黒の門

誰かに恋をすることに激しい罪悪感を感じ
気のふれた激情に負けて懺悔した

「私を振ってください」と

彼が困ることは分かっていた
そして激しく傷つくことも
それでも黙っていることが出来ず
気のふれた私は鋼鉄の処女
許しを請いつつ拷問にかける

「醜くてごめんなさい」
「罪深くてごめんなさい」と
聞かれもしないのに不穏な影を撒き散らし
罪深い過ちを繰り返す呪いは留まる所を知らず

許される相手すら踏み躙り
汚染された幻覚を見て焼け野原を広げる
狂気に駆られた鋼鉄の処女の腕には
『私を愛して』と泣く幼き日々の少女の肉塊。
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