⑫恋人たちのココロ ~彼は憧れであって……「わたしは…。」
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シ&ヴェ「ただいまーーーーーーーーーーッ!!!!」
⑫恋人たちのココロ
~彼は憧れであって……「わたしは…。」
数十メートル上空から元気な声が降ってきた。
それまで無機質に感じた空気は一瞬にして晴れて、飛鳳と未来トランクスは思わず距離を開けた。
未ト「お帰り!速かったなぁ二人とも!!」
「「えへへへへVVV」」
着地した勢いのままに、まだまだ幼い兄妹は、尊敬する父親目がけて抱き着いた。
未来トランクスは、腰に抱き着く二つの頭をぐしゃぐしゃっと撫でて、笑顔をこぼした。
ヴェ「今日こそはぜ~ッたい、記録更新したもんッ!!」
未ト「へぇ~すごい自信だな。」
ヴェ「あーーーーーーーッ!!パパ信じてないでしょ!!」
未ト「ははっ、そんなことないさ!」
ヴェ「しょーこならあるもん!ね?お兄ちゃん!!」
シ「うん!ほら、見て!!」
ヴェールにつつかれて、身に着けていた腕時計を未来トランクスへと向ける。
父親がどんな顔をするのか?
まだまだ幼い兄妹は、真剣なまなざしで未来トランクスを見つめた。
未来トランクスはと言うと…
そんな二人が可愛くて、思わず息を漏らして微笑んだ。
シ「笑うなんてひどいよ!!」
未ト「いや、そんなつもりで笑ったんじゃないよ;;」
シ「問答無用ーーーーーーッ!!!!」
ヴェ「もんどうむよーーーーーッ!!!」
元気な二人の声は、見事にハモった。
未来トランクスの首に、腰に抱きつくと、「キャッ!キャッ!」とまとわりついて離れようとしなかった。
未ト「………飛鳳ちゃん?」
「………え?」
親子三人の、仲睦まじい光景を見ていたはずが、「大丈夫?」とのぞき込んできた未来トランクスの顔とぶつかった。
自分の眼に映っていたブルーサファイアの瞳は、いつの間にか、彼の長い人差し指に代わって、眼の縁を優しく撫でて行った。
「わたし……何で涙なんか……」
長い指だけじゃ足りないくらいに、零した涙は止めどなくあふれてきては、飛鳳の頬を流れて行く。
シ「飛鳳さん……何で泣いてるの?」
ヴェ「…………どこか痛いの?」
幼い二人が、遠慮がちに飛鳳の服の裾を引っ張て心配そうに顔をのぞいてきた。
未来トランクスと同じ、ブルーサファイアの瞳で。
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