少女との出会い
『お前達ここで何をしている!ここは我らの土地だぞ!!』
目の前にいた男が突如そう叫ぶと青年を追いかけてきていた人間の一人が驚きの声をあげた
『竜族っ!?』
竜族
竜と共に生きる竜の血をひきし亜人
そういえばこの大陸のどこかに竜族の集落があると聞いた事がある
ここは彼等の縄張りらしい
『神聖なる我らの土地を汚すとは許せん 皆の者やれっ!!』
竜族の男の一人がそう言い放つと同時に彼等の猛攻撃は始まった
『大丈夫かい?旅人さん』
『あっああ…』
彼等はどうやら敵ではないようだ
『くっくそっっ!退却だーっ!!』
『こっちも退却するぞっ!!』
いつのまにか竜も戦闘に加わっていたらしく戦いの決着はすぐについた
竜族が相手ではさすがに彼等も退却せざるをえないみたいだ
『旅人さんは大丈夫そうだけど…お連れのお嬢さんは大丈夫かい?』
『さあ…相当な高さから落ちたみてぇなんだが一向に目を覚ます気配がねぇんだ』
『そいつは心配だな ひとまず俺達の集落へ来たらどーだい?医者に見せた方がいい』
『ああ、迷惑じゃなければ頼む』
『迷惑なもんかっ旅人は大歓迎だぜ! おい戻るぞ!!』
振り返るとそこにはもう竜族以外の姿は見えなかった