッハが#リジュ#の家を訪れて5日が経った。初日から風邪をひいていたエルバッハも、#リジュ#の献身的な介抱により回復している。嵐も過ぎ去り、秋の爽やかな風が吹き抜けるいい日である。
リザンに内緒で訪れて正解だった。少し長めに取った休暇、風邪はひいたけど、#リジュ#ちゃんに付きっきりで看病してもらえて言うことなしだ。しかし、明日にはタウロ市に戻らなければならない。だから今日一日は、#リジュ#ちゃんのためにリジュちゃんの好きなことをしよう。
「リジュちゃん、今日なにしたい?」
「え、エルバッハのお休みなんだから、エルバッハが好きなことしたら?」
案外、リジュちゃんはワガママは言わない。頑固だけど。上手いこと甘やかす手立てを考えるのは、わりと好きだ。
「オレが#リジュ#ちゃんのしたいこと、してあげたいの!」
「え、えーー……?」
なんだか彼氏と彼女みたいな会話に、我ながら少し頬が熱い。落ち着けオレ。リジュちゃんはまだ12歳だ。……12歳、ダメかなやっぱ?
「エルバッハ、あのね」
「! うん?」
「街にお出かけしたいかな……ダメ?」
「ダメなわけないじゃん。お連れしますよ、お姫様」
そうそう、こんなに真剣に口説いてるんだからダメなわけないよね! リジュちゃんの手をかしこまって取れば、リンゴみたいな頬。あー食べちゃいたいな。
「お、お姫様なんかじゃないもん……!!」
パッと手は離されてしまった。照れるともじもじと手遊びするクセは昔のまま。このまま意地悪を続けてもいいけど。
「ほら、せっかく天気もいいし、早く出かけよ?」
「う、うん……」
ワンピースを着たリジュちゃんを、外に連れ出す。馬小屋には2頭馬がいるが、1頭だけ連れてくる。
「??」
「一緒に乗ろ?」
「えっ、えっ!?」
「いいじゃん、昔みたいに膝に乗せてあげる」
昔みたいに、と言えば、リジュちゃんはあまり意識をしなくなるようで。
「うん、じゃあそうする!」
無邪気な笑顔は心臓に悪くて、今度はオレが照れてしまう番だった。
丘を下り、市街地へ出る。途中、露店で#リジュ#ちゃんが羊の包み焼きを食べたいと言うので、買ってあげた。
「エルバッハも一口食べる?」
「うん、食べるー」
「はい、あーん」
…………どうしようこれ。思った以上にデートだ。胸の高鳴りを悟られないように、少し無言になってしまう。リジュちゃんは街に入ってから、ご機嫌でおしゃべりをしている。あまり街には下りないらしいから、楽しいのだろう。
「あっ、#リジュ#! 久しぶりじゃん、後ろの男誰だよ?」
急に声をかけてきた少年に、リジュちゃんは笑顔を見せた。えっ恋敵だったりする?
「バズ、久しぶり! えっと、この人は兄上のお友達」
「へぇ、リザン兄ちゃんの。強いのか?」
「……強いよー」
バズ、と呼ばれた少年に答えてやる。まだ声も高く、身体も発展途上だ。……そうだよな。普通、リジュちゃんが仲良くするのなんて、こういう同じ年代のやつらだよな。
「これから広場でみんなと遊ぶんだよ。#リジュ#も来るか?」
「あ、遊びたい」
いつになく素直な#リジュ#ちゃんの声に、自分の行いだとか想いだとかを反省する。そうだよね、リジュちゃんにとって俺なんて……
「けど、今日はやめとく」
「そっかぁ~!! また遊びに来いよ!!」
手を振りながら、バズは街角の奥に消えてった。リジュちゃんも手を振りかえす。
「……いいの? 行かなくて。行ってきてもいいんだよ?」
「ううん、今日はエルバッハと過ごすの!」
笑顔の君に、やっぱりドキドキするわけでして。さっきの反省はどこへやら、オレは#リジュ#ちゃんを抱えなおした。
「そっか! 次はどこ行くの、お姫様?」
「お、お姫様っていうのやめてよ~……」
意識してるのかしてないのか。リジュちゃんに振り回されるのが、クセになってきている自分を自覚している。こんなに好きなんだもの、恋に年齢なんて関係ないよね!
オマケ
市場バザールをぶらぶらと歩いて、看病のお礼にスカーフを買ってあげることにした。リジュちゃんには薄桃色のが似合うかな、と思ったんだけど。
「この黄緑色のがいいな」
「どうして?」
「エルバッハとお揃いみたいで!」
勘弁してよ、にやけて変な顔になるだろ!
リザンに内緒で訪れて正解だった。少し長めに取った休暇、風邪はひいたけど、#リジュ#ちゃんに付きっきりで看病してもらえて言うことなしだ。しかし、明日にはタウロ市に戻らなければならない。だから今日一日は、#リジュ#ちゃんのためにリジュちゃんの好きなことをしよう。
「リジュちゃん、今日なにしたい?」
「え、エルバッハのお休みなんだから、エルバッハが好きなことしたら?」
案外、リジュちゃんはワガママは言わない。頑固だけど。上手いこと甘やかす手立てを考えるのは、わりと好きだ。
「オレが#リジュ#ちゃんのしたいこと、してあげたいの!」
「え、えーー……?」
なんだか彼氏と彼女みたいな会話に、我ながら少し頬が熱い。落ち着けオレ。リジュちゃんはまだ12歳だ。……12歳、ダメかなやっぱ?
「エルバッハ、あのね」
「! うん?」
「街にお出かけしたいかな……ダメ?」
「ダメなわけないじゃん。お連れしますよ、お姫様」
そうそう、こんなに真剣に口説いてるんだからダメなわけないよね! リジュちゃんの手をかしこまって取れば、リンゴみたいな頬。あー食べちゃいたいな。
「お、お姫様なんかじゃないもん……!!」
パッと手は離されてしまった。照れるともじもじと手遊びするクセは昔のまま。このまま意地悪を続けてもいいけど。
「ほら、せっかく天気もいいし、早く出かけよ?」
「う、うん……」
ワンピースを着たリジュちゃんを、外に連れ出す。馬小屋には2頭馬がいるが、1頭だけ連れてくる。
「??」
「一緒に乗ろ?」
「えっ、えっ!?」
「いいじゃん、昔みたいに膝に乗せてあげる」
昔みたいに、と言えば、リジュちゃんはあまり意識をしなくなるようで。
「うん、じゃあそうする!」
無邪気な笑顔は心臓に悪くて、今度はオレが照れてしまう番だった。
丘を下り、市街地へ出る。途中、露店で#リジュ#ちゃんが羊の包み焼きを食べたいと言うので、買ってあげた。
「エルバッハも一口食べる?」
「うん、食べるー」
「はい、あーん」
…………どうしようこれ。思った以上にデートだ。胸の高鳴りを悟られないように、少し無言になってしまう。リジュちゃんは街に入ってから、ご機嫌でおしゃべりをしている。あまり街には下りないらしいから、楽しいのだろう。
「あっ、#リジュ#! 久しぶりじゃん、後ろの男誰だよ?」
急に声をかけてきた少年に、リジュちゃんは笑顔を見せた。えっ恋敵だったりする?
「バズ、久しぶり! えっと、この人は兄上のお友達」
「へぇ、リザン兄ちゃんの。強いのか?」
「……強いよー」
バズ、と呼ばれた少年に答えてやる。まだ声も高く、身体も発展途上だ。……そうだよな。普通、リジュちゃんが仲良くするのなんて、こういう同じ年代のやつらだよな。
「これから広場でみんなと遊ぶんだよ。#リジュ#も来るか?」
「あ、遊びたい」
いつになく素直な#リジュ#ちゃんの声に、自分の行いだとか想いだとかを反省する。そうだよね、リジュちゃんにとって俺なんて……
「けど、今日はやめとく」
「そっかぁ~!! また遊びに来いよ!!」
手を振りながら、バズは街角の奥に消えてった。リジュちゃんも手を振りかえす。
「……いいの? 行かなくて。行ってきてもいいんだよ?」
「ううん、今日はエルバッハと過ごすの!」
笑顔の君に、やっぱりドキドキするわけでして。さっきの反省はどこへやら、オレは#リジュ#ちゃんを抱えなおした。
「そっか! 次はどこ行くの、お姫様?」
「お、お姫様っていうのやめてよ~……」
意識してるのかしてないのか。リジュちゃんに振り回されるのが、クセになってきている自分を自覚している。こんなに好きなんだもの、恋に年齢なんて関係ないよね!
オマケ
市場バザールをぶらぶらと歩いて、看病のお礼にスカーフを買ってあげることにした。リジュちゃんには薄桃色のが似合うかな、と思ったんだけど。
「この黄緑色のがいいな」
「どうして?」
「エルバッハとお揃いみたいで!」
勘弁してよ、にやけて変な顔になるだろ!
