第八話 男性恐怖症克服プログラム

 「だから、男はみんな女をレイプしようと考えてる、なんて、一緒くたに考えるのはやめろよ。そういう男はごく一部で、ほとんどの男はそんなに女に狂っちゃいねーよ。俺達もそうだ。その点は安心してくれ。お前には興味がない」
 ヴィクトールとエンリーケが代わる代わる自分たちの安全性について説明する様子に、嘘偽りがあるようには見えなかったため、ファティマは初めて「この二人は信頼できる」と確信した。
 「解ったわ。あんたたちは信頼できそうね。男の中にもあんたたちみたいなまともな考えの人間がいるって知れてよかったわ」
 ヴィクトールとエンリーケはそれを聞いて顔を見合わせ、笑顔を交わした。
 「でも、急にはアレルギーが治るわけじゃないから、それは理解とは別よ。これからもリハビリは続けて。頑張るから」
 「あああ、それはもちろんもちろん。無理はすんな。協力すっから!」
 「ゆっくりゆっくり!大丈夫大丈夫!」
 男二人は慌ててファティマをフォローした。この時初めて3人は運命共同体として信頼し合えたのである。ここからはゆっくりしたペースではあるが、確実にソーシャルディスタンスの距離を縮めていくことに成功していった。
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