プロトタイプ/落書き
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U-20戦に糸師冴が招集されたと聞いて、少しだけ安心したのと、そのせいで結局不安にもなったのと。ブルーロックに入る時、スマホが没収されるのを知らなくて瑠璃ちゃんに連絡し損ねた。何気ない会話で終わっているはずだ。入ってみてから、実はねって話すつもりでいたのだ。心配かけたくなかったし、良い報告だけプレゼントしたかった。こんなに閉鎖環境だとは、参ったなぁ。ブルーロックでの毎日が楽しくて、瑠璃ちゃんのことがサッカーに影響することはない。ごめんだけど、忘れてたくらい。また絵が描けないのって泣かれるだろうか。今だから言えるよ、瑠璃ちゃんも1人で絵が描けるようにならなくちゃ。1人で出来ることは寂しいことじゃない。1人で大丈夫なら、一緒にいたら倍楽しいよ。きっとさ。
「蜂楽が考え事なんて珍しいな」
「ん?」
「なんか考えてる顔じゃないのか、それ」
ミーティング後、ぼんやりとボールを蹴っていると潔に話しかけられる。ボールをパスしながら、そうだねぇと肯定して。
「次の選抜のこと?」
「んにゃ、もうちょい先のこと」
「もうちょい先?」
潔からボールが返ってくる。ゆるくパスを出し合いながら、相棒に話して得なのかを考える。話して、楽しいことかなこれ?
「えっと、潔は外に待ってる人いる?」
「え、そりゃ両親と……友達なんかも多分」
「そっか。俺には母さんと、幼馴染がいてさ」
ボールを蹴り上げて、額に乗せて。リフティングをしていると、黙って見ていたのを思い出す。上手く出来ると手を叩いて、嬉しそうにしてくれて。俺が夢中でボール追いかけるように、瑠璃ちゃんは筆を走らせて。もう戻んないのかもしれないけど、あの日確かに俺は幸せだった。
「幼馴染が、心配なんだ」
「……なんか困ってるのか?」
「画家を目指してるのに、俺がいないと絵が描けないって泣くんだよ」
潔は目をぱちくりさせて、少ない情報から状況を飲み込もうとしている。分かってくれなくてもいいから、ちょっとした本音を口にしてみることにした。
「俺、パス出せる奴を探してるんだ」
「…………それは、サッカーの話じゃないよな?」
「うん。瑠璃ちゃんのこと、任せられる奴を探してる」
潔はさらに眉間に皺を寄せた。顎に手を置いて、首を傾げて唸っている。俺は遠慮なくゲラゲラ笑った。
「笑うなよ……なに?彼女さんの話なのか?」
「瑠璃ちゃんは彼女じゃないよー幼馴染」
「あぁ、幼馴染がずっと彼女ヅラでうざいとか?」
「そうとも違うんだなぁ」
潔は、なんも分かんねぇ!!と思いっきり顔に出す。ゲラゲラ声をあげて笑って、軽くゴールに向かってシュートした。キーパーもいないから、するりとボールは吸い込まれるように。ボールを迎えに行って、また蹴り始める。糸師冴は、どんなサッカーをするのかな。今はそれだけが楽しみで。瑠璃ちゃんのこと、忘れそうになる自分がちょっとだけ怖い。でも、俺にもちゃんと相棒が出来たように、瑠璃ちゃんにも支えになる人はきっと現れる。それが糸師冴なのかは、俺には分からないけれど。
「大好きだもん、俺は瑠璃ちゃんのこと」
「えぇ……大好きなのに誰かに渡していいのか?」
「全然平気」
ちょっと本気出してドリブルを始めたから、潔が咄嗟に動いて壁になる。いきなりエンジン吹かすなと愚痴られた。しばらく、一進一退の1on1をやって。また瑠璃ちゃんのことを忘れてサッカーをしていた。それでも、怖くはなくなっていた。1分前から、また成長出来た。早く見てもらいたくなったよ。
「一生、大好きなのは変わんないからね」
「なんだそれ、さっきの話?サッカーの話?」
「どっちも?」
俺にとってはサッカーと同じで変わらない。一生大好きなもの。瑠璃ちゃんにとってもそうだって、そこには自信あるからさ。不安も不満もないよ。俺たちはどこまでだって手を繋いで行けるさ。
「蜂楽が考え事なんて珍しいな」
「ん?」
「なんか考えてる顔じゃないのか、それ」
ミーティング後、ぼんやりとボールを蹴っていると潔に話しかけられる。ボールをパスしながら、そうだねぇと肯定して。
「次の選抜のこと?」
「んにゃ、もうちょい先のこと」
「もうちょい先?」
潔からボールが返ってくる。ゆるくパスを出し合いながら、相棒に話して得なのかを考える。話して、楽しいことかなこれ?
「えっと、潔は外に待ってる人いる?」
「え、そりゃ両親と……友達なんかも多分」
「そっか。俺には母さんと、幼馴染がいてさ」
ボールを蹴り上げて、額に乗せて。リフティングをしていると、黙って見ていたのを思い出す。上手く出来ると手を叩いて、嬉しそうにしてくれて。俺が夢中でボール追いかけるように、瑠璃ちゃんは筆を走らせて。もう戻んないのかもしれないけど、あの日確かに俺は幸せだった。
「幼馴染が、心配なんだ」
「……なんか困ってるのか?」
「画家を目指してるのに、俺がいないと絵が描けないって泣くんだよ」
潔は目をぱちくりさせて、少ない情報から状況を飲み込もうとしている。分かってくれなくてもいいから、ちょっとした本音を口にしてみることにした。
「俺、パス出せる奴を探してるんだ」
「…………それは、サッカーの話じゃないよな?」
「うん。瑠璃ちゃんのこと、任せられる奴を探してる」
潔はさらに眉間に皺を寄せた。顎に手を置いて、首を傾げて唸っている。俺は遠慮なくゲラゲラ笑った。
「笑うなよ……なに?彼女さんの話なのか?」
「瑠璃ちゃんは彼女じゃないよー幼馴染」
「あぁ、幼馴染がずっと彼女ヅラでうざいとか?」
「そうとも違うんだなぁ」
潔は、なんも分かんねぇ!!と思いっきり顔に出す。ゲラゲラ声をあげて笑って、軽くゴールに向かってシュートした。キーパーもいないから、するりとボールは吸い込まれるように。ボールを迎えに行って、また蹴り始める。糸師冴は、どんなサッカーをするのかな。今はそれだけが楽しみで。瑠璃ちゃんのこと、忘れそうになる自分がちょっとだけ怖い。でも、俺にもちゃんと相棒が出来たように、瑠璃ちゃんにも支えになる人はきっと現れる。それが糸師冴なのかは、俺には分からないけれど。
「大好きだもん、俺は瑠璃ちゃんのこと」
「えぇ……大好きなのに誰かに渡していいのか?」
「全然平気」
ちょっと本気出してドリブルを始めたから、潔が咄嗟に動いて壁になる。いきなりエンジン吹かすなと愚痴られた。しばらく、一進一退の1on1をやって。また瑠璃ちゃんのことを忘れてサッカーをしていた。それでも、怖くはなくなっていた。1分前から、また成長出来た。早く見てもらいたくなったよ。
「一生、大好きなのは変わんないからね」
「なんだそれ、さっきの話?サッカーの話?」
「どっちも?」
俺にとってはサッカーと同じで変わらない。一生大好きなもの。瑠璃ちゃんにとってもそうだって、そこには自信あるからさ。不安も不満もないよ。俺たちはどこまでだって手を繋いで行けるさ。