あんたとあたしのイデア論
にょ一キルへの3つの恋のお題:きっと依存してる/そのままの君でいて/孤独を分けあったふたり
https://shindanmaker.com/125562
にょたゆりご注意。
──────
「一護さん。ごめんなさい、私……きっと貴女に依存しています。だから、」
ベッドに並んで腰掛けたところでいきなりそう言いかけられたので、あたしは腕組みをしてキルゲを見つめた。
あたしの剣呑な視線にさらされたキルゲは、「ひぇ……」と泣き出しそうな声を出したきり、立つ瀬がなさそうに俯いてしまった。男物ばかり着ていたキルゲにプレゼントした純白のワンピース、その膝辺りを強く握り締めて皺を作っている彼女は、あたしが今どんな表情をしているのか気づいていないだろう。だって、あたしがぼろっぼろに涙を零し始めたにもかかわらず、どれだけ自分があたしに相応しくないかをぽつりぽつりと語りだしたから。
「私なんて」。それが彼女の口癖だ。「私なんて一護さんに相応しくないのです」
出逢った頃からキルゲの自信のなさはある程度見抜いていたつもりだった。でも実際は別れ話を切り出す程に思い詰めていたのか。あたしの方は別れるつもりなんて全く無いのだけど、彼女の想いに気づけず追い詰めてしまっていたという事実に涙が止まってくれない。
「……ぐすッ」
「え……?」
滂沱とあふれる涙を拭った拍子に洟を啜ると、じっと深く俯いていたキルゲが意外そうな声を上げた。
「えっ? ……えっ? い、一護さん、泣かないで」
あたふたしながらそれでもこちらの頬や目許を袖で拭ってくれるものだから、期待してしまう。まだ、引き止めることが許されるのではないか、と。
いつものように甲斐甲斐しいキルゲにあたしは思わず声を荒げる。
「泣かずにいられるかよぉッ! 大好きな相手にいきなり別れ話切り出されたんだぞ!?」
「わ、別れ話っ?」
ひっくり返ったように言って、キルゲがその蒼い目をきょとりとまるくした。かと思えば、くしゃりと顔をゆがめて瞳がとろけ出しているんじゃないかと心配になるほど大粒の涙を零しだす。
「ごめんなさいぃ、いちごさん……わ、わたくしっ、その様なつもりはなくてぇ、」
「じゃあ、なんなんだよぉ……!」
ふたりして子どもみたいに泣きじゃくりながら、お互いの頰を濡らし続ける雫を拭い合う。
ひっくひっくとしゃくり上げ、とても話しづらそうにキルゲは言葉を一生懸命に紡ごうとする。
「わたくし、いちごさんにはそのままの貴女でいていただきたかっただけで……」
混乱しているからか、焦っているからか、キルゲの言葉は平素ではあり得ないほど要領を得ない。
「それとさっきの言葉と何の関係があるんだ……?」
ヒュッと短く息を吸うと、キルゲは言う。
「重く依存してしまっているこのような私を、その、あの……、えっと、」
「『大好きなままでいてほしい』……か?」
煮えきらないキルゲの言葉の続きを奪うと、彼女は先程までの涙の跡も新たに、喜色満面の表情で言った。
「さすがです、一護さんっ! 私のことぜんぶ解ってしまうのですかっ?」
「ま、まあな。あんたとあたしの仲だからな」
言えば、キルゲは感極まったように抱きついてきた。あたたかくて柔らかな胸に抱かれて、あたしはこの上ない幸福を感じる。たとえこの関係を誰にも認めてもらえなくても、全く気にならない。常識に囚われがちなキルゲは時折こうして発作のように泣いてしまうかも知れない。それでもいい。いや、そのほうが良い。キルゲの涙も、微笑みも、無邪気な姿も、あたしだけのものだと実感できるから。
あたしもキルゲの背に腕を回す。そうすれば、彼女は嬉しさから腕に込める力を強めてくるので、あたしはキルゲを抱きしめたまま、シーツの海に飛び込んだ。
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にょたゆりご注意。
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「一護さん。ごめんなさい、私……きっと貴女に依存しています。だから、」
ベッドに並んで腰掛けたところでいきなりそう言いかけられたので、あたしは腕組みをしてキルゲを見つめた。
あたしの剣呑な視線にさらされたキルゲは、「ひぇ……」と泣き出しそうな声を出したきり、立つ瀬がなさそうに俯いてしまった。男物ばかり着ていたキルゲにプレゼントした純白のワンピース、その膝辺りを強く握り締めて皺を作っている彼女は、あたしが今どんな表情をしているのか気づいていないだろう。だって、あたしがぼろっぼろに涙を零し始めたにもかかわらず、どれだけ自分があたしに相応しくないかをぽつりぽつりと語りだしたから。
「私なんて」。それが彼女の口癖だ。「私なんて一護さんに相応しくないのです」
出逢った頃からキルゲの自信のなさはある程度見抜いていたつもりだった。でも実際は別れ話を切り出す程に思い詰めていたのか。あたしの方は別れるつもりなんて全く無いのだけど、彼女の想いに気づけず追い詰めてしまっていたという事実に涙が止まってくれない。
「……ぐすッ」
「え……?」
滂沱とあふれる涙を拭った拍子に洟を啜ると、じっと深く俯いていたキルゲが意外そうな声を上げた。
「えっ? ……えっ? い、一護さん、泣かないで」
あたふたしながらそれでもこちらの頬や目許を袖で拭ってくれるものだから、期待してしまう。まだ、引き止めることが許されるのではないか、と。
いつものように甲斐甲斐しいキルゲにあたしは思わず声を荒げる。
「泣かずにいられるかよぉッ! 大好きな相手にいきなり別れ話切り出されたんだぞ!?」
「わ、別れ話っ?」
ひっくり返ったように言って、キルゲがその蒼い目をきょとりとまるくした。かと思えば、くしゃりと顔をゆがめて瞳がとろけ出しているんじゃないかと心配になるほど大粒の涙を零しだす。
「ごめんなさいぃ、いちごさん……わ、わたくしっ、その様なつもりはなくてぇ、」
「じゃあ、なんなんだよぉ……!」
ふたりして子どもみたいに泣きじゃくりながら、お互いの頰を濡らし続ける雫を拭い合う。
ひっくひっくとしゃくり上げ、とても話しづらそうにキルゲは言葉を一生懸命に紡ごうとする。
「わたくし、いちごさんにはそのままの貴女でいていただきたかっただけで……」
混乱しているからか、焦っているからか、キルゲの言葉は平素ではあり得ないほど要領を得ない。
「それとさっきの言葉と何の関係があるんだ……?」
ヒュッと短く息を吸うと、キルゲは言う。
「重く依存してしまっているこのような私を、その、あの……、えっと、」
「『大好きなままでいてほしい』……か?」
煮えきらないキルゲの言葉の続きを奪うと、彼女は先程までの涙の跡も新たに、喜色満面の表情で言った。
「さすがです、一護さんっ! 私のことぜんぶ解ってしまうのですかっ?」
「ま、まあな。あんたとあたしの仲だからな」
言えば、キルゲは感極まったように抱きついてきた。あたたかくて柔らかな胸に抱かれて、あたしはこの上ない幸福を感じる。たとえこの関係を誰にも認めてもらえなくても、全く気にならない。常識に囚われがちなキルゲは時折こうして発作のように泣いてしまうかも知れない。それでもいい。いや、そのほうが良い。キルゲの涙も、微笑みも、無邪気な姿も、あたしだけのものだと実感できるから。
あたしもキルゲの背に腕を回す。そうすれば、彼女は嬉しさから腕に込める力を強めてくるので、あたしはキルゲを抱きしめたまま、シーツの海に飛び込んだ。
