⑨恋人たちのココロ ~ワタシのキモチ、トマドイ、ケツイ~
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「わたしは、トラが思ってる程しっかりなんかしてない!!家庭と仕事を両立なんて、子育てだって、そんなにいくつも出来ないよ!!!」
飛鳳は、俯いて大きな瞳から涙を零した。
ノートに書かれた黒い文字は、涙で滲んで形を歪める。
ト「…………飛鳳。あのさ、……
「約束したの…。トランクスさんと…。」
ト「何だって?……」
「いつか痛くない注射を作って、みんなが安心して治療を受けられる様にって……だから、『いつかまた遊びに来てね』って………トランクスさんは、ちゃんと約束守ってくれたから…。だから……」
ト「…だから、……アイツの為だから俺と結婚出来ないのかよ……。」
「"出来ない"じゃなくて、"もう少し待っていて欲しい"の……。」
ト「どうだか…。端から飛鳳は、俺なんかと結婚する気なんかないんじゃないのか?むしろ…付き合う気も、俺を好きだなんて気持ちも嘘なんだろ!!!」
「ち、違う!!トラを好きな気持ちは嘘なんかじゃな……
ト「俺が好きなのはアイツと同じ顔だからだ!!そうなんだろ!!!」
パチィィィィンッ!!!!!!
乾いた音が、テラス中に響き渡った。
騒がしい外の空間に溶け込む事なく…
一直線に鳴った。
ト「ごめっ…飛鳳……。つい頭にきて…それで俺……
「……わたし…もう…トラの気持ちに追いつけないよ……。」
ト「飛鳳!待ってくれ…俺………
「来ないで!!………しばらく…一人にさせて……。」
力無く、ゆっくりと宙へ舞い上がる飛鳳。
とっさに手を伸ばしても、手を掴むことも、飛鳳の長い黒髪すら触れることが出来なかった。
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