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note/米森

記事一覧

  • ▽ 2015 11.25

    20151125(水)00:00
    くるり、くるりと回る。弾かれた金属板が奏でる寂しげな音色に乗って硝子のバレリーナは舞い続ける。くるり、くるり。スロー、スロー、ストップ。ひとりの観客、バレリーナを労うように彼女の小さな顔を撫でた。くるりと回す、観客が手にした螺旋は舞台のチケット。くるり、くるり。舞台は終わらない。
  • ▽ 2015 11.25

    20151125(水)00:00
    見覚えがあった。亜麻色の髪を揺らし彼女が振り向いた瞬間閃いたんだ。夢で何度も逢った。この世界でなく何処か、僕でない存在として。君は夢の姫君と変わらぬ姿、見つめてくるその瞳。何か話さなきゃ。何を話せば。夢のことは言えない。間違いだったら。「やっと逢えた」掴んだ温かな手。赤らんだ頬。
  • ▽ 2015 11.25

    20151125(水)00:00
    こちら側のどこからでも切れます、縁を。さあさあ、貴方の望むまま一思いにお切りくださいな。おや?手が震えている。やはり切ることなんか出来ない?ほう。これが貴方の選択ですか。畏まりました。また気軽にお呼びください。しかし縁は繋ぎ難し切れ易し、ゆめお忘れなきよう。それではまたの機会に。
  • ▽ 2015 11.24

    20151124(火)00:00
    リアルよりも鮮明に覚えている。未だうるさい胸を押さえて私はベッドから飛び出した。人はハッピーエンドよりもバッドエンドをよく覚えているそうだ。だからかな。鏡越しのあか抜けない顔とにらめっこしつつ歯を磨く。強い魔法使いの私は敵に殺された、そんな夢。だけど…美女になれたから良しとする。
  • ▽ 2015 11.24

    20151124(火)00:00
    とうとうやってしまった。後悔しても不可逆。時間が過ぎ行くのを腹くくって待つしかない。チクタクチクタク。ああ待ちきれない。悪魔のささやきに従うのもたまには悪くないな。ピピピッ。箸は握ったまま、蓋を剥がせば湯気がじんわりおなかがぎゅるり。喉に塩味のスープが麺と飛び込む。只今午前零時。
  • ▽ 2015 11.24

    20151124(火)00:00
    それでようやく振り返ったんだ。月は陰に。排気音に混じる鈍い音。シルエットの君が跳ねて見えなくなって、僕は振り返ったんだ。振り返って崩れんとする命を抱いて、泣いたんだ。大好きな君が最後に声帯震わせた言葉は、拗ねて君を置き去りにしたあの日の僕をどこまでも追いかけ離してくれそうにない。
  • ▽ 2015 11.10

    20151110(火)00:00
    青い林檎があった。目をかけると、一際形の良かったそれは日に日に紅くなり国一番の果実となった。羨望を受けて輝く林檎の引く手は数多。しかし結局誰の籠にも入らず終い。ますます香しく艶めくも、枝から離れた今際は昨日。貴方に逢えて幸せでした。零した花弁。林檎は微笑み静かに掌中から落ちた。
  • ▽ 2015 11.09

    20151109(月)00:00
    愛は赤色。愛深まればハートは深紅。そんな愛が欲しがった君。見つめられた瞳と吐息に僕は君を愛しぬくと誓ったのさ。だから、目を見て。手を振り払わないで。僕の鼓動を受け取って。これじゃ足りないんだ、深まれ。想い続け終いには黒色。やっと君が振り向く。そうか、君はこんな愛が欲しかったのか。
  • ▽ 2015 11.08

    20151108(日)00:00
    恋はなぜこんなにも人を一途にするのだろう。仕草、言葉、表情、全てが堪らなく愛おしい。君が欲しい。一緒に遠い遠い世界に行きたい。君と私を悪く言う耳障りな声が聞こえないところまでさ。出会った奇跡は神の悪戯で、罪悪をなぞっただけ。でも愛で死ねたら本望だから。掴んだのはすがりつく君の手。
  • ▽ 2015 11.08

    20151108(日)00:00
    蓋を開けた途端メガネが曇った。くたくたになった白菜、人参がアクセントのつみれと一緒に下の豚肉を掬う。待ちきれないとばかりに直ぐよそった君にポン酢を渡せば、僕の顔なんか見ちゃいなかったけど的確に受け取ってくれた。焼き目をつけた豆腐は欠かせないね。では僕も。はふはふ。 #文章飯テロ