目覚めの朝
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処置室へ足を踏み入れると、少女はすでに眠っていた。
昨日からの疲れと、今夜受けた衝撃とで、力尽きたように静かな寝息を立てている。
その横でカルテをまとめていた院長が、低い声で口を開いた。
「……彼女は話せないみたいだな。おそらく心因性の失声症だろう。」
ちらりと真島を見やり、さらに続ける。
「それに……身体には古い傷跡、新しい打撲痕……大きなアザまであった。長いこと酷い暴力を受けてきた形跡だ。」
真島は眉間に皺を寄せ、眠る少女を見つめる。
「……そうか。……」
煙草を指で弄びながら、声には抑えた怒気が滲んでいた。
院長はカルテを閉じ、真島の方へ向き直った。
「取りあえず一日、このまま入院だな。身元も分からんしあんなことがあった後だ本人の身体も休ませないとな。」
真島は静かに頷き、ポケットから携帯を取り出す。
番号を押し電話をかける。
「おう、西田、俺や。ちぃと頼みがあるんや。」
受話器の向こうで西田が驚いたような声を上げる。
「親父。こんな時間にどないしたんです?」
「ええから聞け。俺の家、ちぃと片付けとけ。それと……適当でええから女物の生活用品一式、揃えておいてくれや。はよ頼むで。」
短くそう言い残すと、真島は通話を切った。
眠り続ける少女に目をやりながら、煙草を取り出す。
「おいおい、真島。ここはあくまで病院だ。タバコは外で吸ってくれ。」
「なんや意地悪やのう。先生は思いっきし吸ってるやんか。」
「俺の病院だからな。とにかくまた明日こい。」
「ほな。先生頼んだで。」
真島は眠る少女を後にした。
昨日からの疲れと、今夜受けた衝撃とで、力尽きたように静かな寝息を立てている。
その横でカルテをまとめていた院長が、低い声で口を開いた。
「……彼女は話せないみたいだな。おそらく心因性の失声症だろう。」
ちらりと真島を見やり、さらに続ける。
「それに……身体には古い傷跡、新しい打撲痕……大きなアザまであった。長いこと酷い暴力を受けてきた形跡だ。」
真島は眉間に皺を寄せ、眠る少女を見つめる。
「……そうか。……」
煙草を指で弄びながら、声には抑えた怒気が滲んでいた。
院長はカルテを閉じ、真島の方へ向き直った。
「取りあえず一日、このまま入院だな。身元も分からんしあんなことがあった後だ本人の身体も休ませないとな。」
真島は静かに頷き、ポケットから携帯を取り出す。
番号を押し電話をかける。
「おう、西田、俺や。ちぃと頼みがあるんや。」
受話器の向こうで西田が驚いたような声を上げる。
「親父。こんな時間にどないしたんです?」
「ええから聞け。俺の家、ちぃと片付けとけ。それと……適当でええから女物の生活用品一式、揃えておいてくれや。はよ頼むで。」
短くそう言い残すと、真島は通話を切った。
眠り続ける少女に目をやりながら、煙草を取り出す。
「おいおい、真島。ここはあくまで病院だ。タバコは外で吸ってくれ。」
「なんや意地悪やのう。先生は思いっきし吸ってるやんか。」
「俺の病院だからな。とにかくまた明日こい。」
「ほな。先生頼んだで。」
真島は眠る少女を後にした。