過去の仲間たち
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― 江戸・万事屋銀ちゃん ―
夕暮れの坂道を登りきると、懐かしい看板が見えた。
「万事屋銀ちゃん」――かすれかけた字の木札は、あの頃と何ひとつ変わっていない。
「ここ……が、あやかの知り合いの店か」
「うん。銀兄……“銀時”の家」
真島は少し首を傾げたが、深くは聞かずに無言で頷いた。
あやかが静かに戸を叩くと、中からけたたましい声が飛んできた。
「新八ィ! お前が出ろ! メガネが先に動くんだよ!」
「いや僕いつも出てますけど!? てか銀さんが動けよ!」
そのまま、障子がガラリと開いた。
「……ん? んんん?」
銀時が顔を出すと、一瞬でその表情が凍りついた。コロンで別人に見えてたとはいえ、紛れもなく仕草や格好はあやかそのものだったのだ。
「あやかか……?」
「ただいま、銀兄」
あやかが微笑んだ途端、銀時は数秒の沈黙のあと――
「ぎゃああああああああ!? 幽霊!? 蘇ったのか!? バイオの世界来ちゃった!?」
「うるさいな、生きてるわ! このとおり!」
「銀さん何してるんですか…。全くって!? あやかさんじゃないですか……!」
奥から顔を出した新八も、次いで神楽も飛び出してきた。
「ああ姉御あるかァア!! 本物アルか!? 臭いチェックするネ!」
「ちょっと神楽ちゃんやめて!? 嗅がないで!!」
一気に騒がしくなる玄関先。
真島はぽつんとその場に立ち、少し戸惑った表情を浮かべていた。
「……随分にぎやかな連中やな」
「ふふ……銀時たちって、こういう人たち」
あやかが振り返り、真島にそっと微笑みかける。
「んで、この人が……今、お付き合いしてる人。真島吾朗。別の世界の人」
「ほぉ~~~? 片目のあんちゃん。見た目ヤクザ、声もヤクザ、歩き方もヤクザ……」
「極道や」
「ストレートかッ!!」
銀時が即ツッコむと、真島は口元だけで笑った。
「まぁ、縁あってあやかと一緒におる。あんたらには世話になるかもしれん」
「ったく……アイツが惚れるってんだから、並大抵の男じゃないとは思ってたけどよ」
銀時はこたつの上に腰を下ろし、少しだけ目を細める。
「久しぶりだな、あやか。無事で……よかった」
「うん、ほんとに。――会えてよかったよ、銀兄」
あやかは、銀時の隣にそっと腰を下ろした。
真島もその横に座る。
「……取りに来たの。置いてきた自分のものと……自分の一部を、ちゃんと回収しにね。」
その言葉に、銀時はふっと微笑み冗談を言う。
「なら、好きなだけ持ってけよ。あの日の続きでも、今日からのスタートでも――どっちでも付き合ってやるぜ」
― そして、万事屋での夜がゆっくりと、静かに幕を開ける ―