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にわか雨
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「シノ。おつかれさま」
そばまできたシノに声をかけるや否や、左腕が軽くなった。
シノの手に、買ったばかりの洗剤やらシャンプーが入った鞄。
「いいよ、私の荷物だし」
シノが花之の遠慮を空いた手で制する。
その時、頭上が急に暗くなった。
「え、……あっ」
大量の虫達が、花之とシノの頭上でぞわぞわとひしめき合っている。
「見せつけてくれるねェ……じゃ、オレらはこっちから帰るぜ。シノ、明日な」
キバがからかう。シノは返事もしなかった。
「シノ、これ……」
「傘代わりだ」
シノに同意するかのように、虫の羽音が頭上でわんわんと鳴っている。
「濡れるよりはマシだろう」
鞄を持ったまますたすたと歩き出すシノ。半歩遅れて花之がついていくと、頭上の虫達も居所をぴったりと合わせてくる。
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