TwitterSSまとめ

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note/米森

記事一覧

  • ▽ 2016 06.02

    20160602(木)00:00
    足りない。目を合わせたって、手を握ったって、抱きしめあったって、唇を重ねたって、まだまだ僕には物足りなく感じられる。君を余すことなく堪能したい。心も体も、全て引き摺り出して並べて飲み込んでしまいたいと、僕は夢でも現でも願っている。今はどうにか我慢しているけれど
  • ▽ 2016 05.30

    20160530(月)00:00
    彼はおずおずと飴を差し出す。成長するにつれこの幼なじみとつるむことはめっきり減ったけど、時々呼び出されては飴を貰い、会話する。舌で転がせば安い苺の匂いが鼻から抜けた。「で、相談なんだけど…」相談料にしてはしょぼすぎやしないか。ケーキとか奢ってよ。ま、承りますが。
  • ▽ 2016 05.28

    20160528(土)00:00
    朝っぱらから嫁ちゃんがとんとんがさがさわっさーじゅわー。うるさい。台所から出てこないからまだ顔を見てないし見たいんだけど見たらキレられた。むしゃくしゃしたから外に出て夜まで時間つぶした。酒持って帰ったらうまそうなものたくさんあった。やっぱめっちゃいい嫁ちゃんだ。(#語彙を下げてツイノベ)
  • ▽ 2016 05.26

    20160526(木)00:00
    あの夏、僕は人魚に出逢った。彼女は資産家だった祖父が所有していた別荘内の地下室に、悠然たる姿で其処に在った。名前も知らないまま別れたけれど、何十年経っても、僕はあの夏を鮮明に思い出すことが出来る。「貴方だけは忘れないで」涙と渡された美しい鱗は、今宵も掌中で輝く。
  • ▽ 2016 05.24

    20160524(火)00:00
    「許さない」シャンデリアに吊るされた裸体の男は肩を震わせ、爛爛と、睨み殺しでもしそうな眼差しで私を見据える。「殺してやる」「そう。光栄だわ」鞭を振り下ろす。血は滴れど、声は漏らさず。貴方みたいな勇士は私、大好きよ。潰し甲斐があって。
    @potsuri200 様:そんな刃毀れした正論で何を屠ろうと言うの
  • ▽ 2016 05.23

    20160523(月)00:00
    白い顔を見合わせて、仄かに甘く香る唇を貪りあう。それはまるで烙印を押すよう。染み一つないベッドに飛び込んで熱を通わせても寄る辺もない肌をすり合わせても、二人は寂しいまま。嗚呼。押し込まれた温い舌を噛み切ってしまえたら、どんなにいいでしょうか。……戯れ言よ。今は、ね。
  • ▽ 2016 05.22

    20160522(日)00:00
    彩度様々な青い光が目に飛び込む。君と逢うのは水族館だと昔から決められていた。「あの時のこと、覚えてる?」数多の思い出は奥底に沈んでいくばかりだ。たった一つを除いては。首を傾げて見せる。「なあに」君と合わせた唇。赤い魚が通り過ぎていく。
    @odai_bot01様:水族館に置いてきた記憶
  • ▽ 2016 04.28

    20160428(木)00:00
    大きな真っ赤なりんご飴、がりりと噛んで面かぶる。祭り囃に耳すまし、からんころんと下駄鳴らす。今宵だけは特別なのさ、しっぽは隠さずごきげんよう。吊した裸電球、月のない夜ぼんやり照らし。人間妖怪幽霊神様、誰彼問わず手を取りあって。さあさあ我ら、踊り明かそう夜明けまで。
  • ▽ 2016 04.09

    20160409(土)00:00
    こうすればよかった、なんて後からたくさん言える。手を繋げばよかったとか、頭をなでてもらえばよかったとか。貰った優しさに今さら泣きたくなるよ。君がずっと側にあるとは限らないと知りつつも甘えられなかったのは私が弱虫だから。……だから、強くなる。二度ともう君に会えないとしても。
  • ▽ 2016 03.28

    20160328(月)00:00
    芝生を覆う花びら掻き分け君の名を呼ぶ。私のためにごめんね、この声が届きますように。「そこまでだ」手を掠めた小刀。不意に掛けられた声は、違いなく君で…生きてる、なら根元に眠っているのは、隠し続けたのは、あの日私が殺めたのはだ、れ、 #桜埋め
    「手向けだ」桜の絨毯が赤く染まりゆく。