murmur
パラさんの趣味が星に名前をつけることって昔どこかで見た気がするのです
2025/07/28 04:04ギルティ
大昔に書いた超短文です。アバパラ。
聖戦終結直後、かつて戦場だった場所。打ち捨てられた魔斧が、一人夜空を見上げて暇をつぶす。現実逃避でもあるかもしれなかった。
星にはそれぞれ名前があるのだと、いつだったか兵士達が話しているのを聞いた気がした。しかし星の名前なんて知らない。そもそもそれまで意識した事すらなかった。
あぁ、あの真っ赤な星は…紅蓮の血晶、なんかが似合いそうだな。と言った具合に名前をつけていく。いつしかそれが、毎夜の楽しみになっていった。
そして現在、森の中で妻を名乗る女と野宿。ふと夜空を見上げると、いつかの夜のような満点の星空だった。
「紅蓮の血晶、か……」
「え、ベテルギウスじゃないの……?」
すかさず指摘されてしまい色々と恥ずかしくなる。名前が違っていた事より何より、自分で名付けてしまった事、それを妻に聞かれてしまった事の方が恥ずかしくてたまらない。
そんな私の内心も知らず、自称妻は無邪気ともとれる声音で訪ねてきた。
「……じゃあ、あの星は……?」
「知らん!!」
突っぱねてみたものの、もっともっとと強請られる。
「正しい名前知っているならそれで十分だろう……」
「……あなたが見て、あなたが考えた名前だから意味があるのよ……。あなたがどんな風に世界を見ているのか、少しだけ分かるような気がするから……」
何も言い返せない。短くない沈黙が続く。
「……あの青い星たちははなんていうの?」
「…………聖騎士団だ」
語らいは二人が眠るまで続いた。
聖戦終結直後、かつて戦場だった場所。打ち捨てられた魔斧が、一人夜空を見上げて暇をつぶす。現実逃避でもあるかもしれなかった。
星にはそれぞれ名前があるのだと、いつだったか兵士達が話しているのを聞いた気がした。しかし星の名前なんて知らない。そもそもそれまで意識した事すらなかった。
あぁ、あの真っ赤な星は…紅蓮の血晶、なんかが似合いそうだな。と言った具合に名前をつけていく。いつしかそれが、毎夜の楽しみになっていった。
そして現在、森の中で妻を名乗る女と野宿。ふと夜空を見上げると、いつかの夜のような満点の星空だった。
「紅蓮の血晶、か……」
「え、ベテルギウスじゃないの……?」
すかさず指摘されてしまい色々と恥ずかしくなる。名前が違っていた事より何より、自分で名付けてしまった事、それを妻に聞かれてしまった事の方が恥ずかしくてたまらない。
そんな私の内心も知らず、自称妻は無邪気ともとれる声音で訪ねてきた。
「……じゃあ、あの星は……?」
「知らん!!」
突っぱねてみたものの、もっともっとと強請られる。
「正しい名前知っているならそれで十分だろう……」
「……あなたが見て、あなたが考えた名前だから意味があるのよ……。あなたがどんな風に世界を見ているのか、少しだけ分かるような気がするから……」
何も言い返せない。短くない沈黙が続く。
「……あの青い星たちははなんていうの?」
「…………聖騎士団だ」
語らいは二人が眠るまで続いた。
