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にわか雨
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路地裏の小道を数十メートル行き、角を曲がる。家が見えてきた。
「ここ。今度もしまた雨で、任務がなかったら……うちに寄っていって」
「ああ」
「ありがとう、シノ」
鞄をシノの右手から受け取る時、彼のやや冷たい指に触れた。
「虫、風邪ひかないでね。シノも」
「ひかない」
シノがその指でサングラスをかけ直し、背を向けて行くのを花之はその場で見送った。
頭上の虫達もシノに合わせて遠ざかってゆく。
(相合傘、……してくれたってことでいいのかな)
シノの姿が見えなくなるまで、花之は玄関扉を開けなかった。
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