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note/米森

記事一覧

  • ▽ 2017 07.08

    20170708(土)00:00
    近所の公園で揺れていた短冊。ああ。七夕ってことすら忘れさせるような日々の忙しさよ。願い事は、特に思いつかないな。夢を見たところでねぇ?悲しくなるだけ。今夜もお酒飲んで寝るだけなのに。…そうだな、もし願うなら、素直さを取り戻すような毎日を過ごせるように。なんてね。
  • ▽ 2017 07.03

    20170703(月)00:00
    アイスクリームが溶けて、貴方のしなやかな指から滴る。形の良い唇から覗いた紅い舌が、白い雫を舐めとった。私の視線に気がつく貴方。艶やかに微笑んで、ほら、君のも溶けているよ。と、私の手を握る。眩暈。動悸。喉が渇いて、全身が熱くて。真夏の日差しのせいかしら。それとも。
  • ▽ 2017 06.29

    20170629(木)00:00
    脱ぎ放しのスーツを片付けベッドに倒れ込む。滴る前髪の間から覗いた部屋には何もない。不確定な未来を望まず夢と名付けた馬鹿な妄想を捨て現実に向かった、それだけの話。でもここにいるのは、未来が立ち消え妄想する体力をなくした私。夢見る馬鹿でいたかった。それが幸せだった。
  • ▽ 2017 06.25

    20170625(日)00:00
    息が苦しい。刺激が、酸素が、自分以外の生物が、ここには多すぎる。音のない水の中に飛び込んだのも、また地面に這い出したのも、すべては自分の意思。でも、久しぶりの外の世界はただただ苦しかった。ああ、歩き方を忘れてしまったのね。深呼吸する。心臓が痛む。まだ世界を思い出せない。
  • ▽ 2017 06.24

    20170624(土)00:00
    空へ向けシャッターを切る。意味はない、いや、意味を見つけるのはこれからだ。レンズの向こうは取るに足らない風景で、覗く私も只の人。それでも特別な瞬間を収めたい。もう撮れているのかも、でも分からない、私はまだ一般人だ。今日もカメラを構える。その日が来るまで諦めない。
  • ▽ 2017 06.10

    20170618(日)00:00
    橋の下の池。桜の花びらが浮かぶ水鏡に映る、わたし。ゆらゆらと揺れて、まるで、笑っているみたい。空は雨雲たちこめ不穏なのに、ただただ水面は静かだった。ふと差した、月明かり。いよいよ吸い込まれそうな水面に、手を伸ばした。ぽつり。一滴の涙だけが美しい世界に還っていく。
  • ▽ 2017 06.10

    20170610(土)00:00
    スマホを見ても、なんか調子上がらないし、かといって映画を見るのにも飽きてきたから、カーテンを上げてみた。広がっていたのは見事な快晴。機内に蔓延する気だるさがちょっぴり減った気がした。着陸のときもいい天気だといいな。旅路は青くも心穏やかであることを祈ってやまない。
  • ▽ 2017 05.31

    20170531(水)00:00
    駅舎を出て、初めての夕陽が顔を覗かせる。月が上る前には、と、旅路を急ぐけど、雪に足を取られ、気も取られ、立ちどまる。白銀色に染み渡ってく橙色。未だ終わりの見えぬ雪路、体も冷えていく。けれど不思議と心が洗われるようで、温かくて。マフラーをまき直し、さあ、また一歩。
  • ▽ 2017 05.29

    20170529(月)00:00
    物心ついたとき、私は気がついた。来たるときまで脳味噌を借り物の体に乗せて、地球人のふりをしなければならない。どこか知らないけど、本当の体は別の惑星にあって、いつかはそこに戻るのだと。そして今、パルスが止まる。アラート、それはやっと鳴った旅の合図。バイバイありがとう惑星。
  • ▽ 2017 05.28

    20170528(日)00:00
    波音は、子守歌だと嘯いて、私の頭を撫でては過ぎ去る。体に染みゆく夜のしじま、預けた心はがらんどう。新月はただ、私を見ては笑うだけ。次第に遠く、深く、収斂、終息。水の色、月の残骸、私の魂。交わって、溶けて。ここは最果て、世界の最果て。
    @blanc_pluie1様お題:終息してゆく海