プロトタイプ/落書き
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は瑠璃さんが料理当番の日。一緒に暮らすようになってから、夕飯は1日ずつ交代で作っている。洗濯は俺のが早起きだから、俺が回すことが多い。お風呂は瑠璃さんが浴槽使うから、瑠璃さんが洗うことが多い。多いってだけで、気付いたらお互いに片付けてしまう。家事のことで喧嘩になったことはない。あぁでも、瑠璃さんにはもう少し絵を描いた後の片付けは頑張って欲しい。酷いと、なにもかも放置したまま眠りこけていて、俺は絵を動かしていいのか絵筆を洗ってもいいのか困ってしまう。触られたくないもんだろ、仕事道具って。俺にとってのサッカーボールと同じと思うから、下手なことはしたくないのだ。あ、今日もマーカーペン出しっぱなしにしてる。
「瑠璃さん、ペン片付けていいか?」
「んー?あーごめーん」
瑠璃さんがキッチンから顔を出し、それだけ言ってまた戻る。まったく。バラバラになったマーカーペンを、ケースに仕舞っていく。ケースに書かれてる順番に並べればいいよな?説明書通りに並べると、ペンはグラデーションになった。色が綺麗に移り変わるのを、グラデーションって言うと瑠璃さんが教えてくれた。瑠璃さんの絵は、よくグラデーションが使ってある。俺は、綺麗、としか言えないんだけど。ペンは瑠璃さんの部屋の、作業机の上に置いておいた。ぐちゃぐちゃのベッドが目に入ってしまい、ささっとメイキングしてから出る。キッチンから包丁の音がする。そっとキッチンを覗くと、髪を後ろに結んだ瑠璃さんが鼻唄を歌っている。思わず、後ろから抱きすくめた。瑠璃さんは別段驚きもせず、調理を続ける。
「動きづらいのだけど?」
「うん」
「なにかご不満でも?」
「なんもないよ」
なんもないから、手放したくなくて抱きしめてるんだよ。腕に力を込めた。うなじに鼻先を埋める。泣きたくなるくらいだった。平和すぎて。瑠璃さんは切った具材を鍋に放り込むと、蓋をして火をかけた。カレーか、シチューにするらしい。瑠璃さんが手を洗って、身体を捩るので少し離す。向かい合わせになって、見つめ合う。瑠璃さんが顔を寄せるから目を閉じた。一度だけ、触れるだけのキスをする。瑠璃さんの手が頭に触れて撫でてくれる。
「ごめん、寂しかった?」
「いつだって寂しいよ。あんたと一緒だ」
「あら、私そんなに寂しがり屋だったかしら?」
「すっとぼけるな」
可愛くて憎たらしくて、軽くデコピンをお見舞いした。あいた、と瑠璃さんは笑う。胸のときめきのまま、額にキスを落として。鍋を気にする。吹きこぼれそうだったから、火を弱めた。瑠璃さんは思い出したようにキッチンに向き直る。
「もう少しで出来るから、待ってなさい」
「うん。ねぇ瑠璃さん」
「なに?」
瑠璃さんの小さな背中を見つめる。言ったら負けな気がするけど、どうしたって欲しいから。
「ご飯終わったら、甘えてもいい?」
「……好きにして?」
瑠璃さんの表情は見えないけど、声色は満更でもなさそう。ダイニングに戻って、食卓を片付ける。1日1日、織り込むように重なっていくのが、こんなに幸せとは思わなかった。
「瑠璃さん、ペン片付けていいか?」
「んー?あーごめーん」
瑠璃さんがキッチンから顔を出し、それだけ言ってまた戻る。まったく。バラバラになったマーカーペンを、ケースに仕舞っていく。ケースに書かれてる順番に並べればいいよな?説明書通りに並べると、ペンはグラデーションになった。色が綺麗に移り変わるのを、グラデーションって言うと瑠璃さんが教えてくれた。瑠璃さんの絵は、よくグラデーションが使ってある。俺は、綺麗、としか言えないんだけど。ペンは瑠璃さんの部屋の、作業机の上に置いておいた。ぐちゃぐちゃのベッドが目に入ってしまい、ささっとメイキングしてから出る。キッチンから包丁の音がする。そっとキッチンを覗くと、髪を後ろに結んだ瑠璃さんが鼻唄を歌っている。思わず、後ろから抱きすくめた。瑠璃さんは別段驚きもせず、調理を続ける。
「動きづらいのだけど?」
「うん」
「なにかご不満でも?」
「なんもないよ」
なんもないから、手放したくなくて抱きしめてるんだよ。腕に力を込めた。うなじに鼻先を埋める。泣きたくなるくらいだった。平和すぎて。瑠璃さんは切った具材を鍋に放り込むと、蓋をして火をかけた。カレーか、シチューにするらしい。瑠璃さんが手を洗って、身体を捩るので少し離す。向かい合わせになって、見つめ合う。瑠璃さんが顔を寄せるから目を閉じた。一度だけ、触れるだけのキスをする。瑠璃さんの手が頭に触れて撫でてくれる。
「ごめん、寂しかった?」
「いつだって寂しいよ。あんたと一緒だ」
「あら、私そんなに寂しがり屋だったかしら?」
「すっとぼけるな」
可愛くて憎たらしくて、軽くデコピンをお見舞いした。あいた、と瑠璃さんは笑う。胸のときめきのまま、額にキスを落として。鍋を気にする。吹きこぼれそうだったから、火を弱めた。瑠璃さんは思い出したようにキッチンに向き直る。
「もう少しで出来るから、待ってなさい」
「うん。ねぇ瑠璃さん」
「なに?」
瑠璃さんの小さな背中を見つめる。言ったら負けな気がするけど、どうしたって欲しいから。
「ご飯終わったら、甘えてもいい?」
「……好きにして?」
瑠璃さんの表情は見えないけど、声色は満更でもなさそう。ダイニングに戻って、食卓を片付ける。1日1日、織り込むように重なっていくのが、こんなに幸せとは思わなかった。
