血の決戦
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龍崎は、にやりと笑って肩をすくめた。
「まぁ待ってくださいよ。……まさか本当に来るとは思わなかったですよ、真島の兄さん」
その言葉に真島の眉がピクリと動く。
「……あやかさんのことが知りたいんでしょ? ほら、これ」
龍崎が懐から取り出した小さなベルベットの箱をそっと机に置いた。中に収まっていたのは──見覚えのある、プラチナリング。
以前彼女に渡した贈った婚約指輪だった。
真島はその瞬間、全身から血の気が引いた。
「……どこでこれを……」
「僕の留守中にね、来てたらしいんですよ、彼女。龍崎組の事務所に」
指輪をつまみ上げ、光にかざしながら言葉を続ける。
「おかしいでしょ? 本来ならあやかさんは“護られる側”のはずだ。でも彼女は、自分で動いた。僕にとっては、彼女が先にカチコミに来たようなもんですよ。可愛い顔して、なかなか度胸ありますねぇ?」
バンッ!
真島は机を叩きつけ、怒気を含んだ声で吼える。
「お前……!ほんま、どういうつもりや!!──あやかを出せや!?」
龍崎はその怒気すら涼しげに受け流すように、両手を軽く上げて見せた。
「落ち着いてくださいよ、兄さん。あやかさんは“どこか”で……元気にしてますよ。ただ、あなたのために今は“ちょっとしたゲーム”に参加してもらってるだけ」
「ゲームやと……?」
「ええ。分かるでしょう? “特別な女”ってのは時に、人の計画を狂わせる。──でも、使いようによっては“鍵”にもなる」
龍崎の目が細まり、蛇のような冷たさが真島を射抜く。
「僕の目的はただ一つ──貴方に“どいて”もらうこと。あやかさんは、そのための……交渉材料ってわけです」
真島の表情が凍りつく。
一瞬の沈黙のあと、口を開いた真島の声は低く、そして鋭かった。
「……お前、今、自分が何をしとるかわかっとるんか……?」
「もちろん。だからこうやって、兄さんに“お願い”してるんですよ。ね? お互い、大切なものを守りたい立場でしょう?」
龍崎の声はどこまでも穏やかだったが、その奥にある狂気は隠しようもなかった。
真島はじっと指輪を見つめたあと、龍崎を睨みつけ、静かに、しかし確実に殺気を纏い始めた。
「まぁ待ってくださいよ。……まさか本当に来るとは思わなかったですよ、真島の兄さん」
その言葉に真島の眉がピクリと動く。
「……あやかさんのことが知りたいんでしょ? ほら、これ」
龍崎が懐から取り出した小さなベルベットの箱をそっと机に置いた。中に収まっていたのは──見覚えのある、プラチナリング。
以前彼女に渡した贈った婚約指輪だった。
真島はその瞬間、全身から血の気が引いた。
「……どこでこれを……」
「僕の留守中にね、来てたらしいんですよ、彼女。龍崎組の事務所に」
指輪をつまみ上げ、光にかざしながら言葉を続ける。
「おかしいでしょ? 本来ならあやかさんは“護られる側”のはずだ。でも彼女は、自分で動いた。僕にとっては、彼女が先にカチコミに来たようなもんですよ。可愛い顔して、なかなか度胸ありますねぇ?」
バンッ!
真島は机を叩きつけ、怒気を含んだ声で吼える。
「お前……!ほんま、どういうつもりや!!──あやかを出せや!?」
龍崎はその怒気すら涼しげに受け流すように、両手を軽く上げて見せた。
「落ち着いてくださいよ、兄さん。あやかさんは“どこか”で……元気にしてますよ。ただ、あなたのために今は“ちょっとしたゲーム”に参加してもらってるだけ」
「ゲームやと……?」
「ええ。分かるでしょう? “特別な女”ってのは時に、人の計画を狂わせる。──でも、使いようによっては“鍵”にもなる」
龍崎の目が細まり、蛇のような冷たさが真島を射抜く。
「僕の目的はただ一つ──貴方に“どいて”もらうこと。あやかさんは、そのための……交渉材料ってわけです」
真島の表情が凍りつく。
一瞬の沈黙のあと、口を開いた真島の声は低く、そして鋭かった。
「……お前、今、自分が何をしとるかわかっとるんか……?」
「もちろん。だからこうやって、兄さんに“お願い”してるんですよ。ね? お互い、大切なものを守りたい立場でしょう?」
龍崎の声はどこまでも穏やかだったが、その奥にある狂気は隠しようもなかった。
真島はじっと指輪を見つめたあと、龍崎を睨みつけ、静かに、しかし確実に殺気を纏い始めた。