大空の方向は見失わない
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風紀委員の管理領域には、「健全育成委員室」というものがある。名前だけは立派だが、実情はただの広い鳥小屋である。しかし、結構手入れが雑に行われていたので、今僕は掃除をしながら彼らヒバードの餌やりをしている。ピヨピヨとさえずる無数の黄色のモコモコ達。僕はこんなでも、案外動物が好きだ。1羽1羽に構ってやりながら、隅々まで雑巾がけをしていく。ある程度落ち着き、ヒバード達もお腹を満たして各々好きなように飛び回っている。床に座れば、不思議そうにこちらを見るもの、肩に止まってくるもの、つついてくるもの、様々だ。僕はこういう、言葉の疎通の出来ない存在というものが好きなので、動物は好きなのだ。しかし、言葉の疎通が出来ないことは、意思の疎通が出来ないこととイコールじゃない。
「歌わせてみようかな……」
僕は自分のスキルを応用して、ヒバードに語りかけてみた。案外、ヒバード達は興味津々のようで集まってくる。そうして、1羽1羽に指を指して鳴かせてみた。ピ! と元気にヒバードは鳴く。次々に指を指し、ハーモニーに変えていく。ピ、ピピピ、ピピ……最後には、ヒバードの大合唱になった。これは楽しい。そう思った矢先、委員室の扉が開けられる。
「ワオ! 君なにしてんの?」
「!! 恭弥さん……」
委員長に見つかってしまった。なにか言われるだろうか。小動物の群れを率いるなんて、この人が嫌いそうなことだが。
「なにやめてんの? 続けてよ」
「……いいんですか」
「僕がいいって言ってるのに、やめるの?」
咬み殺すよと言わんばかりの威圧感に、渋々もう一度始めることにした。ピ、ピピピ、ピピ……可愛らしい合唱が再開する。それを聞きながら、恭弥さんは磨いたばかりの床に横になった。
「君、そんなことも出来るんだね。意外に役に立つ」
「……そりゃ、どうも」
「そのまま、僕が寝ている間やめないでね」
ふわあ、と欠伸をひとつすると恭弥さんは昼寝を始めてしまった。これは演奏を止めてしまったら、すぐに起きて咬み殺されるやつだ。私は、ヒバードと演奏を続けた。外の窓から斜陽が差し込むまで。翌日、指を指していた手は痛んだ。僕の特技に、「ヒバードに大合唱させる」が追加された日である。
「歌わせてみようかな……」
僕は自分のスキルを応用して、ヒバードに語りかけてみた。案外、ヒバード達は興味津々のようで集まってくる。そうして、1羽1羽に指を指して鳴かせてみた。ピ! と元気にヒバードは鳴く。次々に指を指し、ハーモニーに変えていく。ピ、ピピピ、ピピ……最後には、ヒバードの大合唱になった。これは楽しい。そう思った矢先、委員室の扉が開けられる。
「ワオ! 君なにしてんの?」
「!! 恭弥さん……」
委員長に見つかってしまった。なにか言われるだろうか。小動物の群れを率いるなんて、この人が嫌いそうなことだが。
「なにやめてんの? 続けてよ」
「……いいんですか」
「僕がいいって言ってるのに、やめるの?」
咬み殺すよと言わんばかりの威圧感に、渋々もう一度始めることにした。ピ、ピピピ、ピピ……可愛らしい合唱が再開する。それを聞きながら、恭弥さんは磨いたばかりの床に横になった。
「君、そんなことも出来るんだね。意外に役に立つ」
「……そりゃ、どうも」
「そのまま、僕が寝ている間やめないでね」
ふわあ、と欠伸をひとつすると恭弥さんは昼寝を始めてしまった。これは演奏を止めてしまったら、すぐに起きて咬み殺されるやつだ。私は、ヒバードと演奏を続けた。外の窓から斜陽が差し込むまで。翌日、指を指していた手は痛んだ。僕の特技に、「ヒバードに大合唱させる」が追加された日である。
