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無双系

公休殿に眠らせてもらってから、次に目を開いて身を起こすと、幼い頃から仲の良い友人である王元姫が私を抱き締めてくれた。
「……ごめんなさい……」
元姫は、私に謝罪の言葉を贈る。
そうしなければ司馬昭子上様にとっては……という事情は重々分かっていたが、私は誰とも話したくなくて口を聞けないふりをした。

ようやく体力が戻り、しばらくしてから許可をもらって私はかつて公休殿と一緒に行った思い出の場所に一人で行く。
彼は、私を空から見てくれているだろうか。
「公休殿……好きです」
彼のいない私の世界は、すっかり色を失ってしまった。
「……私を好きなら、いっそ私を殺してくだされば良かったのに」
私は悲しくなって、つと涙を流す。
「ああ……」
公休殿の命令が、辛い。
どうか……彼に会いたい……。
お願い、会わせて。
そのまま泣き疲れてしまい、私は近くの木に身を預けていつの間にか意識を夢へと預けていた。

……夢であろうか、とても心地よく体が揺れる感覚がする。
気持ちいい……。
とても安らかになれる。
お願い……このままどうか、眠らせて。
どれくらいの時間が経ったのだろうか……。
私の頬に当たる冷たい風で、ようやく目を開ける。
「ん……」
「ああ、やっと目を覚ましたのか……」
懐かしい声がして、私は思わずその声の方を見る。
夢だろうか、やはりこれは夢なんだろう……。
「……官位や一族のしがらみから逃れたくてお前も捨てるつもりだったのに、やはりお前を見ると捨てることはできなかった」
彼は、私を抱き締める。
変わらぬ温もりに、私はまた涙を流す。
「公休殿……」
「不自由な生活を強いてしまうが、それでも付いてきてくれるだろうか?」
私に答えを聞くんですか?
分かっているでしょう?
私は迷わず、
「ずっとお側に」
と、言って彼に口づけを乞うた……。
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