裏切り者
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【龍崎組・事務所裏・深夜】
人気のないコンクリ打ちっぱなしの空間に、倒れ込む若い構成員。顔は腫れ上がり、血が混じった咳を何度も吐く。
「“上の指示を無視して動いた”……これは、極道として裏切り行為や。舐めとんのか」
「す、すんません、組長……俺はただ、組のシノギに――」
バチン――という乾いた音。若い構成員は声も出せず、地面に血を撒き散らす。
「“ただ”…やと? “ただ”で済むわけあるかい。
こっちは東城会に顔向けしとんやぞ。組長やのうて、“企業の経営者”とでも思っとったんか、ワレ!」
隣にいた若頭補佐代理の男が震えながら口を開く。
「お、組長……指詰め、させましょうか…」
しばらく沈黙の後、血だらけのメリケンサックを外してポケットにしまいながら言う。
「おう。せやな。せっかく“東城会直系”になったっちゅうのに、こんなザマやと笑われる。
詫びとして――左の小指、詰めろ。今ここでや」
構成員は涙と鼻血を垂らしながら土下座し、用意されていたまな板と小刀を前に震える。
「まぁ堅気には手ぇ出さん。それがウチの筋や。せやけど、身内には、筋通させるで。わかったか、この腰抜け!!」
「ギャーーァ!」
ザシュ!!組員の断末魔の叫びと共に指が切り落とされていく。返り血を浴びた龍崎は部屋を後にした。
【神室町・劇場前広場・昼下がり】
人の流れが落ち着き始めた午後の街角。
あやかは両手にお土産の紙袋を持ちながら、ふと劇場前広場に立ち止まる。
「……あれ、新人アイドルユニット?“SHIN”……って、あ。龍崎さんの弟って言ってたな……」
(※ポスターにはキラキラした衣装に身を包んだ爽やかイケメンたち。そのセンターに立つのは、整った顔立ちと明るい笑顔の青年――新)
パネルに見とれていると、不意に前方から人が――
ガンッ!!
「きゃっ、ご、ごめんなさ――」
「……ああ、いや、こっちこそ前見てなかった。大丈夫?」
ふと顔を上げたあやかの目の前に、黒いマスクとキャップ、サングラスで完全に変装した男が屈んでいた。
だが、その整った顎のラインと、声にどこか聞き覚えがある。
「え、この声……ポスターの……まさか――」
「あの……もしかして、“新さん”?」
男は一瞬ピクリと肩を揺らし、サングラスの奥から視線を向けると、小さく笑ってマスクを下ろす。
「バレちゃった? 静かにしといてもらえると助かるな~、ファンが騒いじゃうと困るんだよね」
「やっぱり……どことなくお兄さんに、似てますもんね。えっと……龍崎さんの弟さん、ですよね?」
「あー、兄貴の知り合いか。珍しいな、兄貴が“こんな可愛い女の子と関わる”って。兄さんは堅物だからさ」
「……まぁ、そうですね。少しだけご一緒したことがあって」
新はちらっと時計を見て、思い出したように言う。
「あ、次のスケジュールまで時間あるけど……ちょっとだけ、お茶でもどう? ぶつかったお詫びにさ」
人気のないコンクリ打ちっぱなしの空間に、倒れ込む若い構成員。顔は腫れ上がり、血が混じった咳を何度も吐く。
「“上の指示を無視して動いた”……これは、極道として裏切り行為や。舐めとんのか」
「す、すんません、組長……俺はただ、組のシノギに――」
バチン――という乾いた音。若い構成員は声も出せず、地面に血を撒き散らす。
「“ただ”…やと? “ただ”で済むわけあるかい。
こっちは東城会に顔向けしとんやぞ。組長やのうて、“企業の経営者”とでも思っとったんか、ワレ!」
隣にいた若頭補佐代理の男が震えながら口を開く。
「お、組長……指詰め、させましょうか…」
しばらく沈黙の後、血だらけのメリケンサックを外してポケットにしまいながら言う。
「おう。せやな。せっかく“東城会直系”になったっちゅうのに、こんなザマやと笑われる。
詫びとして――左の小指、詰めろ。今ここでや」
構成員は涙と鼻血を垂らしながら土下座し、用意されていたまな板と小刀を前に震える。
「まぁ堅気には手ぇ出さん。それがウチの筋や。せやけど、身内には、筋通させるで。わかったか、この腰抜け!!」
「ギャーーァ!」
ザシュ!!組員の断末魔の叫びと共に指が切り落とされていく。返り血を浴びた龍崎は部屋を後にした。
【神室町・劇場前広場・昼下がり】
人の流れが落ち着き始めた午後の街角。
あやかは両手にお土産の紙袋を持ちながら、ふと劇場前広場に立ち止まる。
「……あれ、新人アイドルユニット?“SHIN”……って、あ。龍崎さんの弟って言ってたな……」
(※ポスターにはキラキラした衣装に身を包んだ爽やかイケメンたち。そのセンターに立つのは、整った顔立ちと明るい笑顔の青年――新)
パネルに見とれていると、不意に前方から人が――
ガンッ!!
「きゃっ、ご、ごめんなさ――」
「……ああ、いや、こっちこそ前見てなかった。大丈夫?」
ふと顔を上げたあやかの目の前に、黒いマスクとキャップ、サングラスで完全に変装した男が屈んでいた。
だが、その整った顎のラインと、声にどこか聞き覚えがある。
「え、この声……ポスターの……まさか――」
「あの……もしかして、“新さん”?」
男は一瞬ピクリと肩を揺らし、サングラスの奥から視線を向けると、小さく笑ってマスクを下ろす。
「バレちゃった? 静かにしといてもらえると助かるな~、ファンが騒いじゃうと困るんだよね」
「やっぱり……どことなくお兄さんに、似てますもんね。えっと……龍崎さんの弟さん、ですよね?」
「あー、兄貴の知り合いか。珍しいな、兄貴が“こんな可愛い女の子と関わる”って。兄さんは堅物だからさ」
「……まぁ、そうですね。少しだけご一緒したことがあって」
新はちらっと時計を見て、思い出したように言う。
「あ、次のスケジュールまで時間あるけど……ちょっとだけ、お茶でもどう? ぶつかったお詫びにさ」