プロトタイプ/蛹
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今年の先物のいちごが、去年のより甘くて美味いと感じたので、シーズン中毎晩食おうと思って多めに頼んだ。いろいろ作らせて試してみたが、なんだかんだそのまま食うのが美味い。氷とミキサーにかけてスムージーにしてもいいな。これなら、持っていくだけで喜ばれそうだ。放課後にばあやに持ってきてもらい、蛍の家に寄る。蛍は俺が到着した10分後に帰ってきた。
「おかえり。寄り道でもしてたか?」
「えっと、委員会の仕事を少ししてたので」
「そっか。えらいえらい」
蛍の頭を撫でる。賢いけど小さい頭だ。蛍が家にあげてくれる素振りをするので、遠慮なく玄関を跨いだ。蛍の母親に軽く挨拶をして、蛍の部屋に入る。
「蛍、今日いいもん持ってきたんだ」
「いいもん?」
蛍の前に、つやつやのいちごを出してやる。甘い香りが漂った。蛍はおぉーと目を輝かせている。
「いちごですね」
「おう。めちゃくちゃ甘いぞ」
「めちゃくちゃ甘い」
蛍は手を合わせて喜んだ。食ったらもっと喜ぶな。洗ってきますね、と蛍が席を外す。早く口に入れた時の反応が見たくて、うずうずとした。蛍は洗ったいちごを皿に乗せて持ってくると、ヘタをとって虫カゴの中にいれた。
「わーっ!?」
「ひゃっ」
思わず大きな声が出た。虫カゴの中に!?高級いちごを!?
「まてまてまてまて、なんで?」
「えっ昆虫たちがどんな反応するかなと思って……」
虫なんかに!!やるなって!!言いかけて飲み込む。ダメだ、昆虫は蛍にとっては家族みたいなもんだから、うん。それはそうなんだけど……。
「……とりあえず、お前が食ってからにしろよ。蛍にやったんだから」
「そうですか?」
「そういうもんだろ」
「でも、美味しいものは子供から食べさせるもんじゃないですか?」
俺の眉間に皺が寄る。えっと、どういうことだ?昆虫が蛍にとっては子供ってこと?
「うんまぁ、それはそう。そういうもんだけどさ」
「ですよね」
蛍は納得した様子で、2個目のいちごを別の虫カゴに入れる。この部屋の虫カゴの数はいちごより多いのだが。
「待ってくれ、蛍の気持ちは分かったから待って」
「??」
「せっかくのいちごだから、その。高いやつだぞ?」
「高いいちごを昆虫さんにあげられる機会、そうそうないので!」
満面の笑みだ、にっこにこだ。うーんまぁそれならいいかなぁとも思ってしまうが。あまりにも嬉しそうだから。いやでもなぁ。高級いちごなんですが……。
「ダメですか?」
しゅん、とした顔で蛍が俺を見上げるので、返答に困る。ダメって言いたくない。でも苺は食べてほしいし。蛍がしおれた顔だと、こっちまで気持ちが落ちる。笑ってほしい。
「……とりあえず、今日のいちごは蛍が食べてくれ」
「……どうしても?」
「どうしてもだ。……俺が蛍に食べてほしいから」
「分かりました」
蛍は観念したようで、いちごのヘタを取るとようやく口に含んだ。途端に目を見開く。
「甘いですね!!」
「だからそう言ってるだろ」
ため息と共に笑みが溢れた。蛍はよほど思った以上に美味しかったらしく、早いペースでいちごを口に運ぶ。あっという間に、食べ終えてしまった。
「美味しかったです!!ごちそうさまでした」
「おう、自分が食べてよかっただろ?」
「むん……昆虫さんたちに申し訳ないですね」
蛍は顎に手をやり物憂げ顔でうーんと唸った。しょうがねぇな。
「また持ってきてやるから」
「!!いいんですか」
「蛍は特別な」
「わーい!!ありがとうございます」
手のかかる妹だぜ、まったく。蛍の頭を撫でる。今度は昆虫の分も持ってこないとだな……。
「おかえり。寄り道でもしてたか?」
「えっと、委員会の仕事を少ししてたので」
「そっか。えらいえらい」
蛍の頭を撫でる。賢いけど小さい頭だ。蛍が家にあげてくれる素振りをするので、遠慮なく玄関を跨いだ。蛍の母親に軽く挨拶をして、蛍の部屋に入る。
「蛍、今日いいもん持ってきたんだ」
「いいもん?」
蛍の前に、つやつやのいちごを出してやる。甘い香りが漂った。蛍はおぉーと目を輝かせている。
「いちごですね」
「おう。めちゃくちゃ甘いぞ」
「めちゃくちゃ甘い」
蛍は手を合わせて喜んだ。食ったらもっと喜ぶな。洗ってきますね、と蛍が席を外す。早く口に入れた時の反応が見たくて、うずうずとした。蛍は洗ったいちごを皿に乗せて持ってくると、ヘタをとって虫カゴの中にいれた。
「わーっ!?」
「ひゃっ」
思わず大きな声が出た。虫カゴの中に!?高級いちごを!?
「まてまてまてまて、なんで?」
「えっ昆虫たちがどんな反応するかなと思って……」
虫なんかに!!やるなって!!言いかけて飲み込む。ダメだ、昆虫は蛍にとっては家族みたいなもんだから、うん。それはそうなんだけど……。
「……とりあえず、お前が食ってからにしろよ。蛍にやったんだから」
「そうですか?」
「そういうもんだろ」
「でも、美味しいものは子供から食べさせるもんじゃないですか?」
俺の眉間に皺が寄る。えっと、どういうことだ?昆虫が蛍にとっては子供ってこと?
「うんまぁ、それはそう。そういうもんだけどさ」
「ですよね」
蛍は納得した様子で、2個目のいちごを別の虫カゴに入れる。この部屋の虫カゴの数はいちごより多いのだが。
「待ってくれ、蛍の気持ちは分かったから待って」
「??」
「せっかくのいちごだから、その。高いやつだぞ?」
「高いいちごを昆虫さんにあげられる機会、そうそうないので!」
満面の笑みだ、にっこにこだ。うーんまぁそれならいいかなぁとも思ってしまうが。あまりにも嬉しそうだから。いやでもなぁ。高級いちごなんですが……。
「ダメですか?」
しゅん、とした顔で蛍が俺を見上げるので、返答に困る。ダメって言いたくない。でも苺は食べてほしいし。蛍がしおれた顔だと、こっちまで気持ちが落ちる。笑ってほしい。
「……とりあえず、今日のいちごは蛍が食べてくれ」
「……どうしても?」
「どうしてもだ。……俺が蛍に食べてほしいから」
「分かりました」
蛍は観念したようで、いちごのヘタを取るとようやく口に含んだ。途端に目を見開く。
「甘いですね!!」
「だからそう言ってるだろ」
ため息と共に笑みが溢れた。蛍はよほど思った以上に美味しかったらしく、早いペースでいちごを口に運ぶ。あっという間に、食べ終えてしまった。
「美味しかったです!!ごちそうさまでした」
「おう、自分が食べてよかっただろ?」
「むん……昆虫さんたちに申し訳ないですね」
蛍は顎に手をやり物憂げ顔でうーんと唸った。しょうがねぇな。
「また持ってきてやるから」
「!!いいんですか」
「蛍は特別な」
「わーい!!ありがとうございます」
手のかかる妹だぜ、まったく。蛍の頭を撫でる。今度は昆虫の分も持ってこないとだな……。
