水になったボア
その次の日、ボアは高い熱を出して、作業中に倒れてしまいました。
しかし、奴隷に休養は許されません。
採掘場の監督に鞭打たれ、なんとか体を起こしたボアでしたが、立ち上がることができずに、また倒れてしまいました。
「まったく、使えない奴め!」
監督はボアがもう働けないと見ると、ほかの奴隷を二、三人集め、彼等にボアをリザトイエス湖に捨ててくるように命令しました。
奴隷たちはまだ生きているボアを湖に捨てることには気が進まなかったのですが、命令には逆らえないので、ボアを縄で縛って、言われたとおりに湖に投げ込みました。