とある休日の一時…土蜘蛛の家に
努力が訪問して来た。
母親が焼いてくれたクッキーを
食べながら努力はポツリと呟いた。



「師匠はいいですね暖かい家族がいて…」
「ん？」




その発言に土蜘蛛は一瞬動きを止め…
その発言の理由に気がついて
土蜘蛛はあぁ、と声を出した




「ああ、お主は故郷を離れここへ来たの
であったな」
「えぇ…」
「…努力、お主ガンバル星に家族はおらぬのか」
「えっ…」





土蜘蛛の発言に努力は固まり
土蜘蛛は顔を覗き込み尋ねた




「…努力？どうした」
「か、家族の事は…聞かないでくださーい！！」
「努力っ！？」




努力は鉄下駄も履かずに走り去って
行ってしまい土蜘蛛が追いかけようと
したがもう姿はなかった。




「…もしやあやつ、家族の事で
何か………悪い事をしてしまっ……！！」




土蜘蛛がそう呟きかけたその時、
ふと背後に気配を感じ振り向く、と
同時に蹴りが飛んできた！！




「オラーーーーーッッ！！！！」
「なっ！？せいっ！！」
「！！」





土蜘蛛はその蹴りを避けると
蹴りを飛ばしてきたその相手に
パンチをし返した
パンチは相手の頬にあたり
相手は少し飛ばされた。





「貴様！！いきなり何をする！何者だ！！」
「負けてたまるかーーーーっ！！
勝ちゃあそれでいいヒーロー
勝利マンだ！！ラッキーマンと
勝負師にきた！！ラッキーマンお前も
負けた事ないんだってな！！」



いきなり襲ってきたその男はなんと
ヒーローだという
土蜘蛛は顔を顰めながら答えた。




「…確かに吾輩がラッキーマンであるが
いきなり襲ってくるとは言語道断」
「勝てばそれでいいんだよそれで！！
そして俺が全勝ヒーローになるのだ！！」




土蜘蛛に勝利マンが襲いかかろうとした
その時、声が勝利マンの後ろから聞こえてきた。




「まあまあ兄さん」
「……何やつ」
「昨日の敵は今日の友、僕も
ヒーローやってる友情マンだよ」





また現れたもう1人の名は友情マン
土蜘蛛は勝利マンと友情マンの
顔を見やる。




「兄さん約束したでしょ…」
「ああ分かってる」
「じゃあいいね？2人ともヒーロー同士変身した
上で仲良く戦うように、この勝負友達として
僕が見守るから…」
「友になった覚えはない！！
…だがしかし変身しなければ進まぬな」




土蜘蛛はらっきょを口に含み、変身すると
勝利マンと友情マンの前に立つ。