少女と叔父さん
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「でもね、逃げて外に出たら……お兄ちゃんたちみたいなお兄ちゃんに拾われたの」
「銀髪天パで、ちょっとおかしな人だったけど――」
あやかは、そこでふふっと笑った。
「やさしくしてくれたんだよ。お腹すいてた時にお団子くれて……」
「他にもいたの。声がすっごく大きいお兄ちゃんとか、髪の長い女の子みたいな顔してるお兄ちゃんとか。なんか俺様気取りっぽいお兄ちゃんもいたな〜」
あやかは指を折って数えるようにしながら、楽しげに続けた。
「俺様気取りのお兄ちゃんと銀髪のお兄ちゃんはね、いっつもくだらないことでケンカしてた!
“てめーの刀がくすんでんだよ!”とか、“お前の刀の持ち方はバカ丸出しだ”とか、なんかもうずーっと言い合ってて、でもどっちもぜんぜん本気じゃなくて、面白かったの!」
「それでね、それでね!」
と、あやかは膝を抱えながら、誇らしげに言った。
「刀の振るい方も教えてくれたの! 本当はダメなのに、“女の子がこの戦争で一人で外に出るなら、護る手段も必要だ”って……すっごく真剣な顔で言ってくれてね。
最初は竹刀だったけど……最後は木刀もくれてさ。お兄ちゃんたち、全部教えてくれたの」
周りで聞いていた桐生たちも、少しだけ目を細めた。
「……よかったな、あやか。ちゃんと、守ってくれる人たちに出会えて」
「うん。先生も、外に出て優しい人に出会えって言ってた。……だから、ちゃんと出会えたんだよね」
あやかの小さな胸に、今はもういない人たちのぬくもりが、しっかりと根付いている。
「……なんかね、ちょっとずつ思い出してきた気がするの」
真島は、あやかの頭を優しく撫でながら聞いていた。
「でも、思い出さなくてもよかったのかなぁって、少し思ったりもするけど。」
あやかの目が、うっすらと潤んでいた。
「……辛かったんだ。あのね、銀髪で天パのお兄ちゃんがさ……戦に負けて、守りたかったはずの松陽先生を……」
言葉が少し詰まる。
「……見せしめに、自分の手で……処断したんだよ」
小さな声なのに、重く響いた。
「最後笑みをうかべて泣いてたの。あのお兄ちゃん、いつもヘラヘラしてふざけてて、何言ってんだかわかんないような人だったのに……その時だけは、本当に泣いてた」
「でも……なんでなんだろ、あたし、そんなこと……知ってるはずないのに」
真島はしばらく言葉を探していたけど、やがて静かに言った。
「きっと……心が覚えとるんやな。大事なことほど、体の奥に染みついてるもんや。思い出せないふりしてても、ほんまは全部抱えとったんやろ」
あやかは、ぽつんとつぶやく。
「先生……嬉しかったかな。あのお兄ちゃんに護られて、でも……最後は、お兄ちゃんの手で斬られて……」
「……あたしね、その時の先生の顔、見てないはずなのに……なんとなく、知ってる気がするんだ。悲しいけど……笑ってたの」
小さな手がぎゅっと、真島のジャケットの袖を握る。
「銀髪天パで、ちょっとおかしな人だったけど――」
あやかは、そこでふふっと笑った。
「やさしくしてくれたんだよ。お腹すいてた時にお団子くれて……」
「他にもいたの。声がすっごく大きいお兄ちゃんとか、髪の長い女の子みたいな顔してるお兄ちゃんとか。なんか俺様気取りっぽいお兄ちゃんもいたな〜」
あやかは指を折って数えるようにしながら、楽しげに続けた。
「俺様気取りのお兄ちゃんと銀髪のお兄ちゃんはね、いっつもくだらないことでケンカしてた!
“てめーの刀がくすんでんだよ!”とか、“お前の刀の持ち方はバカ丸出しだ”とか、なんかもうずーっと言い合ってて、でもどっちもぜんぜん本気じゃなくて、面白かったの!」
「それでね、それでね!」
と、あやかは膝を抱えながら、誇らしげに言った。
「刀の振るい方も教えてくれたの! 本当はダメなのに、“女の子がこの戦争で一人で外に出るなら、護る手段も必要だ”って……すっごく真剣な顔で言ってくれてね。
最初は竹刀だったけど……最後は木刀もくれてさ。お兄ちゃんたち、全部教えてくれたの」
周りで聞いていた桐生たちも、少しだけ目を細めた。
「……よかったな、あやか。ちゃんと、守ってくれる人たちに出会えて」
「うん。先生も、外に出て優しい人に出会えって言ってた。……だから、ちゃんと出会えたんだよね」
あやかの小さな胸に、今はもういない人たちのぬくもりが、しっかりと根付いている。
「……なんかね、ちょっとずつ思い出してきた気がするの」
真島は、あやかの頭を優しく撫でながら聞いていた。
「でも、思い出さなくてもよかったのかなぁって、少し思ったりもするけど。」
あやかの目が、うっすらと潤んでいた。
「……辛かったんだ。あのね、銀髪で天パのお兄ちゃんがさ……戦に負けて、守りたかったはずの松陽先生を……」
言葉が少し詰まる。
「……見せしめに、自分の手で……処断したんだよ」
小さな声なのに、重く響いた。
「最後笑みをうかべて泣いてたの。あのお兄ちゃん、いつもヘラヘラしてふざけてて、何言ってんだかわかんないような人だったのに……その時だけは、本当に泣いてた」
「でも……なんでなんだろ、あたし、そんなこと……知ってるはずないのに」
真島はしばらく言葉を探していたけど、やがて静かに言った。
「きっと……心が覚えとるんやな。大事なことほど、体の奥に染みついてるもんや。思い出せないふりしてても、ほんまは全部抱えとったんやろ」
あやかは、ぽつんとつぶやく。
「先生……嬉しかったかな。あのお兄ちゃんに護られて、でも……最後は、お兄ちゃんの手で斬られて……」
「……あたしね、その時の先生の顔、見てないはずなのに……なんとなく、知ってる気がするんだ。悲しいけど……笑ってたの」
小さな手がぎゅっと、真島のジャケットの袖を握る。