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note/米森

記事一覧

  • ▽ 2016 03.13

    20160313(日)00:00
    彼女が亡くなった。俺が運転してた車の助手席で、右からのトラックに車ごと潰された。週末はよく一緒に旅行してて、道案内はいつも君だったね。今日は現場で彼女を待ってみる。「もう。やっと見つけた」振り返れば笑顔の君が。二度とはぐれぬよう手を取り合ってさあ、どこに行こう。
  • ▽ 2016 03.12

    20160312(土)00:00
    夢の中で拾った切符。まだ日も昇らない中、うっすら目をあけるとそれはまだ掌中に存在を示した。どこにでも行ける片道切符。運命の人の元へ? それとも大好きな童話の世界に? 戻れるかは分からない。切符を窓辺に置いて、私は朝を待つことにした。
    @odai_bot01 様:どこにでも行ける切符。
  • ▽ 2016 03.11

    20160311(金)00:00
    美味しいお茶は妖精のおかげなの。本当に? って、私の姿を見ておいてまだ疑うかしら。健やかな植物は妖精が育て、植物が命を失えば離れるの。ほとんどの人間は知らないことだけど。だから貴方は幸運よ。いい? カップに注いだの、私や茶葉のためにもよーく味わって飲みなさいね。
  • ▽ 2016 03.11

    20160311(金)00:00
    #46novels 桜色の金平糖が瓶の底で咲いている。蓋を開ければ仄かに甘く、心をくすぐった。繊細な花びらを壊さぬように。そっと、匙で掬い取った一粒。曇ったガラスの向こうは三夜の雨明かり、一雨ごとに膨らんでく庭の蕾。口の中で弾けた仮初めの春。しかし待ち望んだ時はもう、すぐそこに。
  • ▽ 2016 03.07

    20160307(月)00:00
    「今日は誰描くの」ひとの表情で溢れるスケッチブックをめくりながら貴方は微笑む。「悩んでます」「なら俺を描いてよ、君の絵が好きだ」自分の頬が痛いほど熱くなる。「君の今の顔でもいいよ」「意地悪ですね」どちらにしたって、描き終わるころに色鉛筆の赤色は残っているだろうか。
  • ▽ 2016 02.26

    20160226(金)00:00
    管弦楽の美しい調べ、煌びやかな衣装に身を包んだ人々。私は美しい花。けれど珍しくひそひそ声に疲れて、テラスの風に当たろうとした。ひとりの先客、長身の燕尾服がはためく。それだけなのに、永遠に目を奪われてしまいそう。流れ出したお気に入りのワルツ。一緒に踊りましょう。月が綺麗な夜だから。
  • ▽ 2016 02.25

    20160225(木)00:00
    香ばしさに鼻孔をくすぐられ、少女はハンモックから華麗に飛び降りた。スコーンにマフィンにクッキー、白いテーブルクロスの上に建つお菓子の家。準備をしている青年と目が合えば白磁のような肌に朱がさした。青年の持つティーポット。アールグレイに少女は一層目を輝かせ。今日も始まる素敵なお茶会。
  • ▽ 2016 02.24

    20160224(水)00:00
    夕暮れ時の教室には私と貴方だけ。この一年間机を並べて勉強してきた。「君は気軽に話せる女子で助かった」貴方は愛だの恋だのが面倒だって。私が貴方のこと好きだと言ったらこの関係は終わるのだろうか。「貴方と離れたくない、好き」廊下に響いた私の声。明日卒業だから。言わずにはいられなかった。
  • ▽ 2016 02.19

    20160219(金)00:00
    #46novels 琥珀色の液面が波打つマグカップ。ミルク入れてもまだ飲めない。三つ、オマケに四つと砂糖を溶かす。お洒落な街のお洒落なカフェ。混ざろうとブラックコーヒーと小説を用意したけど。本は早々に鞄に戻した。私にはこれがお似合いだな。スマホいじりつつ甘ったるいそれをぐびぐびと。
  • ▽ 2016 02.19

    20160219(金)00:00
    君が口をつけぬまま紅茶は冷めていく。自信作のクッキーは君に食べてもらいたいと思ったのに。ほとんどが床に零れ、口に含んだのも結局掻き出し顔を拭ってやる。僕が魔法使いなら、人形でも君はおいしいって笑うところなのに。友だち作りって難しい。
    @odaiyahonpo 様:君は最初からいやしない